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    在ること「あー、あー、わかった。そのまま連れてこい。かわいそうだろう、そんな状態で家に置いてけぼりなんて……。お前だって置いてきたくないから連絡してきているんだろう?」
     元々、大丈夫だろうと思っていたが、これほど呆気なく許可が出るとも思っていなくて、案外自分もパニクッていたのだとようやく気付いた。右手につないだ弟の小さな手の平が、キュッと自分の手の中で縮こまる。
    「はあ、えろうすんません……。これから向かいますわ。静かにさせますんで、今日明日と勘弁してください」
    「国行。オレも一緒に行っていいの?」
    「せや。こんな日に学校行ったかて、なんも頭に入らへんやろ。ボーっとしてケガでもされても今日は迎えにも行けへん」
    「オレ、そこまで間抜けじゃねーし」
    「んじゃ、学校行くか?」
    「やだ。一緒に行く」

     わかった、と口にしない代わりに切ったスマホを後ろの尻ポケットに仕舞って、手持無沙汰となった左手で弟・国俊の頭を撫でた。
     普段は子ども扱いを嫌がる国俊だが、今日はさすがに大人しく撫でられるがままだった。



     昨夜、一番下の弟の蛍丸が高熱を出した。
     明石国行は、帰ってから再度自宅で仕事をしていて、かろうじて起きてはいたが、すでに寝かしつけた国俊と蛍丸の部屋がなんだか騒がしいと気付いてそちらのほうへと向かう。2DKのさして広くない部屋の一つを寝室にして、子どもたちが小さいから川の字で寝ているところの襖を開けようとしたら、ちょうど勢いづいて国俊が跳び出してきた。
    「国行! 蛍が変!」
    「なんやて?」
     蛍丸を見れば、顔は赤くなり、ゼエゼエと小さな口元から出てくる呼吸が確かにおかしい。丸々としたほっぺたも赤く、触ってみるとしっとりと汗ばんでいた。
    「蛍。蛍、聞こえるか?」
    「……うん」
    「蛍ぅ」
    「国俊。蛍の傍におれ。救急車呼んでくる」
    「え、う、うん」
     仕事をしているのは三人で食事をするダイニングだ。会社PCの横にあった自分のスマホを手に取る。
    「もしもし! あの、子どもが、熱だしてて……」
     そのあとのことは、あまり覚えていない。
     置いていくことは出来ないので、パジャマだった国俊の服を着替えさせ、自分もジャージだったのをジーパンとTシャツに着替える。財布とスマホだけは、と手に持った後に、国俊の手をしっかりとつないだ。

     検査をしたものの、特に大きな病気ではないとのことで、一旦入院となった。もう日付は変わってしまったが、明日というか今日再度検査をして、なにもなければ明後日には退院という流れになるという。なにかの発作ではなかったし、風邪のような一過性のものらしい。乳幼児の突発的な発熱はすでに経験していたが、二人とも小学生になってからはあまり大きなケガも病気もなかったので久しぶりの大きな病院に、仕事の疲れもあってさすがに頭が上手く回らない。
     今週末には仕上げなければならない資料があるため、今日明日と休むのはつらい。在宅でできれば一番よかったのだが、資料は職場に置きっぱなしだ。どうしよう。どうすればいい。
     頭を抱えていたら、自分の肩に寄りかかって寝ていた国俊が目を覚ました。
    「……国行」
    「まだ寝とき。五時前やで」
    「なあ」
    「なんや」
    「オレ、今日、ここいてもいい?」
    「あかん」
     言うと思った。
     普段は二人で一緒に学校に行って、二人で一緒に帰って来させている。学童に行かせたのは、国俊が一人で小学校に通っていた最初の二年間だけだ。なるべく一人でいる時間は作らないようにしていたので、余計に寂しいのだろう。
     だからこそ、許可出来なかった。
    「なんでだよ。蛍が心配じゃないのかよ」
    「病院におったら、安心やろ。なにかあっても誰かおるんや」
    「でも、」
    「国俊」
     グッと、頭を寄せて赤い頭を撫でつける。
    「んじゃ、今日は自分と一緒にいよ」
    「家?」
    「いや、会社」
    「ええ? 子どもが行ってもいいのか?」
    「さあなぁ。えらい人に聞いてみんとな」
     そのまま、頭を自分の膝にもってきた。男の膝枕なんて固いだろうが、すこしでも横になる体勢のほうが後々楽だろうと思ったのだ。
    「じゃあ、国行といっしょにいく」
    「ああ」
    「蛍と朝あったら、いく……」
    「せやな。そうしよ」
     普段はなかなか触らせてもらえない柔らかいほっぺたも、つんつんと跳ねている髪の毛も、ちょこまかと動く両足も、今日は触り放題だ。変わりに触らせてもらっている蛍がいないから、きっと国俊は譲歩してくれているのだ。
     こういう時に、甘えさせられているのは、自分のほうだ、と強く感じる。



