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    しおり
    ポケスペまとめ「炭酸グレープフルーツ」
    (シルバー、ブルー)


     ブルー姉さんの買い物に付き合わされて二時間半、ようやく腰を下ろしに喫茶店へと入った。四人掛けのテーブルに俺と姉さんで向かい合って、荷物はみんな俺の隣に腰掛ける。
    「悪いわね、シルバー。長い時間つき合わせちゃって」
    「別に構わないよ。ゴールドとかワタルと行くほうが万倍遠慮したい」
     なれない冗談を言うと、姉さんは嬉しそうに笑った。
     最近、俺が誰かの名前を出したり、冗談をいうと姉さんはまるで母親のように俺をまぶしそうに見る。自分が幸せになるよりも、俺のことを考えてくれて、自分の両親が見つかったということを教えてくれるときもすごく言い辛そうだった。
     俺が普通の人間のように振舞えることを俺以上に嬉しそうにしてくれる。そんな姉さんを見ることが俺の喜びだった。どんなにくじけそうでも、俺を見捨てなかった姉さん。ずっと俺の味方だった姉さん。この人が幸せになれるのなら、俺はどんなに辛くても、今度はきっと耐えられる。
     この人以外の仲間も、いるんだ、という安心感も、きっとそこに存在しているからだ。
    「相変わらずブラックなの? 生意気ねえ」
     俺のコーヒーの飲み方をいつもチェックしている。彼女に言わせるとあのグリーンという男は実は砂糖を入れるそうで、それに対して年下組の俺とゴールドは何もいれない。ゴールドは俺と同じようにクリスにミルクくらいいれたらどうだ、としょっちゅう言われているのを見た。
     姉さんはというと、グレープジュースで、なんとも想像どうりというか、彼女を具現化したような飲み物で俺はおかしくなった。
    「姉さん、似合うね」
    「え? な、なにが? ちょっと、なに笑ってるのよ!」
    「そのジュースが」
     むくー、と膨れた頬を見てさらに俺はおかしくなった。
     この人は甘い。同時にいろんな方向にいろんな味を出して、複雑だ。かつて姉さんに「女の人ってよくわからない」といったら、「女の子はもっと難しいのよ」といわれたことがあったけど、それはきっと姉さん自身だ。
     甘く、かつ苦く、そして酸っぱい。はじけるのは、炭酸と美しさ。




    「鮮明なイエロー」
    (グリーン、イエロー)


     近いうちに帰る、と伝えたらすぐさま「いつですか?」と返事が来た。相方のレッドの都合によるという返事ともいえない返事をすると、イエローは「そうですか」と抑揚のない声で返す。珍しいな、と思ってグリーンはそんなイエローをつっついた。
    「なんだ、俺たちが帰るのが嬉しくないのか」
    「すごい意地悪な言い方しますよね、グリーンさんって」
    「別に好きでやっているわけではない。癖だ」
    「よくないです。そういうの」
     そして笑ったイエローの髪が揺れた。今ではあまり帽子を被らなくなって久しい。以前は電話のモニター越しでも必ず被っていた。しかし女の子と正体が割れてからはあまり気負わなくなったようだ。相変わらず「女の子」というより、「男の子」のイメージが強いのは仕方が無いが。
    「いつ帰ってくるかもしれないものを待つのは、大変なんですよ」
     きっと本音だった。
     待っている人がいるから、自分たちは帰ろうと思うのだ。
     だけど、やっぱり肝心なことはいつも忘れているのだなあ、とグリーンは感じる。特に自分とレッドに共通するのは、外に出て、危ない橋をわたって、巻き込んで巻き込まれる自分たちのことを想って信じてくれている人たちを具体的に思い浮かべられるくせに、彼らの気持ちにはちょっと遠い。
     すまないな、と思っても、それは口に出してはいけないのだ。
     同じように、待つということをしていない自分たちがそれは言っては、いけないのだ。
    「お! イエロー!! 久しぶり!!」
     背後からひょっこりとレッドが顔を出した途端に、金髪は自分と向かい合ったときの意地悪な受け答えを忘れて、ただの「女の子」になった。
    「近いうちにトキワに行って、そのあとオーキド博士のところに行くからな!
     そしたらイエローにも会いに行くよ」
     フロ上がりで首にタオルを引っ掛けたまんま、しかしいつもの人を魅了する笑い顔でイエローに言った。
    「はい! 待っています!!」
     まったく。相手が違うだけでこんなにも素直なものか。
     妹のような少女がやっと相応に微笑んで、結局グリーンも満足してしまったのだった。





    「目覚めても君」
    (ゴークリ)


     意外と、髪質はやわらかいのだな、と目の前にある黒髪に触れて思った。
     幸せそうに寝ているゴールドは瞳が閉じられていれば途端に幼く見えて、いつもの好戦的な目がいかに彼をむやみに人の中心に戦いを持ち込んでいるか、そしてまた彼自体が巻き込まれているのかが手に取るようにわかる。
     彼のお気に入りの髪型も寝顔の下になっている。クリスは閉じられている瞳へと手を伸ばしたが、届かなかった。しっかりとつかまれて、うわっと声を上げそうになる。
    「人の寝顔じろじろ見るたあ、なかなか行儀が悪いんでねーの?」
     ゴールドの寝起きで低い声が手にかかる。
    「ちょっと、寝たフリなんてずるいじゃない」
    「騙すのは十八番なんだ。知ってるだろ?」
     そして開かれた瞳は金。吸い込まれるように、瞳が近づいても、彼女はもう逃げない。





    「逃げ道などとっくにない」
    (サファイア、ルビー)


     勝手にあがりこんでブラッシングをしているのはいつものことになってしまった、という事実に昨日フロに入っている最中気がついてサファイアは大声を上げて父親に心配された。
    「なんでもないたい!」と叫んでみたものの、次の日にはルビーの母親に呼び出されて一緒に料理をしたりして(そういうことは意外と多い)、そしてひっそりとなにがあったのかを聞き出そうとしていることに気がついてここでもやっぱり「なんでもない!!」と叫んで結局飛び出してきてしまった。
     自分の落ち着く秘密基地に来たのに、部屋の中には先客がいて、それも悩みの種の張本人がいて、なにやら編み物をしている。かー、その細い指筋がムカつくったい。
    「ルビー、あんたどげんしてここにいるんたい」
    「君がママと料理をしていたからボクは邪魔をしないでおこうと思ってここに居たんだけど。一緒にやってほしかった?」
    「結構ばい!」
     そしてドスンと彼の隣に座った。
     なぜだ。隣に座らなくなって、いくらでも座るところはあるのに、なぜなんだ! 自分で自分を追い込んでいる。理由はわかっている。いや、だが、彼が何の反応も示さないのが悪い。自分じゃない。悪いのは自分じゃない。
    「サファイア? どうしたの? ちょっと、今日は、なんか、調子が悪そうだけど……?」
    「なんでもなか!!」
     近づいていると考えていることが知られてしまいそうで、やっぱりサファイアは逃げ出そうとした。野生の血を活かして窓から飛び出そうとしたところをしっかりと手首ごとつかまれて反動で反り返る。そっと支えられて、少ししか身長が違わないはずの、それでも彼のほうが少し高いが故にルビーが上から見下ろしていて
    「逃げてばかりじゃ、なんにも解決しないんじゃない?」
     と、あの余裕ぶった年に合わない表情で言ったのだ。
     カーッと頭に血が上って、「なんで私がこんなこと考えんといけんったーーい!!」と叫んで逆にルビーを押し倒して、形成逆転。
     ルビーのほうが、今度は慌てて、ちょっとサファイアとモゴモゴ言っているのを無視してサファイアはルビーに顔を近づけた。
    「逃げてばかりじゃ、なんにも解決せんと」
     ここで初めて、負けず嫌いの自己中少年はギブアップを野生少女に示したのだった。




