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  • 桐人 Link
    2022/06/05 23:46:08

    dcst小話集2

    pixivに個別で載せていた話をまとめました。
    誕生日ネタと、 # 千ゲ歌会 で詠んだ短歌ネタと、初期ぎりネタです。
    #dcst腐向け #千ゲン

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    しおり
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    しおり
    dcst小話集2初春に生まれし君へ言祝ぎを人が居ない夢を見たんだ一昨日に お前の寝顔が間抜けで良かった声 吐息 ぬくもり 匂い 脈 鼓動 手繰る存在 安息を知る君よ、どうか甘い夢を初春に生まれし君へ 明日だねぇ、と、寝床の用意をしながらゲンが言った。明日。一月四日。その日は俺の

    「誕生日」

     ふ、と吐息を漏らすように、ゲンが呟いて笑う。
    「皆も楽しみにしてるよ、お祝いの宴会」
    「騒ぐ口実欲しいだけだろ」
    「いいじゃない、こういう機会でもなきゃ千空ちゃん『ありがとう』も『おめでとう』もマトモに受け取らないんだから」
     いや逃げ切れないの間違いかな、などとニヤニヤ笑いで茶化した事を言ったかと思えば、
    「石神村のキッズたちがねぇ、張りきってんのよ。村長のお祝いだぁ~! って」
     今度は一転して微笑ましそうな穏やかな笑みでこちらを見遣るのだ。きっとチビ共を思い出しての表情なのだろうが、まるで俺を微笑ましげに見ているかのようで少し据わりが悪い。
    「そりゃ、おありがてぇこった」
    「何度、あと何回夜に寝たらお祝いの日!? って聞かれたことか」
     かわいいもんだよねぇ、の呟きに頷きはしないが同意する。真正面からの好意に、悪い気はしない。
    「千空ちゃんから見たら色んな言い分あるだろうけど、村の皆からしたら自分たちの暮らしを良くしてくれるありがた~い村長のお祝いなのよ。どう思っててもいいから大人しく盛大に祝われてね」
    「へいへい、どんちゃん騒ぎしてえ奴等の建前になってやんよ」
    「そうそ、使える物は何でも使わないと~」
     手際よく寝床の準備を終えた彼は、さっさと横になった。今夜はすぐにでも寝るつもりらしい。俺もそれに倣い、毛布の中へ潜り込む。
    「千空ちゃん、俺だって楽しみにしてんのよ? 明日のお祝い。宴で俺も見世物やって盛り上げるからね」
     横になり真正面になったゲンと目が合った。まだ会話は続けるのか。
    「ふぅん、マジックショーか?」
    「そ。ノリとしては寄席の前座みたいなコミカルなやつだけど。3700年前の俺じゃ絶対できないやつね」
    「あ゛? そりゃテレビ用のキャラ的にってことか?」
    「ううん、お弟子さんでもないのに巨匠のネタやるわけにはいかないでしょ? ハンカチ縞の縦横のやつ、俺好きでさぁ~ 」
    「ククク、パクりかよ」
    「オリジナルもやるよ、勿論! でも皆で楽しむのなら、そういうネタもアリかなって」
     手枕のままゲンがくしゃりと笑う、その笑みに目を見張る。あんまりにも気安くて、あんまりにも、他愛なくて。
    「みぃんな楽しませるよ。君のお祝いの場はとても楽しかったと、後々にも言われるくらい。来年も楽しみだと思われるほどに」
     それが今年のプレゼントだと。ゲンが、言った。
    「ついでに投げ銭もせびるからね! 稼ぐよ~ガッポリと! 主に龍水ちゃんから!」
     何か言いたくても何も言えずにいるうちに、ゲンはまた普段の様子に戻ってしまった。惜しいような、落ち着くような、何とも言えない気分になる。
    「……明日も忙しいってんなら、もう寝ろよ」
     自分を誤魔化したくて苦し紛れにそう言えば、ゲンは目を瞬かせた。
    「うん? うん、そうね。うわ、千空ちゃんにそう言われるとか~」
    「るっせ」
    「ははは! メンゴ、拗ねないで? なんかちょっとだけ勿体なくてさぁ、寝るの。うん、寝るよ、寝よっか」
    「おう」
    「……、あぁ、ねえ千空ちゃん。寝る前にさ、ひとつ我が侭を言ってもいいかな」
    「あ゛?」
     珍しいことを言うもんだ。こんな前置きをするなどと。
    「朝に俺が先に起きていなかったら、千空ちゃん、真っ先に俺を起こして」
     俺が早起き出来ればいいだけなんだけどねぇ、と。腑抜けた顔で、笑う。
    「起こすだけか?」
    「うん。そうしたら俺は、おはようとおめでとうを言うから。君に。誰よりも真っ先に、その言葉を伝える人にさせて」
     ……昔、日付が変わった瞬間に次々と誕生日を祝うメールがやってきたことがあった。きっとコイツの誕生日も零時を越えた瞬間ひっきりなしにスマホが鳴っていたんだろう。
    (コイツも誰かに送っていたんだろうか、そういうメールを。俺の知らない誰かに)
     けれど今、コイツは、最初に伝えたいという希望を『叶えてくれ』と言っている。自分からただ伝えようとするだけではなく、俺の意思で望んでくれ、と。