    「おお、結構早かったな」
     上司の鶴丸国永は、明るく気さくで、信用のおける男だった。
     見た目は若々しいが、いくつ離れてるのだったか、自分よりは年上で、変なところで古風な言い回しや感性があるが、なにかあった時は臨機応変に対応してくれるし、既存のやり方に縛られない。そういうところはとてもありがたい。
     とにかく定時に上がることを第一としている明石国行にとって、そういうことを「当たり前」のように受け止めてくれた鶴丸の存在は、この会社に勤める理由の一つでもあった。
    「いえ、随分遅くなりまして……」
    「いや、十分だ。今日は何時に帰宅する? チーム内には簡単に理由を伝えたから早引きしていいぞ。大体家でも出来るだろう」
    「ああ、いや、あの来週の資料が終わってへんのですわ。木曜中には一期はんに渡して内容確認して修正入れたいんで」
    「なら代わりを入れる。あのな、会社にお前の代わりはいるが、家でのお前の代わりはいないんだぞ」
     そういいながら鶴丸は、明石の足に隠れていた国俊を見つける。
    「久しぶりだな、愛染」
    「今は明石だ。国俊って呼んでくれよ、間違いがないから」
    「ははは、そうだな。国俊、朝飯は食ったか? おにぎりがあっちにあるけど」
    「おにぎり?」
    「こら、国俊。待ちぃ。あの、鶴丸はん、すんません、メシくらい自分たちの分は用意しますんで」
    「バカ。お前の分もあるんだよ。俺の分を買ったついでだ。なにか飲み物いるか?」
    「ジュース」
    「あかん。ほれ、このカバンの中にいつもの水筒用意してるから、そっちから飲み。なくなったらペットボトルでも買うたる」
    「え~」
    「じゃあ、手洗いにいくぞ。ついてこい国俊。トイレの場所教えてやるから」
    「はあ、すんません、自分ちょいと学校連絡してきますんでちょっとお願いしてええですか?」
    「ああ。行ってこい」
     正直助かった。
     あのあと6時くらいに目が覚めて、夜よりもすやすやと穏やかに息をする蛍を見て、ホッと息をついた。
     7時に朝食があるからと起こされた蛍はいつもの寝起きのようにポヤポヤとしていたが、ちゃんと国行を見ていた。
     今日は検査があると説明をすると、国俊に比べて感情的ではないが、それでも不安げな表情を見せる。ああ、この顔を見ると離れたくない。
    「俺、ひとりでも大丈夫だよ。仕事なんでしょ、国行」
     健気やなぁ、と思いつつ、ああ、やはりひとりぽっちにさせてしまうことがつらい。すでに昨夜の段階で説明は受けていて、同意書にもサインをしているので、蛍丸一人でも大丈夫ですよ、と医師からは言われた。手術では立ち会いが必要だが、検査といってもそれほど大変ではないらしい。あとは養生のための検査入院だとの説明を受けていた。
    「帰りにまた来るからな!」
    「国俊も気を付けてね」
     仲睦まじい二人だが、切々とした感情が伝わる。
    「堪忍や。必ず来るから、大人しゅう待っとってや」
     二人をひとまとめに抱きしめた。
     それから自宅に帰って揃ってシャワーを浴びて、広げっぱなしだったPCと支給されているポケットWi-Fiをカバンに突っ込み、適当なシャツとスラックスで出発した。いつもは当然電車通勤だが、今日は国俊がいる。あんな満員電車で潰されるのはかわいそうだし、夕飯は蛍と一緒に取りたい。蛍の荷物も持っていきたいので、車で出た。
     鶴丸の言う通りなのだ。朝飯を買う気持ちの余裕はなかった。そこまで見越してくれたのだろうことがありがたい。水分だけは取らせなければと、いつも二人に持たせている水筒を二本用意してしまったのは、いつも通りの癖のおかげだ。
     学校に連絡を終えて席に戻ると、国俊が足をブラブラとして手持無沙汰を全面に押し出しながら待っていた。
    「遅い」
    「もう食ったんか?」
    「国行、どれ食う?」
    「あんなぁ、いくつ食うたん? ちゃんとお礼言うたか?」
    「言ったよ!」
     いくつか転がっているおにぎりを見定めていると「明石くん」と穏やかな声がかかる。
    「光忠はん」
    「なんかご家族がご病気だったんだって? 鶴さんから聞いたよ。手伝えることがあったら言って? 僕、急ぎのタスクは今そこまでないから」
    「ああ、気ぃ使わせてすんません」
    「あ、君が国俊くんだね。初めまして。明石くんの同期の燭台切光忠って言います。君もなにか困ったことがあったら僕にも声かけてね」
    「あ、こんにちは。はじめまして」
     比較的誰にでも億面なく声をかける国俊にしては大人しい声にすこしだけ笑ってしまった。
    「安心せい。怖い人やないで」
    「え、僕怖いかな! あ、そうだよね!」
    「こ、こわくなんてねえよ!」
     座席自体はフリアド制なのでどこでもいいのだが、なんだかんだで形骸化しつつあるのと、結局はチームでまとまってしまうため、いつものように光忠が国行の前に座る。これが定位置なのだ。
     チームのメンバーは国行が定時に帰ることを理解している。違う部署の奴には「定時帰り」の「やる気のない奴」と思われていることもわかっているが、一番大事なのは仕事ではない。なによりも、まっすぐに帰るのは小さい弟たちがいるからだ。
     それを知っているのはチームメンバーくらいなので、子どもを連れてきた国行を見る好奇の目は、会社に入ってからチラチラと感じている。目の前に光忠が座ってくれたことで、ようやく少し目線が逸らされている。こういう気配りが出来る男であるところは、正直尊敬しているとも言ってよかった。
     最初は時間給で遅れて来た分だけに昨夜からのメールやチャットの内容の確認をして、それから昨夜の続きの資料の作成。そのあと、週明けのプレゼン資料作成、と予定を立てる。隣に座らせた国俊には学校のドリルを持って来させたが、手が全然動いていない。集中できないのも当然だろうと放っておいたが、次第にゴツンと音を立ててテーブルに頭をぶつけることが増えた。目の前の光忠が笑いをこらえきれていない。それもわかる。
    「国俊」
     はあ、とため息をついて肩をゆする。そりゃあ、昨日の夜中に起きて、それから病院行って自分の肩と膝によっかかってうつらうつらとしただけなのだから眠いだろうと思う。だが、そんな様子じゃ、こっちも向かいも落ち着かない。
    「寝るなら、椅子並べたるから、横になり」
    「眠たくない」
    「あほ。めちゃくちゃうつらうつらしてるやんか」
    「へいき」
     声まで眠そうだ。思わず笑いそうになる。
     よっこいしょ、と国俊を抱き上げる。反発もしてこない。コアラの親子のように前に抱え込んで、自分の椅子に座りなおした。あったかくて自分も眠くなりそうだ、と思いながら「昼になったら起こすからな」と声をかけると「むにゃむにゃ」とした返事が返ってきた。
    「光忠はん」
    「なに?」
    「ちょっと、写メ撮って」
    「ん?」
    「コイツ、もう最近は全然かまってくれへんかったんや。こんなべったりくっついて寝るなんて久しぶりやで。かわええやろ。撮って」
    「いや、うん、かわいいけど」
     そういって近づいて写真を撮ってくれるだけ、光忠は優しいと思う。
    「あとで、蛍にも見せてやらな。なにしてたって必ず聞くからな」
    「そっか」
     ついでに、同じ部署内の女性陣が何人か国俊目当てに写真を撮りに来た。かわいいと思われるのはやぶさかではないので、珍しく愛想笑いを返してしまった。