    「えめらるど」
    (ルビー、サファイア)


    「どんな子なんだろうね、エメラルドって」
    「きっとアンタよりかは真面目ったい!」
     ツンとして、いうサファイアに乾いた笑いを返した。あまりにもストレートな彼女に真っ直ぐ答えられなくて、結局またこの子を怒らせている。それでも一緒に居てくれるからつい甘えてしまっているのだけど。
     オダマキ博士から連絡を受け、バトルフロンティアへと向かう。
     同じ図鑑所有者が他にもいるというのは聞いていたが、実際に会ったことがあるのはここにいるサファイアだけだ。
    「うまく、やれるといいんだけど」
     こんなことを思うようになったのは、それを聞いて笑ったサファイアのおかげだと思う。
    「あたしたちなら、大丈夫!」
     彼女のまっすぐさは、僕が僕を信じる理由の一つだ。





    「いざとなったら」
    (レッド)


     絶対などないから面白い。
     すでに戦えるポケモンはあと2匹。思った以上の長期戦となった結果に、歯軋りをしつつ、内心のワクワクを隠せない。肩に乗った煤まみれのピカがなにかと思ったのかこちらの顔を覗き込んできた。
    「どうする? ピカ。
     このまま突破するか、それとも迂回するか。道は二つに一つだ」
     もちろんピカが答えるわけではない。それでもピカはレッドの気持ちを汲んだのか、軽く痺れる程度の電流を一瞬だけ放った。全身を駆け抜けたその痛みに苦笑いして、レッドはピカを撫でてやる。
     戦う。戦い続ける。
     それが自分の運命だとわかったのはいつだろうか。
     逆境に追い込まれれば追い込まれるほど、胸が高鳴ってときめきが止まらない。
     恐怖すら乗り越えてしまう戦いへのこぼれ続ける強い意思がある。
     戦いたい。もっともっと、もっと強い奴と。そしてもっともっと強くなりたい。
     もっと上に。もっと横に。
     拡大し続ける意識をこの身体の中になど収めておけないんだ。

     そんなことを思い、そろそろ休めていた身体を軽く動かし、今まで通ってきたルートを脳内で確認する。この道をおそらくは同じ分程度で外に出ることが出来るはず。
     それまで、ポケモンたちの体力が途切れるか、それとも自分の意思が途切れるか。

    「それじゃあ、行こうか。
     こういうときは、正面突破だ。一気に抜けて、さっさと帰ろう!!」
     腰のボールたちも一瞬反応したようだ。
     気合代わりに、グローブをもう一度嵌めなおし、立ち上がった。
     
     俺は、戦うもの。最後まで、この意識の果てまで。





    「全ての僕を捧ぐ」
    (レッド)


     さきほどの戦いで負傷した箇所をぎゅうと白い布(常に持ち歩く癖がついていること自体がおかしい)で縛って、レッドはようやっと詰めていた息を吐く。傍にいたピカがその箇所を気にするように腕の近くにやってきたのを頭を撫でて止めた。
    「悪いな、俺が足手まといになるなんて」
     ないけれど、首をふる黄色いネズミは少し瞳がくすんでいる。疲れてるんだろうなあ、とレッドは思う。10万ボルトにカミナリに、各何回使ったんだっけ? ちゃんと確認しないとなあ。フッシーはここで戦うには大きすぎるし、プテは翼を負傷している。ニョロはここでは技がむいていない。参った。
     いや、だが、参るわけにはいかない。
    「よし。もうひと頑張りだ。大丈夫。ピカ。またよろしく頼むぜ」
     そして少年は立ち上がる。どんな場面でも、自分は戦いぬけることを信じている。なによりも戦い続けなければいけないと思っているし、そして勝ち続けることが自分の使命なのだ。
     俺は、戦う者。
     誰よりも強くなくてはならなくて、負けては価値がない。死ぬまで、その瞬間まで戦いの緊迫感の中で生き、そのカタルシスを一生背負うことを約束したんだ。
     戦いに、全てを預けよう。俺と、俺の仲間たちの。





    「遅れてくるのがお約束」
    (ゴールド、クリスタル)

     連絡があったのに、彼はいまだに帰ってこない。
     またなにかに首を突っ込んでいるのではないかしら。
     またどこかで誰かと出会ってバトルでもしているのかしら。
     今度は、なにか、ピンチかもしれない。

     思えば思うほど、心配であり、それでも彼の行動を想像するだけで楽しくなる。アイツの考えることはキテレツで、ハチャメチャで、楽しくて、そして強く。
     しつこく帰るときには連絡をしろ、といい続けてようやくそれが慣れてきた最近。帰るよ、という声は、電話越しでは、まるで知らない男の子のようだった。

    「まだ寝てないのかよ」
     そろりと開けたドアから、嘆息と一緒に漏れてきた声。
    「いい加減に、時間には間に合うように行動したらどうかしら、ゴールド」
    「時間どおりじゃうまくいかないことだってあるんだよ」
     そうして、結局遅れたことを後悔するように、巻いていたマフラーを室内だというのに私にかけた。
    「ただいま、クリス。外はよく晴れてるぜ」
    「おかえり、ゴールド。私は眠いの」
    「じゃあ、いっしょに」
    「蹴るわよ」
    「ウソです」





    「コールミー」
    (レッド、ゴールド)