    「誕生日の人間に我が侭を叶えろ、ってか?」
     憎まれ口を叩いてみる。
    「でも千空ちゃんはそれを許してくれるんでしょう?」
     返ってきたのは、甘えの許容を信じて疑わない言葉。
    「……クッソ」
    「んっふふ、ありがと~」
     こんな言葉をコイツから投げられて、捨てられる訳がないだろう。思わず片手で顔を隠したら、楽しそうな含み笑いが聞こえた。
    「早起きしたきゃ、とっとと寝ろ」
    「はぁい、おやすみ千空ちゃん」
     寝返りを打って背を向ける。後ろから、やわらかな声がする。
    「……おやすみ」
     言葉を返して、目を閉じる。明日、たったひと言を聞くために、この目を開けるのだ。
    (朝が来るまで、あとーー)
     子守唄の代わりに秒数をカウントする。浮き足立っている自分がここにいる、それがなんだか可笑しかった。
    言祝ぎを
     ぺちぺちと遠慮なく顔を叩かれている。毛布の上から掴まれ、ゆさゆさ揺さぶられている。おきて、おきて、そんちょー、せんくー、そんなかん高い声がたくさん聞こえてくる。
    「……、あ゛あ゛……?」
     ぼやけたままの頭で何とか目を開く。見えたのは、村のチビ共。俺が起きたと分かるや否や、はしゃぐように声を上げた。
    「あ! 起きた!」
    「村長! おはよう!」
    「今日お祝いの日だよ!」
    「おめでとう村長!」
    「おめでとう!!」
     口々にそう言っては、楽しそうな歓声を上げている。何だこりゃ、と身体を起こして呆気にとられていたら、隣の寝床から呻き声が聞こえてきた。
    「……う、ぅ……ん?」
    「あ! ゲンも起きたぁ!」
    「おはよう!」
    「んー? ……はぁい、おはよ~……ふぁあ」
     むくりと起き上がったゲンはぐるりと見回すと、そーいうことね、と呟いた。
    「先越されちゃったかぁ」
     我が侭を叶えてくれと眠る前に言っていた癖に。ゲンは心底から嬉しそうにチビ共を見遣ってから、
    「おはよう、千空ちゃん。誕生日おめでとう」
     寝癖頭のまま晴れやかに笑って告げた。
     何も言わない俺を見て、ゲンは苦笑しチビ共へと声をかける。
    「まだ千空ちゃん寝惚けてるみたいね~。みんなは朝ご飯先に行っておいで、俺たちも身支度したらすぐ行くから」
     はーい、わかったー、待ってるねー、そんな言葉と笑い声を残してパタパタとチビ共は走り去っていく。
     起き抜けだというのに誤魔化しが上手いもんだな。やれやれと肩を竦めてからゲンはさっさと布団から抜け出した。
    「うっわ寒」
    「ゲン」
    「はぁい?」
     名前を呼んで手を伸ばす。立ち上がった彼は首を傾げながらも俺の手を取って引き起こした。
    「なーに横着しようとしてんの~? はいはーい、しゃっきり起きてくださ~い」
     笑われながら投げられる、耳心地の良い甘やかす声。起きてる、と返しながら、掴まれている腕を少し引いて耳元へ顔を寄せた。
    「ありがとう」
     祝いの言葉の返礼をその耳に注ぎ込み、ついでに頬へ掠めるようなキスをする。柄じゃない事をしてるのは分かってやってんだから、そんなに目を見開いて見てこなくたっていいだろうが。
    「あ゛ー……その、何だ。チビ共のあれは不可抗力だ」
    「……、うん」
    「だから、まあ、代わりにも、なんねーとは思うが……礼は、せめて、テメーに真っ先に言おう、かと……」
     些細な我が侭も甘えも珍しかった、それを仕方がないとはいえ叶えてやれなかったのは少し癪だった、それだけだ。気恥ずかしくなって離れようとしたが、それより先に放された手が後ろ頭に回されていた。
     大きく指を開いた掌に後頭部を固定され動けない。あ、と思う隙に額のヒビへ口付けを落とされた。
    「やさしいね、千空ちゃん」
     それだけ告げて解放された。何でもない澄ました顔を取り繕ってはいるが、顔色だけは赤く染まっている。俺の顔がどうなっているのかは考えたくもない。
     妙な沈黙に気まずくなりながらも二人黙々と寝床を片付け身支度を調える。早くしないと待っているチビ共に悪い。
    「今日は良い日にしようね、千空ちゃん」
     一足先に部屋から出ようとしたら、背中にそんな声がかかった。
     もうなってる、そう告げる代わりに俺は言う。
    「あ゛あ゛、期待してんぞ。メンタリスト」
     振り返って見た彼は、俺の言葉を受けて。
    「ははっ! もちろん、任せて」
     勝ち気に笑った。
    「寝癖ハネたまんまじゃしまらねーぞ」
    「えっ!? 早く言ってよ、そういうことは!」
     慌てるゲンを後目に外へ出る。離れた所に立つ人がこちらに気付いて大きく手を振っている。空気は寒いが、陽はよく差して暖かさがある。

     一月四日。どうやら今日は、晴れの日である。





    (ーー初春に生まれし君へ言祝ぎを 数多の思いに驚きを添え)
    人が居ない夢を見たんだ一昨日に お前の寝顔が間抜けで良かった
     目を開けたら、赤い色が飛び込んできた。