    「国俊。なにが食いたい? なんでも好きなもの言っていいぞ!」
    「鶴丸はん。あんまり甘やかさんでくれます?」
    「ハンバーグ!」
    「国俊! 図に乗るんやないで! ここら辺のランチ高いんやぞ!」
    「だからお前の分も奢ってやるって」
    「そういう問題やあらへん」
     昼になったので国俊を起こすと、鶴丸がランチに誘ってきた。一度蛍のところに戻ってもよかったのだが、それだと休憩時間がほとんどなくなってしまう。自分はいいのだが、疲れている国俊には少しキツイ行程だろうと思い、やめた。
     鶴丸が連れていってくれたのは国行も度々行く喫茶店だ。喫茶店にしては珍しくきちんと分煙スペースが分けられていたので、喫煙の心配がない。ご所望のハンバーグとエビフライが乗ったセットを頼んで、せがまれて写真を撮った。
    「あとで蛍に自慢しよう」
    「堪忍せえや。蛍連れてまた来なあかんやないか」
    「楽しそうでいいな」
    「じゃあ、鶴さんも一緒に行こうぜ!」
     すっかり懐いてしまったようで、笑顔でハンバーグにかぶりつこうとする。
    「野菜も食うんやで」
    「わかってるよー」
    「お前はそれだけで足りるのか?」
    「似たようなもんやないですか」
     鶴丸も国行も身体の線が細い。光忠などは元からがっちりした体形をしているので、並ぶとより細さが目立つ、と昔なじみらしい鶴丸が愚痴るのをよく聞いた。鶴丸はBLTサンド、国行はエビピラフにそれぞれセットのサラダと食後のコーヒー付きだ。
     米さえ食えばなんとかなると思っているので、別段問題はない。朝飯も、鶴丸からもらったおにぎりだったが、おそらく鶴丸はご飯党である国行のためにおにぎりを用意してくれたのだろう。
     ビジネス街なので子どもの客は珍しいのか、店主からアイスのオマケをもらって国俊はご機嫌だった。
    「あー、蛍にも食べさせたかったなー」
     二言目にはそれを言うから、こっちまで鼻の奥がツンとする。
    「いちいちそういうこと言うなや。わかっとる」
    「うん」
    「午後はちゃんと勉強するんやで」
    「え~」
    「午前中は寝とったやろ。夜蛍んとこ行ったらなんて言うん? 今日一日、なんもしてまへんでしたって言うか? ちゃんと胸張れるようにしとき。心配しはっとっても、ちゃんとやることやる」
    「はぁい」
    「お兄ちゃんだなぁ」
    「鶴丸はんも、うるさいですよ」
    「おお~、こわ」
     戻ってからの国俊は、静かだった。



    「ほんじゃ、すんまへんけど、今日はこの辺で上がらせてもらいます」
    「え、この時間車混んでない?」
    「しゃあないやろ。これ以降のがもっと遅うなりますわ。蛍と一緒に夕飯食おうなって約束しとんですわ」
    「うん」
    「じゃあ、国俊くん、またね」
    「おう! また明日な!」
    「国俊~。友達やないんやぞ……」
    「似たようなもんだよ。気を付けていけよ」
    「「はあ~い」」
     間延びした返事は、確かに兄弟らしかった。


    「国俊! 国行!」
    「蛍! 元気になったか?」
     病院では走るな! と言ったはずだが、我慢しきれなかった国俊の足の速さにさすがに追いつけない。
     一足あとに室内に入ると、六人部屋だが、四つのベッドは空いていて、先に食事を終えた先客はベッドの上のカーテンを仕切っていた。蛍丸はもう食事を終えてしまったので、二人分のコンビニ弁当を広げる。
    「あ、あかん。自分、先生んとこ行ってくるわ。ついでに飲みもんも。蛍もいるか?」
    「いる」
    「先食っていい?」
    「ええよ。他の人もおるんやから、静かにな」
    「「はあい」」
     その返事を後ろに来た道を戻っていく。
     病院で夜を過ごすのは得意ではない。いや、得意な人などいるのかもわからないが。
     国行の母は、未婚のうちに国行を生んだ。
     気が付いたら父はいなかったので詳しいことはいまだによく知らない。姉弟のような母子だった。小学生の頃は祖母と祖父が助けてくれたが、中学に上がる頃には、母と二人だった。
     金が稼げるような年になったら、自力で稼ぐようになって家にはあまり戻らなくなったので詳細は知らなかったが、国俊を身ごもった後に男が病気で死んだと知らされた。よほど男運がないのだろう。だが、生まれてきた年の離れた弟は確かにかわいかった。きっと悪い男ではなかっただろうと思った。
     もう男には飽きただろうと思ったのに、母は性懲りもなくまた子を身ごもった。
     だが、今度は初めて父親となる男と出会った。悪い男ではなかった。二人も子どもがいて、更には自分なんて大きな子どもまでいるのに、相手の男は国行のことを子ども扱いしなかった。初めて母の幸せそうな顔を見た気がした。
     生まれてきた子は、「蛍丸」と相手の男が名付けた。
     種違いの国俊がいじめられる気配もない。自分はもう成人する。それなら、ここを出て独りで暮らそうと思った。母と相手の男がようやく籍を入れるというので、反対する理由もなかった。自分だけが、母の旧姓、祖母と祖父の名を残した。
     蛍丸は、少し大人しくて見た目は自分に似ていないけれど、中身は自分に似ていた。
     逆に、国俊はとてもうるさくて元気いっぱいで、どこも似ていないようでいて、ふとした瞬間に見せる表情は確かに兄弟だった。
     自分の子のように、かわいかった。
     だが、ある日留守番を頼まれて三人で過ごしていたら、自宅に警官が来た。
    「明石、国行さんですね」
    「はあ、さいですが……」
     日帰りのドライブのはずだった。藤が咲いているからと出かけただけだったのに、もう二度と両親は帰ってこなかった。