     レッドは自分で運転しない自転車に揺られながら、遠慮なく背中に寄りかかって遠ざかっていく夕日を見ていた。運転している背中は少し小さかった。
    「もうちょっと」
     ゴールドがなにか言っている。ゆったりとした上り坂だが、なれた自分の自転車ではない上に、レッドのものだから少し車高が高いのだろう、漕ぎにくそうにしていながら、彼は一生懸命足を回す。レッドの重さが正直邪魔だと思ったが、乗れといったのはゴールド自身だから頑張って漕ぎ続けるのだ。彼の家まで。
     疲れて声がかすれていて、かっこ悪いと思った。
     レッドは声の先を促す。
    「なに? ゴールド」
    「レッドせんぱ、いは」
    「俺がなんなの」
    「もっと、頼ったって、いいじゃないっスか」
     いつも適当なことしか言わないけれど、しっかりツボを付いてくる後輩だ。感心しながらも、レッドは聞き流した。
    「もー! 聞いてるんスか!」
    「きーてる。きーてる」
    「さっきの、答えは!?」
    「あれ、質問だったの?」
    「そうっスよ!!」
    「無理」
     即答かよ!! と夕日から伸びる影に怒鳴って、下り坂に差し掛かった。うおっと声が出て、二人は笑った。ブレーキがうるさくなって、ゴールドとレッドの帽子は風圧を感じている。強い風を受けながら、ゴールドはさらに声を張り上げた。
    「アンタ!! 俺たちがこんな出しゃばりじゃなけりゃ確実に死んでますよ!!」
     直線すぎるゴールドの言葉に、レッドは久しぶりに腹の底から面白くなってしまって、後ろ向きに下る坂道に感じていた恐怖も吹き飛んで、大爆笑をした。ゴールドは背中に聞くその笑い声に気まずさと照れくささを感じてたが、尊敬する先輩が笑っていて、結局今日も彼は悪運強く生き延びているものだから、もうなんでもよくなった。
     確実に死んでるような場面は確かにたくさんあったよなあ、なんて、笑うのに疲れたのどをさすりながらかつての冒険を走馬灯のように思い出して、ああ、俺は、いい仲間を持ったなあとしみじみした。後ろにすぎていく風景を見て、まるでこんな簡単に自分の街を通り抜けるとは思ってなくて、自分の人生をまさに振り返っているようだ。知らないうちに知らない街で過ごすことが多くなって、気がついたら知らない街から別の知らない街へと移動して怪我もした、事故もあった、巻き込まれて巻き込んで。あっという間だ、俺の人生。
     確かに、早死にするタイプだな。
     自分の特性に丁度いい。

     キッと心地いいブレーキ音に振り返ると、自分の家の前だった。
    「ほら、先輩。着きましたよ。今度は、もっと早くに呼んでくださいよ」
     すねているゴールドを見て、可愛いと思った。
     グリーンにもこれくらいの可愛げが欲しい。あと、ブルー。
    「まあよくあるこった。気にすんな!」
     後輩の口癖をまんま返してやると、めったに見れないポカンとした顔がおかしくて、レッドは再び笑い転げる。クリスに見せてやりたいくらいだ。
     まだ小さいゴールドを撫でて、レッドは言う。
    「ありがとう。でも、心配すんな。大丈夫だから」
    「アンタの大丈夫ほど、心配する要素が多いことも珍しいっスよ」
     しっかりと逆襲を欠かさないゴールドに、最後に苦笑いするのは、いつもレッドだ。





    「たんぽぽ」
    (ゴールド、シルバー、クリスタル)


     足元に咲くその花をみかけて、なんとなく、足を止めた。キレイな色をして、強く吹く風に吹かれて揺れていた。もう、そんな季節なのかと、実感して、研究所へと戻った。
    「おう。遅かったな、クリス」
    「久しぶりだな」
     ゴールドとシルバーが研究所に来ていたようで、オーキドが笑いながら驚くクリスから資料を預かった。
    「まだこの解析作業の期間はあるから、しばらくゆっくりしなさい」
    「え、あ、ありがとうございます!」
     そして、振り返ると、二人へ駆け寄った。
    「おかえり!!」
     ゴールドは当たり前のように「ただいま」といったけど、シルバーはそんなこといえそうにもないようだ。それを見て、またゴールドは笑った。
     目が合った金目はいつものようにニヤリと笑ったけれど。





    「自ら光る」
    (ゴールド、シルバー、クリスタル)


    「お前は、どうしてアイツと一緒にいるんだ」
     外は雨で、ここはオーキド研究所で、クリスはシルバーにココアを出してあげたらよくわからないタイミングでそんなことを言われた。彼によく懐いているニューラが芳しい香りに惹かれて鼻を近づけたら、シルバーの手がパッと鼻を押さえてしまった。
    「どうして、って、別に一緒にいるわけでもないけど」
    「仲いいじゃないか」
    「貴方もね」
     そして自分の分のココアに口をつけた。少し苦い。
    「俺には、よくわからない」
    「私も、よくわからないわよ。ていうか、そもそも貴方がなにを言いたいのかよくわからないわ」
    「俺もだ」
     そうして、彼は少しだけ微笑んだのだ。
     造りのいい顔が少し微笑むだけで雰囲気が全然違う。なんとなく目を合わしづらくなってクリスは窓を見た。
    「ゴールドは、よくわからない」
    「同感だな」
    「でも、きっと私たちが届かない答えに一番近いのは、いつだってアイツなのよね」
     無言でクリスの話を促す。
     シルバーとはまともな会話が成立することに喜びを見出している。アイツ相手では全然まともな言葉のキャッチボールにすらなりゃしない。元来理論派なために、抽象的な話題が大好きなのだ。答えのないものに少しでも近づけば、周囲の観測地点を広げた気分になる。
    「なんでも、単純に見てる。人の話は聞かないけど、洞察力はある。バカなことしか言わないけど、いつも真実を見抜いてる。
     私たちは、きっと考えすぎなの。アイツはなにも考えてないけど、いつも回りにまるで真実の粒が舞っているようにそれを引っつかんで見せてくるのよ。私たちには見えないのに、アイツには見えている。それが悔しいけれど、ゴールドの魅力なんでしょうね。
     その見えない真実の輝きに、きっと私たちは引かれてるんだわ」
     シルバーはココアを飲み干していた。余計にのどが渇いた気がする。
    「本能だけで生きてるからな。動物だよ」
    「野生だから扱いにくいったらないわよ」
     クスリと笑うクリスは可愛かった。
    「結局、わかっていることは」
    「俺とお前がアイツのことをよく見ているということだ」
     バターンと大きな音がして、少年の声が響いた。
    「うおー!! 降られた!! びしょびしょだぜったくよー!!
     おーいクリス! オーキドのじいさーん!! いないのかー?」
     あはは! と笑って、クリスは戸棚の上にあったバスタオルを取った。
    「しょうがないヤツ」
     そういってトタトタと走っていってしまった。すぐにゴールドとクリスのけんか腰の会話が始まる。それを聞きながらシルバーは日常に浸る。
     自分たちは彼に夢中なのだ。彼に救われて、彼のようになりたくて、彼みたいに輝きたいと。自ら発光する、彼の色は、ゴールド。





    「夜明け」
    (ゴールド、シルバー、クリスタル/年齢操作)


