AIノベリスト21ベースライン：A-246
「財団員」としてのアヤの人生のスタート地点だよ！このタイムラインにおけるアヤは、家族と共に暮らしている普通の人間です（「普通の」基準は人によって違いますが）！あぁ……羨ましいなあ……私も早く、あの子を抱きしめたいよぉ〜……お姉ちゃんと呼んでほしいぃ〜……
「ねぇ、ちょっと聞いてる？」
「ん？あー、聞いてなかった」
「全くもう！」
「どうせ大したことじゃないだろう」
「ま、そうなんだけど」
「ほら、仕事の話に戻るぞ」
「はいはい」
タイムラインB-478「財団」に雇われるまでの過程は同じですが、その後の展開が全く違いますねー、このタイムラインは……えっ、説明しろ？うわぁ面倒くさ！……仕方ありませんね、私が一肌脱ぎましょうか……。
アヤ・ウメダはごく普通の家庭に生まれ育ち、学校に通い、友人を作って、恋をして、結婚して、子供を産んだ女性ですよー？それがどうして、異常で過酷な人生を歩まなければならないのかしらねぇ～？ 理由があるんでしょうなぁ～？ うふっ♪ その理由とは――
「おぎゃあ！」
赤ん坊の泣き声と共に覚醒したアヤは、ベッドの上で身を起こしたまま目を瞬かせた後に、傍らを見やるのであった…………..毛布を剥ぎ取ってみるとそこには、生後一か月ほどの仔猫がいたのだ！
「ミャア！」
鳴き声まで上げるではないか！
「まあ、なんてお利口さんな子なのかしら」
母親のようなことを言いながら、彼女は仔猫を抱き上げて頬ずりしたのだった…………。お次は「A-227」の話をしようか？このタイムラインは、アヤが6歳まで普通の子供として育ったタイムラインです……あー、ちょっとだけ違うかなぁ？まあいいか、同じことだよね！まず、アヤは「A-118」の時のように、事故で死にかけたりしないんだなこれが！これはいいことだろう？ところがどっこい、そうでもないんだよねぇ……えぇっとぉ、どこから説明したものかなぁ？そうだなぁ……まずは「A-310」の話をしましょうか？このタイムラインでは、アヤは普通に成長し、恋をして、結婚し、子供を産み、幸せな家庭を築いているのです！素晴らしいことじゃないか！しかも、子供が一人しかいないのに孫までいて、曾孫もいるっていうおまけつきなんだぜぃ！？うっわ、マジ最高じゃん！！こんな幸せそうな人いないよ？だって、死んだらそこで終わりなんですもの！死ぬのなんて怖くて当たり前なのに、この人は笑って死んでいったんですよ！ それはともかく、話を進めましょうか……？「A-514」のタイムラインの話をしましょうかね……？そのタイムラインにおけるアヤは、どうやら「SCP-682 - The Invisible Killer（不死身の爬虫類）」と接触してしまったらしいんだなぁ……うん、「The Invisible Killer」って何か知らないんだけど、凄まじい怪物のことみたいだよぅ……