    (……、ん?)
     見えている光景が寝惚けた頭にようやく意味を持って到達する。見えた赤い色は千空ちゃんの目の色で、まぁ何だ、つまり俺は至近距離で千空ちゃんの顔を見ているらしい。見ているというか、俺が千空ちゃんに至近距離で見られているというか。……見られている?
    「……へぁッ!?」
     理解した瞬間、驚きすぎて変な声が出た。それと同時に飛び退って跳ね起きる。朝っぱらからダイナミックな起床を体験してしまった。

    「お、おはよう、ございます……?」
    「おう」
    「えっと……俺、寝言でもうるさかった? それとも顔に何かついてる?」
    「いや」
     短い否定は返ってきたが、千空ちゃんはそれ以上俺の疑問には答えてくれなかった。
    「とっとと起きて身仕度しろ。今日もテメーの大好きなドイヒー作業がてんこ盛りに待ってんぞ」
     代わりにそんな言葉を投げ、千空ちゃんは部屋を出て行った。すれ違いざま俺の肩をぽんぽんと叩いて。
    「……、お手柔らかに~」
     何かあったんだろうな、と覚醒してきた頭で思う。昨日ってどうだったかな、それとも今朝早起きして何かあった? しくじったな、寝惚けと混乱で聞き出すタイミングを外してしまった。
    (……、でも、まあ)
     こちらから聞き出すべきか、それとも向こうから話すのを待つべきかを決めるのは様子見してからでも遅くはないだろう。くぁ、と大きな欠伸をしてから、俺は寝床から立ち上がった。

     その日、千空ちゃんは何も変わりがなかった。いつも通りクロムちゃんカセキちゃんのスパルタ工作クラブとあーだこーだ物作りの話をして、スイカちゃん率いる村の子たちにやってもらっている作業を確認して誉めてあげて、鍛錬終わりのコハクちゃんたちにも声をかけて。少し違うかなって思えるのは、コクヨウちゃんに冬備えでまだ足りてないものや困る事はあるかを訊ね、その辺の話のとりまとめを俺に振ってきたことくらい。
     本当に、何も変わらなくって。俺の朝の勘は外れた? とすら思った。思っていた。夜になるまで。

     昼間の話を共有して、明日以降どこに作業を割り込ませるかその作業をどう振るか、そんな打ち合わせをしていればあっという間に小夜更けて、二人で欠伸をしながら床につく。
     すっかり寝入った俺だったけれど、何かが自分に触れた気がして意識が浮上した。
    (……、え?)
     おそるおそる、遠慮がちに、ゆっくりと横向きに眠る俺の背に体温が寄り添った。多分、背中合わせに。
     身動ぎせず、じっと背後の様子に集中する。もちろん、起きたなんてバレないように細心の注意は払って。しばらくすると後ろから寝息が聞こえてきた。俺の背にそっとくっつく強張った身体は徐々に力が抜けて、俺の背中にひたりと寄りかかる。
    (そんなに頑張んないでよ、千空ちゃん)
     君、今、何を堪えてる? いくらでも、背中でも何でも貸すからさあ。一人でまずは耐えてみよう、なんて思わなくっていいんだ。なぁ、こういう事されると俺は何にも言えないんだよ。隠したいって気持ちも分かるから、さぁ。
     ああ、いいよ、分かってる、俺は起きなかったし気付かなかった。だから寝返り打って君を抱きしめることもしない。
    (さみしいなぁ。さみしいねぇ、千空ちゃん)
     こんな僅かな人肌に触れただけでそんなに穏やかな寝息を立てる君がさみしい。
     寄りかかる温もりに寄りかかりながら、俺はもう一度意識を手放した。

     翌朝、やっぱり千空ちゃんは何も変わらなかった。俺より先に起きて、さっさと寝床を片付けている。
    「おはよ~、千空ちゃ~ん」
    「おう、とっとと起きろ」
    「は~い……千空ちゃん、よく眠れた?」
    「あ゛? 別に普通だろ」
     そうね、顔色も悪くなさそうだもんね。眠れたんなら、良かったよ。起き上がって、伸びをして、さて今日も一日が始まる。
     昨夜の事なんかなかったみたいに、千空ちゃんは楽しそうに科学の話をクロムちゃんたちに語り聞かせながら作業をしている。俺もあれやれこれやれと手伝わされている。
     変わらない、筈、なんだけど。

     やっぱり、夜になって隣り合って寝る布団の中から寝息は聞こえてこないのだ。

    「千空ちゃん」
     こちらに背を向けて横になる、彼のうなじ辺りを眺めながら声をかける。
    「眠れないなら無理に寝ようと思わなくっていいんじゃない?」
    「……、いつも早く寝ろって言うのテメーだろ」
     ややあってから、千空ちゃんは俺の言葉に返してくれた。
    「休憩とらずに夜通し作業したがるのとは違うでしょ? 寝なきゃって思うと逆に眠れないとかよくあるじゃん。俺きっと先に寝落ちするけど、ちょっとくらい付き合うよ。お喋りでもしようか、千空ちゃん」
     何かあるなら話して欲しい、けど話さないならそれでいい、代わりにたわいない話でもしよう。眠れない君の気晴らしに。
     小さな溜め息が聞こえた。それから寝返りを打って千空ちゃんはこっち側を向く。少し拗ねたような顔つきだ。俺が何かあったと気付いたこと、それを気づかったこと、隠したいままならそれでもいいと逃げ道を残していること、それら全部を千空ちゃんは気付いたようで、どうやら無視は出来なかった模様。
    (この前の朝みたい)
     あの時と同じように今、俺は千空ちゃんの顔を眺めている。相手もそう思ったんだろう、ふと真面目な顔になり、一昨日、と呟いた。