     透き通った空の空気にほっぺが切り裂かれそうだ。
     近年冬の乾燥に耐え切れなくなってきた曲がり角の肌は、この日のためにしっかりと保湿をしてきたはずなのに、結局外気に触れたらガサガサになってしまった。いまだ薄暗いから見えないだろうとは思うが、よく考えなくても、この後はまた研究所に戻るのでしっかりと顔周辺をマフラーで再度覆った。
    「まだかな」
    「もう少しだろ。ほら、雲がかかってるから見えてないだけだ。風が吹いてるから、あと一時間もすればきれいに晴れるだろう」
     自分の両脇を、風除けのように立つゴールドとシルバーはすっかり自分よりも背が高くなってしまった。ゴールドにいたっては男気と称して短い意外と品のあるショートコートの前は締めておらず、パーカーで首が隠れるからといってマフラーもしていない。女性が寒さに弱いのは全体の筋肉量が男性よりも少ないため、という説を聞いたこともあるので、そこそこいまだ野山を駆けずり回る生活をしているゴールドは当然自分よりも筋肉量があるので自分よりも寒くないのだろうとは思うものの、見ているこちらが寒々しい。
     代わりに、シルバーのほうは相変わらず肌色を出している箇所が少ない格好である。首元まである上着の肩につく髪が冷え冷えとした空気に揺れていた。
    「始まった」
     誰がつぶやいたのかわからなかった。もしかして、自分だったのかもしれない。

     始まってからは、気がつかないうちに全員輝きが一定量出るまで黙っているのがいつからかのルールだった。
     そして、気がついたときには、大抵ゴールドの手が、シルバーの手が、自分の手を握っているのだ。それは、純粋な、優しさの形として、触れるだけの、包んでいるだけの形だけ作っているような、そんなもの。しかし、それが、クリスは毎年どれほど嬉しいかしれない。年が始まった瞬間が毎年一番嬉しい。今年一年は、今後どんどんその嬉しさから離れていくのが決まっているような寂しさを感じないこともないが。

    「今年も、よろしくね」
     そして、これを一番最初に言うのは、いつも決まってクリスの役だった。
     この手順が、三人を繋げている約束のように。
    「おう」
    「ああ」
     この瞬間だけ、触れただけの手は、申し訳ない程度だが、それでも確かにわかるように力が入れられる。





    「優しい歌声」
    (ゴールド、クリスタル/ゴークリ未満)


     眠かった。忙しい博士に代わって電話を取って、書類を揃えて、ポケモンたちの様子を見て、いつの間にやら助手になって、最近やっと慣れてきたせいか緊張感が切れていたんだろうと思う。とにかく眠かったんだと思うのだ。気がついたときには意識を手放していたらしい。
     無音に違和感を感じて、ハッと意識が上昇する。覚醒するのが早いのが自慢で、目を開いたら、目の前にあるカップに気がついた。
     触れてみると、ぬるい。中身は真っ白で、表面には膜が張っていた。カップの温度よりかは幾分温かいだろうと判断する。カップは私がいつも使用しているもので、いつだったかシルバーが買ってきてくれたものだ。ブルーさんと一緒に出かけた際におみやげとしてくれた。あとでゴールドが、そのカップを使っているのを見て慌てて出て行くのを発見して、問い詰めると、どうやら色違いを彼が持っているらしい。それはどうしたのかというと、レッドさんがくれたのだと。慌てて行ったのは、事前に話しに聞いていたせいか、シルバーを問い詰めに行くところだった。
     どうせブルーさんの入れ知恵で、シルバーとレッドさんは、きっと利用されたんだ。
     しかし、私はそのカップを使い続けている。ゴールドも私がそのカップを使っていても何も言わない。ただ、居心地悪そうにしていたのをハッキリと覚えていた。いつもの彼らしくない、そんな彼が、大層愉快で。

     再び無音に気がついて、周囲を見回した。先ほど私がつけていたパソコンの電源が落とされていて、そのせいでいつでもなっている体に悪そうな機械音が部屋に響いていなかったからだ。耳は一番近くのその音を拾えなくて無音に聞こえていたのだろう。
     すぐ隣の部屋からはいつもどおり博士の研究所にある大きなポケモンたちの保管箇所の音がようやっと耳に届いた。そして、そこから小さい声がしていることも。

     ゴールドが、隣の部屋で小さい声で、悪い目つきに似合わず、ピチューに歌を唄っていた。ポンポンと小さく叩かれて、小さいピチューはおなかを定期的に、生きていることを知らせているように上下している。

    「野バラ?」

     声をかけると、「ぎっ」と変な声を出して、ゴールドがこちらをぎこちなく見た。彼は私の手の中のカップを見ている。
    「なんだよ。もっと、寝てると思ったのに」
    「ねえ、今の、野バラ?」
     背中を叩かれるのをやめてしまわれたことに対してピチューがぐずり始め、ゴールドは彼を膝の上まで引き上げた。
    「うるせーな。疲れてんならベッドで寝ろ。なんなら、添い寝してや」
    「蹴るわよ」
    「殺す気か!!」
     先ほどの小さい言葉を思い出して、メロディーを唄ってみる。
     ゴールドはやっぱり無視して、ピチューを撫でている。
     私の鼻歌に、彼は小さく鼻で笑って、カップを指した。
    「冷めるぞ」
     むう、と顔をしかめた私の眉間を笑って、ゴールドはもう二度と歌を唄わないというようにピチューをつれて立ち上がった。彼の手には、私と色違いのカップがあった。いつからか、ここに置かれていたのだろう。

     電源を切ったのも、忘れていたけれど肩にかけられていた白衣も、冷めてしまったミルクも、彼が用意したのだ。
     一体どうして、野バラを歌っていたのだろうか。それは、彼のきまぐれでしか教えてもらえなそうだ。
    「冷めたって、飲むわよ!」
     そういったら、今日はじめてゴールドが自然に笑った。





    「夢見た少年」
    (レッド、グリーン、ブルー&サトシ、タケシ、カスミ/若干クロスオーバー)