     あの日の病院には背中に蛍を乗せて、右手に国俊と手を繋いでいた。
     実際に遺体を見るまでは信じられないと思って、しかし、車もカバンも、手の形も、初めて母がもらった結婚指輪も、全部、国行の記憶のとおりで、それが別人であることがあり得なかった。
     まだ働き始めたばかりで、この子らをどうしようと一瞬思ったけれど、手放す考えは一度も浮かばなかった。

     蛍丸が何事もなくてよかった。
     今日一日、国俊が近くにいてよかった。あの暖かさがなかったら、こんな冷たい廊下も歩けなかっただろう。
     明日の夕方には退院してよいとのことだったので、明日は半休を使うことにした。
     早く三人の家に帰りたかった。
     国俊がいなかったら、仕事にも行かずにずっと病院にいただろう。
     だが、それではせっかく築き上げてきた仕事上の信頼は失うだけだ。自分のやるべきことを、やるべきときにやること。自分に必要なことはそれだけなのに、それすらわからなくなってしまいそうだった。
     国俊がいてよかった。彼が甘えてくれるから、自分はようやく立っていられる。
     蛍丸が見つめてくれるから、嘘をつくことも、見栄を張ることもなく、素のままで二人と一緒にいられる。
     どちらか片方でも失うことなんて出来ない。
     震える指でお茶と水のペットボトルを購入して、一つだけ、ファンタオレンジを買った。


    「じゃあ、明日、また迎えにくるからな」
    「うん」
    「一人でこわないか」
    「へいき。俺、つよいもん」
    「そっか」
     三人でぎゅっと固めるように抱きしめ合った。
     本当に暖かい。混ざりあっているように。
    「明日、なに食べたい。別に熱下がったし腹もおかしゅうないいうて我慢せんでええて言うてはったよ」
    「スパゲッティ!」
    「オムライス!」
    「よし、じゃあ、両方作ったろ」
    「本当!」
    「すごい!」
     もう帰らなくてはいけない。国俊と今日はゆっくり風呂に入って、明日の準備をして二人だけで寝るのだ。
     いつも三人で寝ているあの部屋で。
    「ばいばい」
     先ほど着替えた蛍丸の着替えを持って、扉を閉めた。
     ゆっくりと、国俊が手を握ってくる。
    「帰ろうぜ、国行」
    「せやな」
     ゆっくりとした足取りで、自分のすこしだけ前を歩いて、手を引くように、小さな背中が先を行く。
     いつか、この背中たちにも追い抜かされて、置いていかれてしまうのだろう。
     また、自分だけが、置いて行かれてしまうのだろうか。
    「帰ったら、風呂入ろうぜ」
    「うん」
    「一緒にだぞ。背中流してやるよ」
    「ははは、ありがたいなぁ」
    「蛍、元気そうでよかったな」
    「ああ」
    「だからさ、国行」

    「大丈夫だって!」

     車の前まで、誘導してくれて、自分がロックを外すと慣れた仕草で助手席に座る。いつもは国俊と蛍丸で後ろの席に座るけれど、二人だけの時は必ず助手席だ。助手なんてしてくれへんのにな、と憎まれ口をたたくと、二人とも同じように頬を膨らませて背中を叩く。
    「せやな」
    「大丈夫。帰ろう、国行。明日はまた三人で」
    「おう」
     ハンドルを握って、顔を上げられなかった。
     小さな手の平が、背中を撫でる。昔は自分の掌の半分にも満たなかったのに。おむつだって自分が替えてやっていたのに、いつの間に、二人とも、こんなにしっかりしてしまったんだろう。
     いつ、自分が必要なくなってしまうだろう。二人の小ささに付け込んでいるのは自分のほうだ。こんな優しい子に、いつの間に育ったのだろうか。
    「めがね、外せよ」
     そういって両手でそうっと外される。顔を見られるわけにはいかなくて、国俊をぎゅっと抱きしめた。
    「オレたちが大きくなったら、楽させてやるからな」
    「おう」
    「蛍は強いから、大丈夫。オレだって病気になんて負けないぜ。国行は心配性だな」
    「知っとる」
    「でも、まだ、オレたち小さいから、国行、頼むよ。そばにいてくれよな」
    「当たり前やろ」

    「嫌やって言われたかて、離れてなんてやらんからな」

     へへへ、と笑った国俊の両手が、国行の両頬を掴んだ。
    「泣き虫」
    「泣いてへんわ」
    「大人も泣くんだな」
    「中身はガキのまんまやからな」
     そっと眼鏡を返された。はーっと深く息をつく。
    「帰るか」
    「おう」
     帰りにスーパーに寄って明日の夕食の材料を買っていこう。パスタはまだストックがあったはずだが、ミートソースの材料があった自信がない。オムライスも、久しぶりにきちんとチキンライスから作ってやろう。野菜はなににしようか。安ければブロッコリーをゆでるくらいでいいのだが。ポテサラを一緒に出してやったら、チョロイこいつらはなんでも一緒に食べてくれる。
     苦しい夜を越えるのは、もうあの日以降一人じゃない。