    「──人が居ない、夢を見たんだ。……一昨日に」

     ぽつりと、彼が言う。
     朽ちた村の夢を見たのだと。人が絶え、何十年と放置されただろう村の跡地の夢を見たのだと。村の周りには変わらず石像があるけれど村の彼らの石像があるわけでもなく、ひとり、辿り着くのに間に合わなかった廃村に佇む夢を、見たのだと。
    「そりゃあ、いやな……いやな夢を、見たねえ」
     ようやく荷を下ろした、と言いたげな顔で、千空ちゃんが息を吐く。……そう。君、そんな夢を見たの。その夢を話せるだけ消化するのに、これだけかかったの。
     俺は腕を伸ばして、ぽんぽんと布団の上から叩いた。
    「俺だったらそんな夢見たら千空ちゃん叩き起こしてでも泣きつくわ」
    「ククク、夜中にびーびー泣きわめく気かよ」
    「その時は慰めてね?」
    「めんどくせー」
    「ええ~」
     叩いていた布団を掴んで引っ張れば、何すんだよと引っ張り返される。そのまま引いて引かれてと繰り返し、馬鹿らしさにお互い少しだけ笑う。
    「……有り得たかもしれないんだよねぇ」
     例えば話を継ぐ巫女が絶える。例えば疫病が流行る。例えば酷暑、厳冬、台風、大雨、地震、ありとあらゆる天災で被害を受ける、あと天候不良の不作や不漁も。
     なんとか繋いだ存在だけれど、呆気なく絶える可能性は高かった。
    「俺たち人類、ホントにぎりぎりの綱渡りしてんなぁ……」
     それでも、落ちずにまだ綱の上に立っている。
    「これからは綱渡りってより空中ブランコってところかな」
    「なんだ、そりゃ」
    「バーを掴めるか分からなくても、その時が来たら飛ばなきゃいけない」
    「上手いこと言ったつもりかよ」
    「上手いこと言ったつもりだよ、恥ずかしくなるからそういうこと言わないで」
     千空ちゃんのツッコミにそう返して、くつくつと二人で顔を見合わせて笑う。
    「掴めるかな?」
    「ちげーだろ。掴むんだよ」
    「だね。掴もう」
     俺の答えに千空ちゃんが穏やかな目を返す。俺はもう一度ぽんぽんと彼の布団を叩いてから腕を戻した。
    「眠れそう?」
    「……さあ、どうだかな」
    「もう少し付き合おっか?」
    「いや、いい。寝ろ」
    「うん。おやすみ、千空ちゃん」
     子供の寝かしつけにつられて眠るように、俺の眠りにつられて君も眠れるといいな。大丈夫、君の隣で俺はちゃんと寝ているよ、何処にも行かずに。
     目を閉じたら、あっという間に睡魔はやってきた。うつらうつらとする中で、ゲン、と微かに俺を呼ぶ声が聞こえる。
    「あの時、目を開けたらテメーが見えたんだ。今みてーに」
     ささやくような彼の声は
    「……テメーの寝顔が、間抜けで良かった」
     震えているようにも聞こえた。
    (間抜け、はドイヒーだなぁ)
     君の気休めになったのなら、それでいいけれど。
     けれど寝顔を見られてばかりなのも癪だから、明日こそは君より早く起きて、目覚める君の顔を眺めていたいなと。眠りに落ちる寸前、そう思った。
    声 吐息 ぬくもり 匂い 脈 鼓動 手繰る存在 安息を知る
     寝返りを打つ。寝息が混じる距離に顔がある。薄暗がりの中、穏やかで間抜けな寝顔をぼんやりと見つめる。
     触れる吐息が擽ったいのか、鼻にかかった呻き声が微かに漏れる。そのまま静かな寝息は乱れることはなく、漠然とこれは寝たふりかもしれないと思う。起きていてほしいような、寝ていてほしいような、あやふやな気持ちは少しむず痒い。それでも取る行動は同じなので、どちらでも構わないのだが。
     身を添わす。鎖骨に額を寄せる。あたたかだ。ゆっくりと深呼吸をする。花を仕込んだ羽織もないのに、どこか甘やかな香りがする。
     手を伸ばす。肩を辿って先を探す。手首に触れる。とくとくと脈は打っている。とくとくと、とくとくと。目を閉じる。胸元に擦り寄る。耳を澄ます。どくどくと鼓動は打っている。どくどくと、どくどくと。
     触れていた手首がするりと逃げて、代わりにゆるりと指が絡む。離れまいと脚が絡む。
    「……やっぱ、起きてたか」
    「今ので起こされたとは思わないんだ?」
     絡む指を外し、腕を背に回す。同じように回った腕が、もっともっとと身を抱く。
    「居るよ、俺は」
    「あ゛あ゛」
    「まだ暗いし寝ようよ、千空ちゃん」
     あやすように背に回った手が優しく打たれる。
    「おやすみ」
     とろとろと微睡みがやってくる。声、吐息、ぬくもり、匂い、脈、鼓動。手繰りよせた存在は、今この腕の中にある。細く息を吐く。力が抜ける。
    「……おやすみ」
     この心地良さを、安息と言うのだろう。