     夢を見たんだ。
     少年の。


    「で、それがどうしたんだ」
     どうやら朝が案外弱いらしいグリーンはいつも以上の仏頂面で朝から基本うるさい俺に向かってガンをつけた。ブルーもしっかり準備しているので、三人の中では珍しい感じだ。
    「どうしたっていうかさ、聞いてくれよ。俺さ、あんまり夢って覚えてないほうなんだけどさ」
    「そうよね。レッドって、爆睡って感じで寝るものね。夢もみなさそうだわ。寝つきと寝起きがいいから、誰かさんよりはマシだけど」
     そういってクスクス笑うブルーをグリーンは今度は睨みつけるけれども、いい加減なれている俺たちはひるまない。オレも一通り笑うと、話の続きを始めた。
    「俺とすごい似ている少年だったんだ。いや、俺が夢のなかじゃ違う名前で、でもポケモントレーナーしててさ。しかも相棒はピカチュウなんだぜ」
    「あら、お揃いね」
    「でも、面白いの。そのピカチュウ。ボールに入るのを嫌がるからずっと連れて歩ってんの、夢ん中の俺」
    「あんなのがずっと出ずっぱなしじゃたまらんな。見た目に騙されるなよ」
    「だから俺じゃねーっての。夢ん中だっての」
     口々に話しながら朝食は終わり、ブルーが三人分お茶を入れてくれた。以前に俺が入れたら不味いと一蹴され、以来ブルーはお茶だけは自分で入れている。食事の支度そのものは俺たちにやらせることが多いので、もしかして料理は苦手なのかもしれないと密かに思っていた。
     それぞれのカップを持って、ブルーが一口含むと、俺に視線をよこす。同じようにグリーンも俺を見ていた。
    「……俺がはじめて旅に出た頃、同じような年で、同じような格好してた。帽子にリュックに、ポケモン。なんだか、昔の自分を見ているようだった。
     バトルが、楽しくてさ。全然弱いんだ。いや、どんどん強くなってるけど、こう、戦い方が、まだまだ未熟で。でも、わかるんだよ、センスあるんだ」
    「自画自賛か?」
    「ていうか、夢の中でもアンタならそりゃバトルのセンスは当然でしょ?」
    「はははは、手厳しいな、二人とも。
     でもさ、すごい、嬉しくて。どのポケモンを出そうか、とか。次の技とか。ゲットしたいポケモンとか。覚えさせる技とか。わくわくしてた。夢の中でも。
     夢だけはでかくて、毎日楽しくてツライこともあったけど、でも、楽しくて仕方ないっていう、そんな、感じ」
     手元を見る。かつて不調となったことのあるわが身を思う。厳しいけれど、それでも俺は、戦い続ける。でも、もともとあったのは、あの夢の世界と同じだったはずなんだ。
     楽しかった。
     戦うことが。戦いのなかで、いろいろなものと出会って、人とつながって、ポケモンたちと深めあって。今でも、絶対に忘れちゃいけないものだと思う。
    「まるで、今が楽しくないみたいね?」
    「え?」
    「過去のことばかりを振り返るなんて、らしくないじゃないか」
     二人は俺を立ち上がらせる。
    「アンタは、忘れてないわよ。楽しかったこと」
    「お前は、前ばっかり向いてたから勝ち続けてきたんだろ?」
     そう。俺たちの出会いも、つながりも、みんなポケモンたちがきっかけだったはずなんだ。お前たちとのこの関係も、楽しいから、続いているんだ。
    「うん」
     今も、今までも。これからも、きっと。
    「楽しい。俺は、ずっと、楽しい。だから、戦ってるんだ」
    そういったら、「当たり前」といってはたかれた。



    「なんか、俺に似ている男の子の」
    「ふうん」
    「夢なんてよく覚えてるな。俺、起きたら忘れるタイプなんだよ」
     そういってタケシは俺にピカチュウと二人分のスープを渡す。かたっぽだけが熱くて(もちろん俺のほうだ)、もう片一方がなんだかぬるいのが指を通じてわかる。
    「いや、男の子っていうかさ、ちょっと年上の、かな。そいつがさ、ポケモンバトルすっげえ強いの。俺と同じような格好してたんだけど、目が赤かった。
     でさ、笑っちゃうんだ。シゲルにそっくりなライバルがいてさ、そいつらはすごいいいライバルなんだ。うらやましいぜ」
    「シゲルはいいライバルかもしれないけど、つっけんどんだからね」
    「あれで愛想があったらサトシに勝ち目がないだろう?」
    「おい、どういうことだよ、タケシ!!」
    「冗談、冗談」
     席についてしまったので、タケシからカスミ、カスミから俺へと皿が流れてくる。サンキュ、といって受け取って、ピカチュウにトマトを食べさせてやった。
    「なんかさ、バトルって、あんな風にやるんだって、いまさらなんだけど。
     すげえ、かっこいいんだ」
    「ふうん、素敵な夢ね。寝てる間までバトルのことでいっぱいで、アンタも大概バトルオタクなんだから」
    「そうやって好きなことばかり考えてると、そのことをもっと好きになる。もっと、強くなれるさ」
    「俺も、強くなれるんだよな」
     隣のピカチュウが俺を見た。目が合う。微笑むと、ピカーと笑った。
     特別なポケモンばかりを使っていたわけじゃない。俺が大切にしているのと同じように、夢の中でも大切にポケモンたちを使っていた。そいつらのことが好きだから、だからもっと強くしてやろうと思う。もっとすごい戦い方が、そいつに会った戦い方があると見せてくれた。
     俺は、コイツらを、活かせてやれているのだろうか。
    「当たり前でしょ? サトシがポケモンたちを思っている限り、ね」
    「そうそう。料理も、ポケモンも、愛情、愛情。で、どうだ? 昨日から下ごしらえをしたタケシ様のスープは?」
    「「トレビア~ン」」
     カスミと一緒に親指を立てる。ピカチュウが右手を元気いっぱいにあげた。

     あの少年は、きっと、俺の未来に、被ってくる。
    みどり(aomidori003) Link Message Mute
    2022/09/03 16:48:00

    ポケスペまとめ

    十数年前に書いたポケスペの短い小話のまとめです。ほぼCP要素なしですが、書いてる人はゴークリ推しです。
    レッド、ゴールド多め。全体的にクリス贔屓めです。ジョウト組尊い。
    14本入り。最後の話だけ、アニポケ無印との若干のクロスオーバーです。

    pixivからの移行です。

    #ポケスペ #ポケモンSP #レッド #ゴールド #クリスタル #ゴークリ

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    • ナルキッソスの終局初期刀・山姥切国広、初鍛刀・前田藤四郎のとある本丸の話。
      男性審神者がメインです。審神者視点の話です。

      山姥切国広、修行から帰る、の巻。
      審神者の過去あり。若干暗めです。

      pixivからの移行です。

      #刀剣乱舞 #男審神者 #山姥切国広 #前田藤四郎
      みどり(aomidori003)
    • 現パロ三池兄弟まとめ②ツイッターで上げてた三池兄弟の現パロ小話まとめ②
      (実は血が繋がってない)三池兄弟が、なんか手作りの店をやっている話。時々、幼馴染の友人として古備前がいます。
      日常ほのぼの小話多め。時々、ソハヤの鉛食ってるみたいな話があります。

      ①お揃い
      ②探し物はなんですか
      ③ひだまり
      ④独立宣言
      ⑤醤油と山椒は欠かせない
      ⑥黄色い果実
      ⑦優しさに包まれて
      ⑧君と今年