     明日を待つのも、孤独じゃないのだ。
     明日は、いつも二人で入らせている風呂に三人で入って、先に寝かせているけど久しぶりに三人でくっついて寝よう。
     そのためだけに、生きるだけの価値がある。

     二人がいてくれる。
     それだけで、明石国行は、今日も明日も、生きたいと願うのだ。
    みどり(aomidori003) Link Message Mute
    2022/07/02 14:58:17

    在ること

    現パロ来派。年の離れた三兄弟。転生ではない。ほぼ明石と愛染くん。二人の存在にめちゃくちゃ救われてる明石の話。
    適度に暗い。
    来派、急激に来て、本原稿の合間に書いてしまった……。書いていたのは堀川君たち堀川派の話なので、とにかく疑似兄弟というか、疑似家族に本当に弱い。大好き。
    しかし、いきなり現パロですみません。なんでも許せる方向け。
    続きはこちら「知られたくない」(https://galleria.emotionflow.com/115535/626040.html

    pixivからの移行です。
    #刀剣乱舞 #来派 #明石国行 #愛染国俊 #蛍丸 #現パロ

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    • ナルキッソスの終局初期刀・山姥切国広、初鍛刀・前田藤四郎のとある本丸の話。
      男性審神者がメインです。審神者視点の話です。

      山姥切国広、修行から帰る、の巻。
      審神者の過去あり。若干暗めです。

      pixivからの移行です。

      #刀剣乱舞 #男審神者 #山姥切国広 #前田藤四郎
      みどり(aomidori003)
    • 現パロ三池兄弟まとめ②ツイッターで上げてた三池兄弟の現パロ小話まとめ②
      (実は血が繋がってない)三池兄弟が、なんか手作りの店をやっている話。時々、幼馴染の友人として古備前がいます。
      日常ほのぼの小話多め。時々、ソハヤの鉛食ってるみたいな話があります。

      ①お揃い
      ②探し物はなんですか
      ③ひだまり
      ④独立宣言
      ⑤醤油と山椒は欠かせない
      ⑥黄色い果実
      ⑦優しさに包まれて
      ⑧君と今年

      #刀剣乱舞 #ソハヤノツルキ #大典太光世 #三池兄弟 #現パロ
      みどり(aomidori003)
    • その腕を伸ばせ霊力フェス2!用 無料配布です。
      ソハヤ中心のCPなし、男審神者ありのどたばたオールキャラ風味の事件物です。
      初期刀・山姥切国広、初鍛刀・前田藤四郎の本丸です。
      戦闘シーンはありませんが、若干痛い描写はあります。最終的にはハッピーエンドです。
      DL版と中身は変更ありません。

      #刀剣乱舞 #ソハヤノツルキ #大典太光世 #三池兄弟 #男審神者 #霊力フェス‼︎2 #霊力フェス2
      みどり(aomidori003)
    • 【サンプル】こりゅうと!2【長船DASH】2022年10月16日 閃華の刻38内プチオンリー「長船DASH」参加します。
      『あたらしい橋をわたる』みどり 西1ホール ク32b
      新刊『こりゅうと!2 ー沼地のある本丸ー』 58p/A5/600円

      新刊は以前出した『こりゅうと!』と同コンセプトの『こりゅうと!2』(まんま)です。
      前作読んでなくても問題ないです。前作『こりゅうと!』も再販します。
      よろしくお願いいたします!!

      ツイッターで書き下ろし以外はほぼ読めます。
      長船たちがわちゃわちゃ本丸での平和な暮らしをしている小話たちと(炭作ったり、衣替えしてたり、かき氷食べたりしています)、
      書き落としは謙信くんの修行に伴い自分の行く末に悩むとも悩んでないような感じだけど、やっぱり修行行く決心をする小竜さんの話。最後だけ初期刀がいますが、あとはほぼ景光兄弟中心の長船。いろんな刀の名前は名前だけ出てきます。
      表紙はいつものようにすあまさんがやってくれました。本当に忙しいところありがとうございます……。

      サンプルは各話冒頭。
      上記に書いたように書き下ろし以外はツイッターで大体読めます。(https://twitter.com/aomidori003/status/1576498463780372480?s=21&t=ersI-MzJs0nDH1LOXbLH_w)ツイッターであげたものに加筆修正をしています。
       愛の詰まったお弁当   ……長船全員。謙信のお弁当をみんなで作る話
       薄荷の香りを撒き散らし ……小豆、謙信と衣替えをする話。南泉と堀川派がいる。
       ブルーハワイの夢    ……小竜と大般若が謙信と小豆にかき氷を作ってもらう話。
       望んでもない      ……光忠兄弟+景光兄弟。髪の短い小竜さんの話。ちょっとだけ獅子王。
       砂糖まみれに固めて   ……長光兄弟+景光兄弟+五虎退、日向。みんなで花の砂糖漬けを作る話。
       全て洗ってお湯に流して ……景光兄弟+長義。炭を作って風呂に入る話。
       酔っ払いたちの純愛   ……長船全員+長義。タイトル通り飲み会の話。日本号いる。
       二人の景光       ……書き下ろし。小竜さんが修行に行くまで。