    君よ、どうか甘い夢を
     それを見た瞬間、俺は思わずげんなりとした気分になってしまった。
     困った奴だよな~、こういうとこはさぁ~! 時計なんかないから分からないけれど、明らかに深夜でしょ今。なのに! なんで! まだ! 灯りがラボについてるんでしょうねえ!?
    「おーい、千空ちゃーん? まだやってんのー?」
     あの獅子王司が警戒レベル最大で敵対したのは、めちゃくちゃ頭が良いわくわく科学少年だった。司ちゃんが語る理想はどうかと思うが、科学技術を取り戻して全人類を救おうっていうのもなかなかにぶっ飛んでいる。まぁ肩入れするなら断然こっち、勝たせるつもり満々だし協力を惜しむつもりはないんだけれども。
    「まーた来やがったか」
     うんざりした声を上げるわりにこちらを見ようともしない。君が無茶しなきゃ俺も毎度のようには来ないんだが!?
    「そりゃ連日こうも睡眠時間削ってんの見たら気にもなるでしょ……時間が惜しいのは分からないでもないけど」
    「なら構うなよ」
    「いやいや、そうもいかないって。流石にもう寝な?」
    「あと少し」
    「そう言って昨日も明け方まで起きてたんでしょ? 村の早起きさんから話聞いてるよ」
    「チッ……」
    「うっわ、態度悪……ほら見たことか、寝不足で余裕なくなってんじゃん」
     うん、まぁ態度が悪いのは俺なんかにやいやい言われてんのが嫌なだけだろうね、分かってるけど利用させてもらう。揚げ足とりで俺に敵うと思うなよ。あっ、また苛ついたな今。
    「あ゛あ゛クソ、しつけぇな!」
     お、やっとこっち見た。うん、よし。こっから集中力を戻すのは難しい、また再開しようとも続かずにそこそこで諦めて切り上げるでしょ。この辺が妥協点かねぇ。

    「テメー、俺の何なんだよ!? あ゛あ゛!?」

     あとは適当にいなして退散、の予定だったのに、ああ、俺としたことが。
    「あァ?」
    「……ッ」
    「俺が何であると答えたら納得するの、君は。ねえ、千空ちゃん」
     別に俺は、ただ君を心配しているからこんな世話焼いてるわけじゃない。
    「俺が君の特別な何かの立場として言ってるとでも? 何を期待してんのか知らないけど、俺は君の『何か』じゃない」
     何でこんな事も分かんねえのかな、なぁ?
    「それでも言うしかないだろ、誰も肩代わり出来ないモン背負ってんのに自分の管理もまともにしないでさぁ。君が潰れたら詰むってのに何こんなしょうもないことでリスク増やしてんの? それとも何だ、自分は支えられて当たり前だって? ああ、その通り、皆して君を支えてくれるよ~! 出来る範囲にゃ限りがあるけどな」
    (甘ったれてんじゃねえぞ)
     口から転がり出そうになった言葉は、寸でのところで飲み込んだ。
     うああああああ!! バイヤーすぎでしょ、やっちまったああああ!! 目を見開き硬直する彼を見て我に返る。
    「――まぁ実際さぁ、エアコン完備の昔の部屋でコーヒー飲みながら徹夜すんのとは疲労度とかも違うじゃない? 電気も油も勿体ないしさぁ。やっぱり時代は朝活でしょ、千空ちゃん遅れてる~!」
     へらへらと笑って(うっわ、てことは俺の顔あんまり笑ってなかったのか!?)意識的に柔らかく軽薄に聞こえる声でそう告げながら首を傾げて、手を振って。
    「俺はもう寝るから、適当に切り上げなよ~? じゃあ、オヤスミ~!」
     相手の反応を待たず、押し切るように言って踵を返した。そして足音が聞こえてないだろうことを良いことに、その場からダッシュで逃げる。
    (マジか、マジですか俺!? なーにやってんの!?)
     こんな事で苛立ってどうすんだよ、あーもう俺の馬鹿! マズいぞ、これが発端でよそよそしくされたら彼以上の余所者である俺の立場が悪くなる可能性だってある。ただでさえ一度刺されてんのに!
    (落ち着け、覗け、内面に答えはいつだってある)
     何がそんなに苛立った? 飲み込んだ甘えるなという気持ちは何から生まれてきた? 何で無茶を常態にするんだ、トップに立つんならもっと自分の使い方を上手くしろ、何故こんなことも出来ない……って、あー、そういうこと。
    (悪いのは俺の方だねぇ、こりゃ)
     つまり俺は千空ちゃんを理想化してたわけか。もっと上手く出来るだろ、と。んで、そうせずに反抗期のガキみたいな態度を俺に向けてきたからイラッとした、と。
     考えりゃ、千空ちゃんは本来ならまだ高校生になったばかりの年齢で石化したんだ。いくら天才的な頭脳だろうと、その辺は普通の高校生だよなぁ。
     いかん、いかん。ダメよー、俺。これは許容してやっていい程度のことだった。寝不足やストレスや肉体的疲労で余裕がなくなっているのは、彼ではなく俺の方かもしれない。
     少し俺の方の意識も修正しなければ。体力のある年代である男子高校生、恐らく徹夜作業には慣れてた子。うーん……一日置きまでは許そうかしら。ていうか『また起きてる!』って言いに行ってる時点で俺も夜明かししてんのよねぇ、人のこと言えねえわぁ。
    「……、寝るか」
     明日は作業のお付き合いが無い限り、俺の睡眠時間優先にさせてもらおう。そうと決まれば、っと。ぐっと伸びをして、俺は寝床へふらりと向かった。

