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    「……うぅん」
    カーテン越しに差し込む朝日を浴びながら、ベッドの上で寝返りを打つ少女がいた――茅野きさらだ――彼女は寝起き特有のぼーっとした頭のまま、枕元に置いていたスマートフォンを手に取ると画面を見つめたのち、充電器に繋がったままになっているそれを床へと放り捨てるのだった――いつも通りの朝であるはずなのに、なぜか気分が晴れないせいだろう――だがそれも仕方ないことかもしれない、今日は彼女の通う学校の創立記念日であり休日なのだから、普段通りに起きる必要など無いのだ、つまり二度寝しても構わないというわけである……とはいえ、せっかくの休みだというのにいつまでも惰眠を貪っているというのも退屈なものだし、何より親が心配するに違いないのでそういうわけにもいかないのだが、それはそれとして今はもう少しだけ微睡んでいたいと思う気持ちもあったりする、しかし残念なことに、彼女がもっとも好む行為である睡眠ですらこの日ばかりはあまり満足感を得られなかったようで、彼女はしばらくのあいだごろごろと転げ回ったあと、大きくため息をつくのだった、するとその時のことである、「おはようございます、きさらさん」聞き慣れた声と共に部屋のドアが開かれ、一人の女性が入ってきた、女性の名前は遠坂凛といい、年齢は二十代半ばといったところだろうか、黒髪ロングヘア―が特徴の美人ではあるが、目つきはやや鋭いため、初見では近寄り難い雰囲気を感じさせることもある……もっとも、彼女自身はその印象を変えたいと日々努力しているようだが、その成果はまだ出ていないようである「んぁ~?りんねぇちゃん?」あくび交じりの声を出しながら身体を起こすきさらに、女性は呆れたような視線を向ける「まったく貴女ときたら……」「ふへぇ?」首を傾げる彼女に、女性は小さく肩を落としつつ続ける「ほら、そろそろ時間ですよ」「えっ!?」慌てて時計を見ると、確かに時刻は既に七時を過ぎていて、朝食を食べる時間を考えてもあまり余裕は無いことがわかる「な、なんで起こしてくれなかったんですか!」「何度も起こしたのですけどね、なかなか起きなかったので……それより早く準備をしてください、出かけるんでしょう?」「うぅ~……」反論できずに顔を赤くしながら着替え始める彼女を尻目に、女性はてきぱきとした動きでキッチンに向かうと、冷蔵庫の中から食材を取り出して調理を始めるのだった(ちなみに献立はオムレツ)それから数分後、身支度
    dzgtHO9zO1U6mPe Link Message Mute
    2022/01/06 16:09:51

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