      #刀剣乱舞 #ソハヤノツルキ #大典太光世 #三池兄弟 #現パロ
      みどり(aomidori003)
    • その腕を伸ばせ霊力フェス2!用 無料配布です。
      ソハヤ中心のCPなし、男審神者ありのどたばたオールキャラ風味の事件物です。
      初期刀・山姥切国広、初鍛刀・前田藤四郎の本丸です。
      戦闘シーンはありませんが、若干痛い描写はあります。最終的にはハッピーエンドです。
      DL版と中身は変更ありません。

      #刀剣乱舞 #ソハヤノツルキ #大典太光世 #三池兄弟 #男審神者 #霊力フェス‼︎2 #霊力フェス2
      みどり(aomidori003)
    • 【サンプル】こりゅうと!2【長船DASH】2022年10月16日 閃華の刻38内プチオンリー「長船DASH」参加します。
      『あたらしい橋をわたる』みどり 西1ホール ク32b
      新刊『こりゅうと!2 ー沼地のある本丸ー』 58p/A5/600円

      新刊は以前出した『こりゅうと!』と同コンセプトの『こりゅうと!2』(まんま)です。
      前作読んでなくても問題ないです。前作『こりゅうと!』も再販します。
      よろしくお願いいたします!!

      ツイッターで書き下ろし以外はほぼ読めます。
      長船たちがわちゃわちゃ本丸での平和な暮らしをしている小話たちと(炭作ったり、衣替えしてたり、かき氷食べたりしています)、
      書き落としは謙信くんの修行に伴い自分の行く末に悩むとも悩んでないような感じだけど、やっぱり修行行く決心をする小竜さんの話。最後だけ初期刀がいますが、あとはほぼ景光兄弟中心の長船。いろんな刀の名前は名前だけ出てきます。
      表紙はいつものようにすあまさんがやってくれました。本当に忙しいところありがとうございます……。

      サンプルは各話冒頭。
      上記に書いたように書き下ろし以外はツイッターで大体読めます。(https://twitter.com/aomidori003/status/1576498463780372480?s=21&t=ersI-MzJs0nDH1LOXbLH_w)ツイッターであげたものに加筆修正をしています。
       愛の詰まったお弁当   ……長船全員。謙信のお弁当をみんなで作る話
       薄荷の香りを撒き散らし ……小豆、謙信と衣替えをする話。南泉と堀川派がいる。
       ブルーハワイの夢    ……小竜と大般若が謙信と小豆にかき氷を作ってもらう話。
       望んでもない      ……光忠兄弟+景光兄弟。髪の短い小竜さんの話。ちょっとだけ獅子王。
       砂糖まみれに固めて   ……長光兄弟+景光兄弟+五虎退、日向。みんなで花の砂糖漬けを作る話。
       全て洗ってお湯に流して ……景光兄弟+長義。炭を作って風呂に入る話。
       酔っ払いたちの純愛   ……長船全員+長義。タイトル通り飲み会の話。日本号いる。
       二人の景光       ……書き下ろし。小竜さんが修行に行くまで。

      #刀剣乱舞 #小竜景光 #謙信景光 #長船派 #景光兄弟 #長船DASH #サンプル
      みどり(aomidori003)
    • ただの少年ですゲームDP。男の子主人公がチャンピオンになった後、なかなか助手のヒカリちゃんと会えなくてずっと主人公を探していたヒカリちゃんの話。
      主人公の名前は「ニコ」くんです。
      恋愛未満なDP主人公ズが好きです。

      pixivからの移行です。

      #ポケモン #DP #ヒカリ #男主人公
      みどり(aomidori003)
    • 未来を見ないで(2021年5月29日追記)
      2021年5月30日の0530超エアブー 【凍結ぶどう】みどりの新刊です。
      A5/50P/600円/小説/全年齢
      初期刀・山姥切国広、初鍛刀・前田藤四郎のとある本丸の話。男性審神者がいます。
      肥前忠広と出会った前田藤四郎と男審神者がとある事情から一緒に同行し、戦いを介して、
      肥前の本丸の陸奥守吉行、南海太郎朝尊との関係を探っていく物語。
      土佐組の関係性のあり方の一つとして、肥前を中心に描いています。
      こちらの話を加筆修正したものです。ラストは追加されています。

      全編シリアス。ブラック本丸、刀剣破壊表現、間接的ですが流血、暴行描写があります。
      なんでも平気な方向け。

      通販はこちら
      https://pictspace.net/items/detail/276503

      よろしくお願いいたします!

      ===========================

      初期刀・山姥切国広、初鍛刀・前田藤四郎のとある本丸の話。個性の強くない男審神者います。
      単発で読めます。
      土佐組中心というか肥前くんメイン。審神者が事情ありそうな肥前くんと出会ってドタバタする話。

      ・流血、負傷、嘔吐シーンなどあります。
      ・ブラック本丸表現あり。刀が折れるシーンもあります。
      ・最後はハッピーエンドです。

      5月30日のインテックス大阪・超閃華の刻2021に加筆修正を加えて出す予定です。
      おそらく通販になる予定です。

      別途、イベント情報などはツイッターのほうが多少お知らせしているかと思います。よければどうぞ。>https://twitter.com/aomidori003

      pixivからの移行です。

      #刀剣乱舞 #土佐組 #肥前忠広 #前田藤四郎 #男審神者 #陸奥守吉行 #南海太郎朝尊
      みどり(aomidori003)
    • 自覚のない可愛げ初期刀・山姥切国広、初鍛刀・前田藤四郎のとある本丸の話。
      男性審神者がメインです。初鍛刀・前田がめちゃくちゃにかわいいと思っている審神者と、自分の言動が短刀らしくなくかわいくないというのが自覚あって軽いコンプレックスな前田の話。

      #刀剣乱舞 #男審神者 #山姥切国広 #前田藤四郎
      みどり(aomidori003)
    • 誰が為のお茶初期刀・山姥切国広、初鍛刀・前田藤四郎のとある本丸の話。
      男性審神者が出てきます。鶯丸が夜寝る前にお茶の準備をしている話。大包平が顕現したてで鶯丸が浮足立ってる。
      単品で読めますが、この話の続きみたいなものです。
      >「本心はぬくもりに隠して」(https://galleria.emotionflow.com/115535/635572.html

      pixivからの移行です。

      #刀剣乱舞 #男審神者 #鶯丸
      みどり(aomidori003)
    • 理由はいらない単発。これだけで読めます。
      本丸内で寝無し草をしていた小竜さんと、小竜さんに世話を焼かれていたけど本当は一番小竜さんを受け止めていた謙信くんの話。
      それとなく長船派が大体出てきます。