      #刀剣乱舞 #小竜景光 #謙信景光 #長船派 #景光兄弟 #長船DASH #サンプル
      みどり(aomidori003)
    • ただの少年ですゲームDP。男の子主人公がチャンピオンになった後、なかなか助手のヒカリちゃんと会えなくてずっと主人公を探していたヒカリちゃんの話。
      主人公の名前は「ニコ」くんです。
      恋愛未満なDP主人公ズが好きです。

      pixivからの移行です。

      #ポケモン #DP #ヒカリ #男主人公
      みどり(aomidori003)
    • 未来を見ないで(2021年5月29日追記)
      2021年5月30日の0530超エアブー 【凍結ぶどう】みどりの新刊です。
      A5/50P/600円/小説/全年齢
      初期刀・山姥切国広、初鍛刀・前田藤四郎のとある本丸の話。男性審神者がいます。
      肥前忠広と出会った前田藤四郎と男審神者がとある事情から一緒に同行し、戦いを介して、
      肥前の本丸の陸奥守吉行、南海太郎朝尊との関係を探っていく物語。
      土佐組の関係性のあり方の一つとして、肥前を中心に描いています。
      こちらの話を加筆修正したものです。ラストは追加されています。

      全編シリアス。ブラック本丸、刀剣破壊表現、間接的ですが流血、暴行描写があります。
      なんでも平気な方向け。

      通販はこちら
      https://pictspace.net/items/detail/276503

      よろしくお願いいたします!

      ===========================

      初期刀・山姥切国広、初鍛刀・前田藤四郎のとある本丸の話。個性の強くない男審神者います。
      単発で読めます。
      土佐組中心というか肥前くんメイン。審神者が事情ありそうな肥前くんと出会ってドタバタする話。

      ・流血、負傷、嘔吐シーンなどあります。
      ・ブラック本丸表現あり。刀が折れるシーンもあります。
      ・最後はハッピーエンドです。

      5月30日のインテックス大阪・超閃華の刻2021に加筆修正を加えて出す予定です。
      おそらく通販になる予定です。

      別途、イベント情報などはツイッターのほうが多少お知らせしているかと思います。よければどうぞ。>https://twitter.com/aomidori003

      pixivからの移行です。

      #刀剣乱舞 #土佐組 #肥前忠広 #前田藤四郎 #男審神者 #陸奥守吉行 #南海太郎朝尊
      みどり(aomidori003)
    • 自覚のない可愛げ初期刀・山姥切国広、初鍛刀・前田藤四郎のとある本丸の話。
      男性審神者がメインです。初鍛刀・前田がめちゃくちゃにかわいいと思っている審神者と、自分の言動が短刀らしくなくかわいくないというのが自覚あって軽いコンプレックスな前田の話。

      #刀剣乱舞 #男審神者 #山姥切国広 #前田藤四郎
      みどり(aomidori003)
    • 誰が為のお茶初期刀・山姥切国広、初鍛刀・前田藤四郎のとある本丸の話。
      男性審神者が出てきます。鶯丸が夜寝る前にお茶の準備をしている話。大包平が顕現したてで鶯丸が浮足立ってる。
      単品で読めますが、この話の続きみたいなものです。
      >「本心はぬくもりに隠して」(https://galleria.emotionflow.com/115535/635572.html

      pixivからの移行です。

      #刀剣乱舞 #男審神者 #鶯丸
      みどり(aomidori003)
    • 理由はいらない単発。これだけで読めます。
      本丸内で寝無し草をしていた小竜さんと、小竜さんに世話を焼かれていたけど本当は一番小竜さんを受け止めていた謙信くんの話。
      それとなく長船派が大体出てきます。

      ついでに、この堀川くんは、この堀川くんと同一です。本丸もここ。
      『そして「兄弟」となる』(https://galleria.emotionflow.com/115535/626036.html

      pixivからの移行です。

      #刀剣乱舞 #長船派 #景光兄弟 #小竜景光 #謙信景光
      みどり(aomidori003)
    • 闇こそ輝くと知っていた初期刀・山姥切国広、初鍛刀・前田藤四郎のとある本丸の話。
      男性審神者がメインです。山姥切国広視点の話です。
      山姥切国広、修行に行く、の巻。

      実際には私は即出しましたけど。
      でも、山姥切国広は「修行に行く」と言い出した時点で修行完結と思ってる派なのでそれだけで尊いです。

      pixivからの移行です。

      #刀剣乱舞 #男審神者 #山姥切国広 #前田藤四郎 #薬研藤四郎
      みどり(aomidori003)
    • 現パロ三池兄弟まとめ①2021年7月11日の『閃華の刻緊急SUMMER2021』に参加します。
      【凍結ぶどう】青海Bホール テ64ab
      『鈍色の日々』(にびいろのひび)
      70P/600円/小説/全年齢
      通販はこちらから。
      https://pictspace.net/items/detail/276506

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      ツイッターで上げてた現パロ三池兄弟の小話をまとめました。
      とりあえず10本です。

      こちらの内容に加筆修正して書下ろしを追加したものを7/11閃華に出す予定です。
      ツイッターにはもう少し載っています。

      気がつけばすごいたくさん書いていた……。
      色々感想いただけて三池界隈の優しさに甘えています……。ありがとうございます。

      別途、イベント情報などはツイッターのほうが多少お知らせしているかと思います。よければどうぞ。>https://twitter.com/aomidori003

      pixivからの移行です。

      #刀剣乱舞 #ソハヤノツルキ #大典太光世 #三池兄弟 #現パロ #物吉貞宗 #包丁藤四郎 #大包平 #鶯丸
      みどり(aomidori003)
    • 家族になろうよ昔サイトに載せてたプラ澪+正宗くん関連小話まとめ。
      一応おそらく時系列順。

