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「どうしました?」
「いえ、なんでもないですよ」
「では、今回の記事についてですが」
「えぇ」
「まず、SCP-040-JP-1というオブジェクトの特異性ですが」
「はい」
「それはSCP-040-JP内の物体Aに対してのみ働く性質を持っています」
「その、どういうことですか?」
「例えば、オブジェクトBとCが存在する場合、Aに対する効果は発揮されません」
「……よくわかりません」
「簡単に言うと、A以外のオブジェクトに対しては効果がないということです」「つまり、他のオブジェクトには影響しないんですか?」
「そうですね」
「じゃあ、問題はないんじゃないでしょうか?別に他のオブジェクトへの影響もないんでしょう?」
「まぁ、そうなのですが、これは異常性なので」
「なるほど」
「次に、SCP-040-JP-1の効果範囲ですが」
「はい」
「半径約1mです」
「意外と狭いんですね」
「えぇ、ですから、あまり近くまで行かないようにしてください」
「了解です」
「それと、もう一つ」
「はい」
「オブジェクトの影響範囲内で、SCP-040-JPのオブジェクトを視認すると、 認識災害が発生します」
「どんな内容なんですか?」
「『私は鳥を見た』です」
「それだけですか?」
「これだけです」
「それって、ただの感想じゃないですか」
「まぁ、確かにそうなんですけど」
「これならまだ、僕が書いた方がマシですよ」
「……そうかもしれません」
「何やってんだお前らは」
「あっ、先生」
「こんにちは」
「あー、こんにちは」
「それで、今日は何をするんですか?」
「んっ?そうだな、まず、俺の書いた小説を読んでくれ」
「わかりました」
「タイトルは、『この世界で一番美しい場所』だ」
「綺麗ですね」
「あぁ、俺はそう思う」
「どういう話なんですか?」
「それは……」
「ちょっと待ってください!」
「どうした?」
「僕は、タイトルを見ていいと言った覚えはないですよ」
「そんな事言ったか?」
「言いましたよ」
「まぁ、別に構わんだろう」「ダメです」
「じゃあ、変えてくる」
「早くしてください」
「わかったから、急かすな」
「はい」
「で、内容はなんだと思う?」
「なんでしょう?」
「これは、とある国の王女の話だ」
「よくあるやつですね」
「まぁ、聞け」
「はい」
「ある所に、とても美しく聡明で、そして優しい心を持った王女がいた」
「なんか、どこかで聞いたような話ですね」
「そうだな」
「その王女様は、周りからとても愛されていた」
「そうか」
「えぇ」
「しかし、ある日突然、国中が凍ってしまった」
「どうしてですか?」
「王女が、自分の美しさを妬んだ魔女によって、氷漬けにされてしまったからだ」
「それは、悲しいですね」
「あぁ」
「そして、物語は終わるわけですね」
「いや、まだ続く」
「そうなんですか」
「この物語には続きがある」
「どんな話ですか?」
「それは……」
「それは?」
「内緒だ」
「なぜですか?」
「教えてしまうと面白くないだろう」「そういうものでしょうか」
「そういうものだ」
「そうですか」
「ところで、お前は何をしていたのだ?」
「え? 何って……普通に寝ていましたけど」
「そんなことはわかっている」
「じゃあ、どういうことですか?」
「つまり、こういうことだ」
「はい」
「これは、ただの『枕草子』ではない」
「えっ!?」
「この物語の作者が誰なのか、知っている者はいるだろうか」
「作者……? えっと、清少納言じゃないんですか?」
「違う」
「じゃあ、紫式部とか?」
「それでもない」
「藤原定家?」
「違うと言っているだろう」
「じゃあ、誰なんですか?」
「その前に、もう一度言っておくことがある」
「はい」
「この本に出てくる人物は、全て架空の存在だ」
「えっ!?」
「この物語を書いた人物の名は、『無名日記』という本に記されている」
「えーと……それって、どういう意味なんですか?」
「つまり、これはただの日記帳なのだ」
「日記帳?」
「そうだ」
「えっ!? これが、ですか?」
「そうだ」
「えぇ~…………」
「なんだ、その顔は」
「いえ、だって……これが小説だったなんて、信じられませんよ」
「まぁ、そう思うのも無理はない」
「それに、これって平安時代の話ですよね」
「ああ、そう書いてあるからな」
「本当にこんな時代があったんですか?」
「どうだろうな」
「もうちょっと真面目に答えてくださいよ」
「そう言われても困るんだが……」
「それで、どうしてそんなものが『無名日記』として残っているんですか?」
「それが、わからないのだ」
「わからない? じゃあ、誰が書いたか覚えている人はいるんですか?」
「いない」
「じゃあ、どうやって確かめたんですか?」
「確かめていない」
「はい?」
「だから、誰も確かめてはいないのだ」
「それじゃ、日記の意味がないじゃないですか!」
「だが、日記というのはそういうものだろう」
「そうなんですかね」
「とにかく、これが『無名日記』という本だということだけは確からしい」
「なんでですか?」
「作者の名前が、どこを探してもないからだ」
「え? ないんですか?」「ああ、ない」
「どうしてでしょう?」
「さぁ、それはわからん」
「……」
「どうした?」
「いえ、なんでもありません」
「とにかく、これが『無名日記』という本であるということだけは確かなようだ」
「本当にそんなものがあるんですかねぇ」
「さぁ、俺にはよくわからん」
「……」
「どうした?」
「いえ、なんだかこの本を読んでいると、だんだん眠たくなってきまして」
「まぁ、確かに少し退屈な内容ではあるからな」
「それで、その日記の内容はどんな感じなんですか?」
「そうだな……基本的には、その日に見た夢をただ書き留めたものらしい」
「夢の話ですか」