      ついでに、この堀川くんは、この堀川くんと同一です。本丸もここ。
      『そして「兄弟」となる』(https://galleria.emotionflow.com/115535/626036.html

      pixivからの移行です。

      #刀剣乱舞 #長船派 #景光兄弟 #小竜景光 #謙信景光
      みどり(aomidori003)
    • 闇こそ輝くと知っていた初期刀・山姥切国広、初鍛刀・前田藤四郎のとある本丸の話。
      男性審神者がメインです。山姥切国広視点の話です。
      山姥切国広、修行に行く、の巻。

      実際には私は即出しましたけど。
      でも、山姥切国広は「修行に行く」と言い出した時点で修行完結と思ってる派なのでそれだけで尊いです。

      pixivからの移行です。

      #刀剣乱舞 #男審神者 #山姥切国広 #前田藤四郎 #薬研藤四郎
      みどり(aomidori003)
    • 現パロ三池兄弟まとめ①2021年7月11日の『閃華の刻緊急SUMMER2021』に参加します。
      【凍結ぶどう】青海Bホール テ64ab
      『鈍色の日々』(にびいろのひび)
      70P/600円/小説/全年齢
      通販はこちらから。
      https://pictspace.net/items/detail/276506

      ======================================
      ツイッターで上げてた現パロ三池兄弟の小話をまとめました。
      とりあえず10本です。

      こちらの内容に加筆修正して書下ろしを追加したものを7/11閃華に出す予定です。
      ツイッターにはもう少し載っています。

      気がつけばすごいたくさん書いていた……。
      色々感想いただけて三池界隈の優しさに甘えています……。ありがとうございます。

      別途、イベント情報などはツイッターのほうが多少お知らせしているかと思います。よければどうぞ。>https://twitter.com/aomidori003

      pixivからの移行です。

      #刀剣乱舞 #ソハヤノツルキ #大典太光世 #三池兄弟 #現パロ #物吉貞宗 #包丁藤四郎 #大包平 #鶯丸
      みどり(aomidori003)
    • 家族になろうよ昔サイトに載せてたプラ澪+正宗くん関連小話まとめ。
      一応おそらく時系列順。

      妄想過多。過去捏造。
      子ども時代~修行時代~本編~プラ澪告白編から結婚まで。
      短い話の連なりです。なんとなく全編がゆったり繋がってます。

      なんとなく明姫のプラ澪もこの前提ですけど、子どもはいないので時系列は少し違います。

      pixivからの移行です。

      #みえるひと #神吹白金 #火神楽正宗 #湟神澪 #プラ澪
      みどり(aomidori003)
    • どうか全力で構わないからイナイレ二期の真帝国戦後の鬼道さんと円堂さんの話。
      ほんと、あそこの春奈ちゃんのこと考えると鬼道さん殴りたいけど、鬼道さんも誰か抱きしめてあげて、みたいな気持ちになる。円堂さんも豪炎寺抜けて傷心中だし。
      二期鬼道さんの良妻ぷりが、好きだけど、鬼道さんももっとワガママ言ってほしかったな、という話です。書いたのは結構前です。

      pixivからの移行です。
      #イナズマイレブン #イナイレ #円堂守 #鬼道有人 #音無春奈
      みどり(aomidori003)
    • まがい物の恋初期刀加州本丸の、ソハさに。
      神様ムーブなソハヤと、ソハヤに片思いをしていたけど鈍感な審神者の話。ハッピーエンドです。
      ちょっと女性の生理描写あります。

      ソハヤ視点の補足のような何か→「作り物の気持ち(https://galleria.emotionflow.com/115535/635625.html)」

      ソハさにがめちゃくちゃキている。これはこれで終わりなんですけど、続きというか、補完があるので、また適当にあげにきます……。とにかく一週間くらいで4万字以上ソハヤ書いてて、書かないと日常生活に支障が出るレベルでソハヤいいです……。ソハヤぁ……。神様ムーブしてくれえ……。
      あと、毎回毎回糖度が低い。どうしてなんだろう……。

      別途、イベント情報などはツイッターのほうが多少お知らせしているかと思います。よければどうぞ。>https://twitter.com/aomidori003

      pixivからの移行です。

      #刀剣乱夢 #ソハさに #女審神者 #ソハヤノツルキ #加州清光
      みどり(aomidori003)
    • 変わらない寂しさ明姫の続きものその⑥。番外編。
      明姫です。が、ほぼ明神とエージ。
      初期三人組が大好きすぎて書いた。明姫が付き合い始めて寂しくなるエージと、でもそれに派生してそれぞれ寂しさを抱えてる明神と姫乃、みたいな感じですけど、エージと明神には永遠に兄弟みたいでいて欲しいです。

      pixivからの移行です。

      #みえるひと #明神冬悟 #明姫 #桶川姫乃 #眞白エージ
      みどり(aomidori003)
    • ライオン強くなりたいエージと、明神の話。
      昔出したコピー本です。

      #みえるひと #明神冬悟 #眞白エージ
      みどり(aomidori003)
    • 本心はぬくもりに隠して初期刀・山姥切国広、初鍛刀・前田藤四郎のとある本丸の話。
      男性審神者がメインです。初太刀・鶯丸からみた主の話。近侍で明石が賑やかしにいます。

      話の中で大包平が十数万貯めても来なかった、という話は、実話です。

      pixivからの移行です。

      #刀剣乱舞 #男審神者 #明石国行 #鶯丸
      みどり(aomidori003)
    • あまやどり昔出したみえるひとの同人誌です。
      明神冬悟と正宗くんの話と、ひめのんとプラチナの話。

      pixivからの移行です。

      #みえるひと #明神冬悟 #桶川姫乃 #神吹白金 #火神楽正宗
      みどり(aomidori003)
    • 君に花束をn番煎じのタイトル。光忠が顕現してからの福島の兄ムーブと己を大事にしすぎる言動に頭を悩ませているけど、福ちゃんは福ちゃんで弟との距離感に諦観感じていた話。最後はハッピーエンドです。
      加筆修正して、光忠兄弟ワンドロで書いた話たちとまとめて春コミに出す予定です。

      光忠、なんでも器用に出来る男が全く頭回らない癖強兄に振り回されてほしい。

      #刀剣乱舞 #光忠兄弟 #燭台切光忠 #福島光忠 #不動行光 #サンプル
      みどり(aomidori003)
    • こんな苦味も口に含めば初期刀・山姥切国広、初鍛刀・前田藤四郎のとある本丸の話。
      男性審神者がメインです。甘いものが好きなんだけど、ずっと隠し続けていた審神者と、それに気付いて色々と察した安定が審神者と甘いものを食べに連れ出す話with骨喰。
      脇差たちには元気いっぱいもりもり食べててほしいです。

      pixivからの移行です。

      #刀剣乱舞 #男審神者 #大和守安定 #骨喰藤四郎
      みどり(aomidori003)
    • ここから単発。これだけで読めます。
      ソハヤの顕現から、大典太の顕現して、三池兄弟が「兄弟」となるまで。
      兄弟のすれ違い話好きすぎて、堀川派と貞宗派と三池で書いてる……。
      同じようなものですが、兄弟好きなので許してください。