     翌朝。身支度を整え、あくびをかみ殺しながら彼らに合流する。
    「おっは~。今日は何すんの~?」
    「あ゛ー、そうだなテメエは……」
    「千空、ワシが借りてもよい?」
    「なぁにカセキちゃん、俺で出来るお手伝いならするよ~! それとも優先事項他にある? 千空ちゃん」
    「……いや、ねぇな」
     ちょっとくらい気まずい顔とかしてっかなぁ、とか思ってたけど流石は千空ちゃん、いつも通りの様子である。かわいくないねぇ、とも思うし、そうでなきゃ困るわ、とも思う。
     今日の千空ちゃんは、クロムちゃんと資材の打ち合わせから始めるようだ。メモ帳もないのにクロムちゃん大体の在庫把握してんのバイヤーよね、流石は石神村の素材王。
     俺は俺で凄腕職人カセキちゃんの雑用係みたいなお仕事を延々と、それこそ丸一日お付き合いすることになった。ヘットヘトになるけど、物が出来上がってくのを見るのは面白い。
    「のう、ゲン」
    「はぁい?」
    「千空、今朝ちょびっと調子が良くなさそうだったんじゃが、どう見えた?」
    「あ、そう? 俺が合流したときにはそんな風には見えなかったけどね~。昨日も寝てないみたいだし、それじゃない?」
     だから寝ろっつってんのに。また少しだけ苛ついて、腹の底にそれを沈める。落ち着けー、落ち着けー、本人が拒絶したんだから俺がそこまで気を揉むことじゃありませ~ん。
    「……ね~え、カセキちゃん」
    「ほ?」
    「カセキちゃんと同じくらいの歳の人って、小さい頃は何人居て、今は何人残ってる?」
     千空ちゃんがどれだけ優秀な子だろうと、俺たちが生きてる間にどこまで文明を取り戻せるかなんか分からない。多少は便利になるかもしれないけれど、俺がじいちゃんになるまでこの村のこの暮らしが続くかもしれないのだ。そんな世界で、あんな不摂生な生活リズムじゃあヒョロガリの俺らは早死にコースまっしぐらだろう。たとえ司ちゃんたちに勝って命を守れても、それじゃ意味がない。
    「どしたの、ゲン。なんかあった?」
    「いやぁ、何も~? カセキちゃんの腕に俺ら頼りっきりだから、長生きしてもらわなきゃな~って思って!」
    「ワシ、今が生きてきて一番楽しいのよ。だからまだまだ頑張るぞい!」
    「頼もしい~!」
     やっぱり、どうやら俺もナーバスになってるようだ。だめだな、今夜は回復に努めよう。夕飯のあと、片付けを手伝った俺はその足で寝床へ向かい、早々に就寝した。

    「……うっわぁ、朝日が清々しい~……」
     次の日、こんな気持ち良く起きたの久しぶりじゃない? ってほどの寝覚めの良い朝を俺は迎えていた。
     やっぱり睡眠不足は大敵だ。しみじみ頷きながら皆のもとへ行けば、千空ちゃんはそこに居なかった。あれ? まさかラボに居るんじゃなかろうか、おいおい、あれだけ言ったのにまたなのかよ。
     小走りになってラボに飛び込んだら、やっぱりそこには千空ちゃんが居た。椅子に腰掛けて、作業台に頬杖ついて。
    「千空ちゃ~ん? どうした、ご飯たべないの~?」
     俺の声に、彼は反射のように振り返り。
    (……、え)
     ふい、と顔を反対側へとすぐに背けた。
    (いや、まって、何よその顔)
     なんでそんな、見つけてもらった迷子みたいな、驚いた顔、を。
    「千空ちゃん」
    「……」
    「千空ちゃん。俺さ、昨日、あんまり疲れてたもんだから早く寝ちゃったんだ」
    「……」
    「ただ、それだけのことだよ」
    「……そうかよ」
     待ってたのか、君。俺がまたやって来るのを。何か話したかったのかい? それとも態度の悪さを謝ろうとしてくれたんだろうか。デリカシーに欠けることを言う割に、君は鈍感なわけじゃあないようだから。
     きっと来るって思ってたのか、あんな風に俺に当たられたっていうのに。俺がやって来て、また寝てない! って言うだろうと、疑いもしなかったのか。
     それなのに、俺は君のところへ行かなかった。待てど暮らせど、夜が明けるまで。
    「千空ちゃん」
     悪かったよ、君の甘えを上手いこと受け止めてやれなくって。勘違いとはいえ、君に突き放された気分を味わわせてしまった。
     畳まれて隅に置いてあった毛皮を手にして、それを千空ちゃんの頭から被せる。
    「うおっ」
    「千空ちゃん、一時間でも二時間でもいいから少し寝な? 出来そうなことは、皆で進めとくから」
     毛布越しにその頭を抱きしめる。苦しくないように、あたためるように。ヤメロって嫌がるかと思ってたけれど、暴れもせずに彼はされるがまま俺に寄りかかった。
    「仮眠とって、今夜は早めに切り上げてしっかり寝な。でないとまた俺、小言くらわせに来っからね?」
    「あ゛あ゛」
    「なあ千空ちゃん、ホント無茶するもんじゃないよ? この現状で負担が多いのはわかるけど。ひ弱な俺らにとってここは過酷な環境でストレス過多なんだから、今は休むのは義務だ」
    「あ゛あ゛」
    「君が無茶するってんなら、何度だって言いにくる。何度でも、必ず。ジャーマネちゃんの真似事くらい、いくらでもすっからさ」
    「ゲン」
    「うん?」
    「……頼んだ」
    「うん。任せな」
     君が甘えを自覚して、それでも頼むって言うんなら、抱えてやるのも吝かじゃあないのよ。俺は。それが一番、君のパフォーマンスが最良になる形だっていうのなら。
     しばらくそのままでいたら、寄りかかる重さが変わり、小さな寝息が聞こえてきた。よくよくお休みよ、科学少年。
    「ゲン、千空どうした?」
    「あ~、なんか眠れなかったみたいで顔色ドイヒーだったから寝かしつけてきた。とりま朝ご飯食べたら出来ること進めとこ~」
     へらへら笑って皆にそう告げて、俺に分かる範囲内で作業を割り振る。
     あーあ、こんな日々は早く思い出になって爆速で世界文明が戻れば良いのに。司ちゃんたちとの争いとかも正直いやだ。やるしかないからやるけれど。ほんとにさ、彼が甘ったれた考えで不摂生な生活リズムをとっても許されるような、そんな日が早く取り戻されたらいいのに。
    (願わくば、君が甘やかされる世界になりますように)
     それを目指すには駆け抜けるしかない。今を、世界を、君の為に。
     ひとつ深呼吸をしてから、俺は今日も浅霧幻にメンタリストのお面を被らせた。
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    • そして男は居なくなり、(復興後if)復興後も一緒に暮らしてたのに、ある日ふらっと行方を眩ませるあさぎりの話。大丈夫です、ハッピーエンドです。
      pixivより転載、初出2020.10.29

