AIノベリスト、アイテム番号: SCP-001-JP

オブジェクトクラス:Anomalous Keter Apollyon

特別収容プロトコル: SCP-001-JPは現在サイト-8181管理官室の壁に存在します。

SCP-001-JPは現在基底現実に進行中のKクラスシナリオの主原因であると考えられます。よって収容は本質的には無意味であり、SCP-001-JPの影響外である平林管理官には現状の解決が求められます。

SCP-001-JPの収容は不可能です。

説明: SCP-001-JPは█████社製のアナログ式壁掛け時計と推測されます。数字や目盛りの表記はありません。分解の試みはオブジェクトの破壊耐性により失敗しています。現在SCP-001-JPの内部時刻は標準時間から三秒程度の遅延が生じていますが、内部時間は停止しているものと思われます（この異常はSCP-001-JPの外面にも現れていません）
SCP-001-JPの内部に人間の脳のような器官が存在し、その機能によって異常な事象が発生しているものと推測できますが、詳細は不明です また、SCP-001-JPは定期的に内部の人間に語りかけており、その内容は不明です SCP-001-JPが起動する条件は主に以下の二つが確認されています
1.管理者以外の人間がSCP-001-JPに触れた場合
2.管理者以外の人間がSCP-001-JPに対して話しかけた場合 上記の二つの条件を満たした時のみ、SCP-001-JPは起動し、内部に存在する人物に「おはようございます」「こんにちは」「こんばんは」などの挨拶文を話し始めます なお、いずれの場合も管理者が会話を中断させると、挨拶文は止まります そしてその後、SCP-001-JPは一定時間沈黙した後に再度挨拶文を語り始めるという行動を繰り返します さらに、特定の条件下では挨拶文ではなく意味不明な文章を話すこともあります これらの挙動により、SCP-001-JP内部でどのようなやりとりが行われているのかを推測することは出来ませんでした しかし、インタビューの結果により以下のような単語らしきものが発声されていることが判明しました ------
ぼく は わたし
「おはようございまっす！」
「こんにちはっス！」
「おつかれさまです～」
「今日もよろしくお願いしまッス！！」
「いえーいっ！今日の晩御飯は何ですか？」
「あぁ、そういえば昨日言ってましたね」
「じゃあおでんにしましょうか」
「やったぜ！」
SCP-001-JPはこの音声を最後に、一週間ほど口を利かなくなりました SCP-001-JPは起動中は常に挨拶文をしゃべり続けていましたが、二週間目に突如として挨拶文を口にしなくなったのです この現象の原因は不明であり、SCP-001-JPに異常が発生したのではないかと推測されます また、このタイミングを境にして、他の異常が発生し始めたため、何らかの関連性があるものと見られています SCP-001-JPの異常は他にも確認されています 一つ目がSCP-002です SCP-0002は現在サイト-8196に収容されている男性研究員です SCP-001-JPと同じメーカーで製造されたと思われるアナログ式壁掛け時計を所持しており、SCP-001-JPと同様に異常な現象を引き起こすことがわかっています SCP-0002は異常発生時に「俺は悪くないんだあああ！！！」という言葉を残して発狂したように叫び出します SCP-001-JPの異常と同様の過程を経ているようです SCP-001-JPの異常と同時に発生したこと、およびSCP-0002の異常から、SCP-001-JPの異常との関連性が高いものと判断されています SCP-001-JPの異常が確認されたのはSCP-0001が起動してから一ヶ月後のことです SCP-001-JPが起動して以来、SCP-0001が異常を起こすことはなかったため、SCP-001-JPが停止したことが原因ではないかと考えられています 二つ目がSCP-XXXです SCP-XXXはDクラス職員である男性です SCP-001-JPの異常と同時期に、SCP-0001が所持していたものと同一のアナログ式壁掛け時計の部品が財団の保管庫から紛失していることが確認されています また、この時計のネジ穴の位置が、SCP-0001が所持している時計のそれと完全に一致しています このことから、SCP-0001の持っていた時計がSCP-XXXの所有物である可能性が高いとされました 以上のことから、SCP-001-JPが停止し、SCP-0001が身に着けていた時計が消失したことから、SCP-001-JPの内部に存在していた人物が消えたのではないかという仮説が立てられました しかし、その人物が存在した痕跡は発見できず、また、SCP-0001もSCP-001-JPが起動する以前と以降では性格が大幅に変わっており、本人の発言からも、SCP-001-JP内部で別人と入れ替わっていたという可能性は否定されました SCP-001-JPの内部に存在した人物は一体誰だったのかは現在も不明のままです