      妄想過多。過去捏造。
      子ども時代~修行時代~本編~プラ澪告白編から結婚まで。
      短い話の連なりです。なんとなく全編がゆったり繋がってます。

      なんとなく明姫のプラ澪もこの前提ですけど、子どもはいないので時系列は少し違います。

      pixivからの移行です。

      #みえるひと #神吹白金 #火神楽正宗 #湟神澪 #プラ澪
      みどり(aomidori003)
    • どうか全力で構わないからイナイレ二期の真帝国戦後の鬼道さんと円堂さんの話。
      ほんと、あそこの春奈ちゃんのこと考えると鬼道さん殴りたいけど、鬼道さんも誰か抱きしめてあげて、みたいな気持ちになる。円堂さんも豪炎寺抜けて傷心中だし。
      二期鬼道さんの良妻ぷりが、好きだけど、鬼道さんももっとワガママ言ってほしかったな、という話です。書いたのは結構前です。

      pixivからの移行です。
      #イナズマイレブン #イナイレ #円堂守 #鬼道有人 #音無春奈
      みどり(aomidori003)
    • まがい物の恋初期刀加州本丸の、ソハさに。
      神様ムーブなソハヤと、ソハヤに片思いをしていたけど鈍感な審神者の話。ハッピーエンドです。
      ちょっと女性の生理描写あります。

      ソハヤ視点の補足のような何か→「作り物の気持ち(https://galleria.emotionflow.com/115535/635625.html)」

      ソハさにがめちゃくちゃキている。これはこれで終わりなんですけど、続きというか、補完があるので、また適当にあげにきます……。とにかく一週間くらいで4万字以上ソハヤ書いてて、書かないと日常生活に支障が出るレベルでソハヤいいです……。ソハヤぁ……。神様ムーブしてくれえ……。
      あと、毎回毎回糖度が低い。どうしてなんだろう……。

      別途、イベント情報などはツイッターのほうが多少お知らせしているかと思います。よければどうぞ。>https://twitter.com/aomidori003

      pixivからの移行です。

      #刀剣乱夢 #ソハさに #女審神者 #ソハヤノツルキ #加州清光
      みどり(aomidori003)
    • 変わらない寂しさ明姫の続きものその⑥。番外編。
      明姫です。が、ほぼ明神とエージ。
      初期三人組が大好きすぎて書いた。明姫が付き合い始めて寂しくなるエージと、でもそれに派生してそれぞれ寂しさを抱えてる明神と姫乃、みたいな感じですけど、エージと明神には永遠に兄弟みたいでいて欲しいです。

      pixivからの移行です。

      #みえるひと #明神冬悟 #明姫 #桶川姫乃 #眞白エージ
      みどり(aomidori003)
    • ライオン強くなりたいエージと、明神の話。
      昔出したコピー本です。

      #みえるひと #明神冬悟 #眞白エージ
      みどり(aomidori003)
    • 本心はぬくもりに隠して初期刀・山姥切国広、初鍛刀・前田藤四郎のとある本丸の話。
      男性審神者がメインです。初太刀・鶯丸からみた主の話。近侍で明石が賑やかしにいます。

      話の中で大包平が十数万貯めても来なかった、という話は、実話です。

      pixivからの移行です。

      #刀剣乱舞 #男審神者 #明石国行 #鶯丸
      みどり(aomidori003)
    • あまやどり昔出したみえるひとの同人誌です。
      明神冬悟と正宗くんの話と、ひめのんとプラチナの話。

      pixivからの移行です。

      #みえるひと #明神冬悟 #桶川姫乃 #神吹白金 #火神楽正宗
      みどり(aomidori003)
    • 君に花束をn番煎じのタイトル。光忠が顕現してからの福島の兄ムーブと己を大事にしすぎる言動に頭を悩ませているけど、福ちゃんは福ちゃんで弟との距離感に諦観感じていた話。最後はハッピーエンドです。
      加筆修正して、光忠兄弟ワンドロで書いた話たちとまとめて春コミに出す予定です。

      光忠、なんでも器用に出来る男が全く頭回らない癖強兄に振り回されてほしい。

      #刀剣乱舞 #光忠兄弟 #燭台切光忠 #福島光忠 #不動行光 #サンプル
      みどり(aomidori003)
    • こんな苦味も口に含めば初期刀・山姥切国広、初鍛刀・前田藤四郎のとある本丸の話。
      男性審神者がメインです。甘いものが好きなんだけど、ずっと隠し続けていた審神者と、それに気付いて色々と察した安定が審神者と甘いものを食べに連れ出す話with骨喰。
      脇差たちには元気いっぱいもりもり食べててほしいです。

      pixivからの移行です。

      #刀剣乱舞 #男審神者 #大和守安定 #骨喰藤四郎
      みどり(aomidori003)
    • ここから単発。これだけで読めます。
      ソハヤの顕現から、大典太の顕現して、三池兄弟が「兄弟」となるまで。
      兄弟のすれ違い話好きすぎて、堀川派と貞宗派と三池で書いてる……。
      同じようなものですが、兄弟好きなので許してください。

      ソハヤのポジに見せかけたネガがめちゃくちゃ好きです。あと、大きな刀が小さい刀とわちゃわちゃしてるの好きです。徳川組かわいい~~~、好き~~~という気持ちで書きました。

      ついでにこの物吉くんは、多分この物吉くんです。
      「うちのかわいい太鼓鐘(https://galleria.emotionflow.com/115535/635603.html)」


      以下、余談。
      刀ミュ、三池兄弟、本当にありがとうございました……。
      ソハヤツルキ、最高でした……。本当に、東京ドームシティに帰ってきてくれてありがとう……。推しが自ジャンルに来る経験初めてなので、挙動不審ですが、応援していきます……。
      本編より、推しの観察に費やす経験初めてしました。ソハヤしか観てない。健やかでいてくれてありがとう……。