      #dcst腐向け #千ゲン
      桐人
    • Home,sweet home(現パロ)『その夏に出会った年上の男は親しげに別れを告げて夏の終りに行方をくらませた。あとに死体をひとつのこして』

      という感じの夏と洋館とハーブガーデンを舞台とした現パロです。
      上の通りなので、人は死ぬしゲンは関わってるしモブがとても目立ちます。バッドエンドにはなりませんのでご安心ください。
      pixivより転載。初出2021.8.10

      #dcst腐向け #千ゲン
      桐人
    • そして男は居なくなり、(番外編) # 千ゲン結婚week にかこつけて、本編のあとの後日談を書きました。

      #dcst腐向け #千ゲン

      pixivより転載。初出2021.5.30
      桐人
    • そして男は居なくなり、(書き下ろしweb再録)再録本『そして男は居なくなり、』の書き下ろし等を公開します。
      お手にとって下さった皆さま、ありがとうございました。
      pixivより転載。初出2022.2.28
      #dcst腐向け #千ゲン
      桐人
    • 彼を見ている彼を見ている男性モブ視点の千ゲン。時間軸は宝島への出航まで。あさゲに惚れてしまった青年が失恋するまでのお話です。 #dcst腐向け #千ゲン

      pixivより転載。初出2021.5.11
      桐人
    • Twitterまとめ1Twitterに載せた小話たちのまとめ。千空さんあさぎりさん多め。
      この頃はまだ左右が決まってなかったのでどっちつかず感があります。
      #dcst腐向け

      pixivより転載。初出2020.8.17
      桐人
    • ハロウィン衣装コラボパロ話ハロウィン衣装コラボにときめいた末のパロ話です。何か物語が始まりそうですが、何も始まりません。 #dcst桐人
    • dcst小話集pixivに個別で載せていた短編類をまとめて掲載します。

      ・健やかなれ、科学の子(石神親子推しぎりゲンが科学少年を尊く思う話)
      ・星空の彼方に歌姫は居ない(唯一残った旧世界でヒトが作りし美を敵を欺くための道具に堕とすことを罪と感じる倫理観を持って地獄に落ちると評したあさぎりとその罪を肯定したにきちゃんの話)
      ・利己主義者のささやかな献身(あさぎりと献身について話す羽京さんの話)

      #dcst腐向け #千ゲン
      桐人
    • Twitterまとめ3Twitterで載せた小話たちのまとめです。
      千ゲがメインですが、羽+ゲとかひとつだけクロルリもあります。
      pixivより転載。初出2021.5.5

      #dcst腐向け #千ゲン
      桐人
    • いつか居た子は司さんを子ども扱いするあさぎりさんの話と、司さんを子ども扱いするあさぎりさんを子ども扱いする羽京さんの話。
      やや小説2巻のネタが入ってます。

      Twitterにて載せた二編のまとめ。

      初出2020.8.10、pixivより転載

      #dcst腐向け
      桐人
    • アンモライトは光り輝くフォロワーが『アンモライトの異形頭に見えるようになってしまった千kさん』という私の性癖ドストライクなネタをくれたので書きました。

      #dcst腐向け #千ゲン
      桐人
    • title ofTwitterの企画タグ # 絶対に被ってはいけないバソプ千ゲン小説 で書いたもの。
      pixiv初出2021.3.12

