「……『私』が言うには……」
こんな風に書いてみようと思うのだが、「私」が一体何を言っているのか分からないだろうから先に言っておくと、僕は自分のことを「私」と呼んでいるが、別に一人称が「私」であるとかそういうわけではなく、単にそう呼んでいるだけなので悪しからずご了承願いたい(?)
僕が言いたいことはつまり、これから書く物語は、主人公である僕の視点から語られる物語であって、読者諸兄は、主人公に共感したり、主人公を応援したりする気持ちになって読んで欲しいということである!……とまぁ、そんな感じのことを書こうと思っていたら、いつの間にかページ数がとんでもないことになっていたので、今回はこの辺で失礼する……
「……ん?」
目を覚ました俺は、ゆっくりと身体を起こした後で辺りを見回した——するとそこには、見たこともないような風景が広がっていた……
「どこだよここ!?︎」
思わずそう叫んだ俺の声は、何だかいつもより少し高い気がした……それによく見れば声だけではなく、目線の高さや体つきなども変わっているようだし、髪の毛の色も黒くないみたいだった……
「どういうことだ、これって夢なのか?それとも何かのドッキリ企画?」
俺は今、自分の部屋で1人の女の子と向き合っているはずなのだが……目の前にいる少女はまるで別人のように思えるほど変わっていたのだ!
『どうしたんですかぁ~ご主人様?』
「……えっと、君は本当に真奈ちゃんなんだよな?」