      別途、イベント情報などはツイッターのほうが多少お知らせしているかと思います。よければどうぞ。>https://twitter.com/aomidori003

      pixivからの移行です。

      #刀剣乱舞 #三池兄弟 #ソハヤノツルキ #大典太光世 #物吉貞宗 #包丁藤四郎
      みどり(aomidori003)
    • 夕陽の向こうの顔明姫。GW前。雨降って地固まる系の話。
      いつもどおりの展開で、愚鈍な明神と、情緒不安定なひめのん。

      pixivからの移行です。

      #みえるひと #明神冬悟 #桶川姫乃 #明姫
      みどり(aomidori003)
    • 一瞬だけの信頼みえるひと小話。サイトにあげてたもの。2008年くらい。本編前の明神師弟の話。
      冬悟がひたすらにネガティヴボーイで、師匠もつられてネガティヴになってる。

      pixivからの移行です。

      #みえるひと #明神冬悟 #明神勇一郎 #黒白師弟 #明神師弟
      みどり(aomidori003)
    • 二人で見る月みえるひと、学パロ冬姫(明姫)です。
      以前書いていた『もっともっと』(https://galleria.emotionflow.com/115535/626025.html)の前日譚というか、くっつく時の話。

      pixivからの移行です。

      #みえるひと #明神冬悟 #桶川姫乃 #明姫
      みどり(aomidori003)
    • 花火の夜明姫。7月、夏休みの話。
      R15くらいかなぁと自分比で思っていたんですが、特に大したことはなにもしてなかったです。おかしいな……。書いてる間は死ぬほど恥ずかしかったんですが。二人で花火を見に行く話、ですが、花火は見れませんでした。

      pixivからの移行です。

      #みえるひと #明神冬悟 #桶川姫乃 #明姫
      みどり(aomidori003)
    • シンフォニアまとめ十数年前に書いたTOSの短い小話のまとめです。ほぼCP要素なし。時折ロイコレ風。
      ロイド、ゼロス、ジーニアス多めです。9本。
      本当に、名作で、ロイドくん、一生好きな主人公です。

      最近ひとさまのテイルズシリーズの実況を見てはちゃめちゃに好きだったことを思い出したので昔のを引っ張り出してきました。
      は~~~、ゲームやりたいな~~~~~~。

      pixivからの移行です。

      #テイルズオブシンフォニア #TOS #ロイド #ゼロス #コレット
      みどり(aomidori003)
    • 隣室の明石くんとソハヤくん(2022年3月17日追記)
      2022年3月21日の閃華春大祭 【凍結ぶどう】みどりの新刊です。
      【凍結ぶどう】東2ホール ケ43ab
      『隣室の明石くんとソハヤくん』
      100P/文庫/1,000円/小説/全年齢
      カバー、表紙はいつものようにすあまさん(https://www.pixiv.net/users/158568)が描いてくれました!!!推し二人描いてもらえてめちゃくちゃ嬉しい!!!!

      通販はこちらから。
      https://pictspace.net/items/detail/276508

      よろしくお願いいたします!

      ===========================

      単発。隣室になっている来派の部屋の明石と、三池の部屋のソハヤが大して仲良くならずに隣人として過ごしている短編集です。日常ほのぼの~シリアスまで。

      全話に明石とソハヤ。時々、愛染国俊、蛍丸、大典太光世、虎徹がちょっと、名前だけは他の男士も居ます。
      明確なセリフはありませんが、審神者います。
      CP要素はありません。

      なお、最後の「⑦隣に立つもの」ですが、戦闘描写あり、流血、重傷表現があります。

      pixivからの移行です。
      みどり(aomidori003)
    • ドラクエ2~8まとめ十数年前に書いたドラクエ2~8の短い小話のまとめです。
      2は5本。CPなし。3人組がわちゃわちゃしてるだけ。
      3は3本。CPなし。パーティは勇者・盗賊♂(賢者)・武闘家♀(遊び人→賢者)・商人♀(賢者)の4人。
      4は6本。CPなし。勇者、クリフと、ライアン、マーニャ。
      5は5本。主ビア。主人公単独とCP物。
      6は3本。とても短い。ミレーユとテリーが好きです。主人公の名前は「ボッツ」。
      7は4本。CPなし。ほぼキーファの影を引きずってる話。主人公は「アルス」。
      8は5本。若干主姫。パーティ4人がわちゃわちゃしているのが好きです。

      11を書きたくて、昔の整理しました。
      ドラクエ、一生好きですね。

      pixivからの移行です。

      #ドラゴンクエスト #DQ2 #DQ3 #DQ4 #DQ5 #DQ6 #DQ7 #DQ8 #主ビア
      みどり(aomidori003)
    • 【ペーパー】コンクリの森【閃華春大祭2021】春コミおよび閃華春大祭 2021お疲れ様です。ありがとうございました。
      マジで前日に作ったペーパーです。少部数だったので、無配で終わりなんですがせっかくなのでこちらにも。
      明石と不動(極)が一緒に現代遠征に行く話です(単発)。
      表紙はすあまさん(https://www.pixiv.net/users/158568)が描いてくれました!

      前提は、初期刀・山姥切国広、初鍛刀・前田藤四郎のとある本丸の話。
      ほとんど姿のないセリフのみ男性審神者が出てきます。

      pixivからの移行です。

      #刀剣乱舞 #明石国行 #不動行光
      みどり(aomidori003)
    • そして「兄弟」となる初期刀・山姥切国広、初鍛刀・薬研藤四郎の本丸に権限した、十振目の堀川国広が、山姥切と山伏を心から「兄弟」と呼べるようになるまでの話。うちの本丸始動話でもあります。

      堀川派の「脳筋」と呼ばれているけれど、実際には三人とも内に籠るタイプなのがめちゃくちゃ好きです。他者に向かわず、自分自身ときちんと向き合うタイプの国広ズ、推せる。

      pixivからの移行です。
      #刀剣乱舞 #堀川派 #堀川国広 #山姥切国広 #山伏国広 #国広三兄弟
      みどり(aomidori003)
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