      #dcst腐向け #千ゲン
      桐人
    • Twitterまとめ4Twitterにのせていた短文まとめ。カプは千ゲのみですが、羽京さんがよく出ます。
      ひとつ140字から、長くても2800字程度まで。
      # イラスト投げたら文字書きさんが引用rtでssを勝手に添えてくれる というタグや、フォロワーさんの短歌やイラストに寄せたss、診断メーカーのお題で書いた作品が含まれています。

      pixivより転載。初出2021.11.10

      #dcst腐向け #千ゲン
      桐人
    • Twitterまとめ5Twitterに載せていた小話たちのまとめです。
      千ゲが基本ですが、金狼さんがホラーな目に合う話や司+ゲやコハ+ゲや羽+ゲや羽京さん夢風味や冷凍つかさんを想う千(not恋愛)や、とにかくごった煮です。
      pixivより転載。初出2022.2.21

      #dcst腐向け #千ゲン
      桐人
    • Twitterまとめ2TwitterであげていたSSのまとめです。千ゲ多め。司+ゲとか羽+ゲとかもあります。
      pixivより転載。初出2020.12.4

      #dcst腐向け #千ゲン
      桐人
    • ラーメン食おうぜ!(現パロ)現パロ的な謎時空にて、石神親子とあさぎりが仲良くラーメンを食べに行く話。やや千ゲ。
      pixivより転載。初出2020.11.6
      #dcst腐向け #千ゲン
      桐人
    • 雨音のスキャット石世界で千空さんが目覚めるまでの3700年間で居たかもしれない名前も残らなかった誰かの物語を語ろう、という企画に寄せた作品です。
      左足がまともに動かせない少年とまともに話せないけれど大きな声が出せる子どもの物語

      pixivより転載。初出2022.3.26

      #周縁の人々ウェブ企画 #dcst
      桐人
    • Twitterまとめ6Twitterに載せていた小話たちのまとめです。
      dcst、CPとしての千ゲあるいはReSoの千ゲが中心

      初出2022/2/22~2022/6/6
      桐人
    • dcstホラー 小話まとめ # dcstホラー というタグでTwitterに載せた小話まとめ。
      pixivより転載、初出2020.8.21

      #dcst腐向け
      桐人
    • あの公園には手品師が居たとあるフォロワーへ寄稿したものとなります。
      時間軸は石化前。高校受験を控えた夢主が、公園で出会った『先輩』に勝手に憧れて勝手に失恋するタイプのお話。
      pixivより転載。初出2020.9.1

      #dcst夢 #あさぎりゲン
      桐人
    • それらすべては人間でした5/4 エピソード追加しました

      周縁の人々の概念。
      石像が元人間とは知らない、いつか居たかもしれない村の人の、真実を知ったら後悔しかない行動のお話。
      前に考えた『それらすべては人間でした』という短歌の下の句になぞらえた短編。

      思いついたら増えるかもしれない。 #dcst #周縁の人々
      桐人
    • ワレラ鳥獣ニアラズ(蛇と蝙蝠/異形パロ千ゲ)これは御前試合で八百長を誘うコマでデフォルメに書かれた蛇の千空さんが好きすぎて見えたオタクの幻覚による異形パロです。
      2024年1月インテで薄い本になりますが、全文ここに載せてます。
      桐人
    • I'm here学生時代にやってたサイトが消せないまま残っていることを発見したのでこの際、その時の晒してていこうと思います。

      2006年単行本発売当時に書いた『モブとして登場後に存在するのに居なかった食満と竹谷が「ずっと前から出ています」で再登場するまでの話』
      自分に名前すらないことやサザエさん時空でずっと1年が繰り返されていることをメタ視点で知ってしまった二人がいる、そういうやつです。
      今ほどキャラが固まってなかった時代かつ当時自分がハマっていた別のものの影響も見えるのでいま見ると微妙なところが良くわかる。
      ご笑納ください。

      パスは『ずっと前から出ています』の収録巻数です。
      桐人
    • 彼女はこの地に佇んで(周縁の人々ウェブ再録)2021.11.7発行の合同誌『周縁の人々』より。
      ストーンワールドの歴史の中でもしかしたらあったかもしれない「誰か」の話、として書いたものです。

      こちらにて他参加者の作品全文公開しています。よろしければ合わせてごらんください。
      https://fierce-roll-e0a.notion.site/Web-5bdb898af12f418b9c59761128e4dfdf
      桐人
    • Bonus Track(Home,sweet home再録本書き下ろし)以前再録本として発行した『Home,sweet home』の書き下ろし分をweb公開します。お手にとってくださった皆さまありがとうございました。桐人
    • ひびをおもう千ゲとひびの話桐人
    • 地に足のつく気球に乗る千空さんとあさぎりさんの話。桐人
    • 自分の特徴あげてもらってそれ全部封印したSS書くタグのやつタイトル通りのものです。 #dcst

      ↓封じられたもの一覧↓
      ・ゲが干空ちゃんはつくづくツラがいいなあと心から思ってる
      ・かっこいいゲ
      ・丁寧な背景描写
      ・周縁のひと
      ・いなくなるゲ
      ・プライド高いゲ

      ひとつめはアウト判定がでた話、ふたつめは同じ話にいつもの手癖を足した話、みっつめはアプローチを変えてリベンジして書いた話です。
      桐人
    • Twitterまとめ7TwitterにのせたSSまとめ。
      ~2022/11/27
      #dcst
      桐人
    • 指が踊るマッスルパスができるあさぎりさんが見たい!から書き始めた話桐人
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