      ソハヤのポジに見せかけたネガがめちゃくちゃ好きです。あと、大きな刀が小さい刀とわちゃわちゃしてるの好きです。徳川組かわいい~~~、好き~~~という気持ちで書きました。

      ついでにこの物吉くんは、多分この物吉くんです。
      「うちのかわいい太鼓鐘(https://galleria.emotionflow.com/115535/635603.html)」


      以下、余談。
      刀ミュ、三池兄弟、本当にありがとうございました……。
      ソハヤツルキ、最高でした……。本当に、東京ドームシティに帰ってきてくれてありがとう……。推しが自ジャンルに来る経験初めてなので、挙動不審ですが、応援していきます……。
      本編より、推しの観察に費やす経験初めてしました。ソハヤしか観てない。健やかでいてくれてありがとう……。

      別途、イベント情報などはツイッターのほうが多少お知らせしているかと思います。よければどうぞ。>https://twitter.com/aomidori003

      pixivからの移行です。

      #刀剣乱舞 #三池兄弟 #ソハヤノツルキ #大典太光世 #物吉貞宗 #包丁藤四郎
      みどり(aomidori003)
    • 夕陽の向こうの顔明姫。GW前。雨降って地固まる系の話。
      いつもどおりの展開で、愚鈍な明神と、情緒不安定なひめのん。

      pixivからの移行です。

      #みえるひと #明神冬悟 #桶川姫乃 #明姫
      みどり(aomidori003)
    • 一瞬だけの信頼みえるひと小話。サイトにあげてたもの。2008年くらい。本編前の明神師弟の話。
      冬悟がひたすらにネガティヴボーイで、師匠もつられてネガティヴになってる。

      pixivからの移行です。

      #みえるひと #明神冬悟 #明神勇一郎 #黒白師弟 #明神師弟
      みどり(aomidori003)
    • 二人で見る月みえるひと、学パロ冬姫(明姫)です。
      以前書いていた『もっともっと』(https://galleria.emotionflow.com/115535/626025.html)の前日譚というか、くっつく時の話。

      pixivからの移行です。

      #みえるひと #明神冬悟 #桶川姫乃 #明姫
      みどり(aomidori003)
    • 花火の夜明姫。7月、夏休みの話。
      R15くらいかなぁと自分比で思っていたんですが、特に大したことはなにもしてなかったです。おかしいな……。書いてる間は死ぬほど恥ずかしかったんですが。二人で花火を見に行く話、ですが、花火は見れませんでした。

      pixivからの移行です。

      #みえるひと #明神冬悟 #桶川姫乃 #明姫
      みどり(aomidori003)
    • シンフォニアまとめ十数年前に書いたTOSの短い小話のまとめです。ほぼCP要素なし。時折ロイコレ風。
      ロイド、ゼロス、ジーニアス多めです。9本。
      本当に、名作で、ロイドくん、一生好きな主人公です。

      最近ひとさまのテイルズシリーズの実況を見てはちゃめちゃに好きだったことを思い出したので昔のを引っ張り出してきました。
      は~~~、ゲームやりたいな~~~~~~。

      pixivからの移行です。

      #テイルズオブシンフォニア #TOS #ロイド #ゼロス #コレット
      みどり(aomidori003)
    • 隣室の明石くんとソハヤくん(2022年3月17日追記)
      2022年3月21日の閃華春大祭 【凍結ぶどう】みどりの新刊です。
      【凍結ぶどう】東2ホール ケ43ab
      『隣室の明石くんとソハヤくん』
      100P/文庫/1,000円/小説/全年齢
      カバー、表紙はいつものようにすあまさん(https://www.pixiv.net/users/158568)が描いてくれました!!!推し二人描いてもらえてめちゃくちゃ嬉しい!!!!

      通販はこちらから。
      https://pictspace.net/items/detail/276508

      よろしくお願いいたします!

      ===========================

      単発。隣室になっている来派の部屋の明石と、三池の部屋のソハヤが大して仲良くならずに隣人として過ごしている短編集です。日常ほのぼの~シリアスまで。

      全話に明石とソハヤ。時々、愛染国俊、蛍丸、大典太光世、虎徹がちょっと、名前だけは他の男士も居ます。
      明確なセリフはありませんが、審神者います。
      CP要素はありません。

      なお、最後の「⑦隣に立つもの」ですが、戦闘描写あり、流血、重傷表現があります。

      pixivからの移行です。
      みどり(aomidori003)
    • ドラクエ2~8まとめ十数年前に書いたドラクエ2~8の短い小話のまとめです。
      2は5本。CPなし。3人組がわちゃわちゃしてるだけ。
      3は3本。CPなし。パーティは勇者・盗賊♂(賢者)・武闘家♀(遊び人→賢者)・商人♀(賢者)の4人。
      4は6本。CPなし。勇者、クリフと、ライアン、マーニャ。
      5は5本。主ビア。主人公単独とCP物。
      6は3本。とても短い。ミレーユとテリーが好きです。主人公の名前は「ボッツ」。
      7は4本。CPなし。ほぼキーファの影を引きずってる話。主人公は「アルス」。
      8は5本。若干主姫。パーティ4人がわちゃわちゃしているのが好きです。

      11を書きたくて、昔の整理しました。
      ドラクエ、一生好きですね。

      pixivからの移行です。

      #ドラゴンクエスト #DQ2 #DQ3 #DQ4 #DQ5 #DQ6 #DQ7 #DQ8 #主ビア
      みどり(aomidori003)
    • 【ペーパー】コンクリの森【閃華春大祭2021】春コミおよび閃華春大祭 2021お疲れ様です。ありがとうございました。
      マジで前日に作ったペーパーです。少部数だったので、無配で終わりなんですがせっかくなのでこちらにも。
      明石と不動(極)が一緒に現代遠征に行く話です(単発)。
      表紙はすあまさん(https://www.pixiv.net/users/158568)が描いてくれました!

      前提は、初期刀・山姥切国広、初鍛刀・前田藤四郎のとある本丸の話。
      ほとんど姿のないセリフのみ男性審神者が出てきます。

      pixivからの移行です。

      #刀剣乱舞 #明石国行 #不動行光
      みどり(aomidori003)
    • そして「兄弟」となる初期刀・山姥切国広、初鍛刀・薬研藤四郎の本丸に権限した、十振目の堀川国広が、山姥切と山伏を心から「兄弟」と呼べるようになるまでの話。うちの本丸始動話でもあります。

      堀川派の「脳筋」と呼ばれているけれど、実際には三人とも内に籠るタイプなのがめちゃくちゃ好きです。他者に向かわず、自分自身ときちんと向き合うタイプの国広ズ、推せる。

      pixivからの移行です。
      #刀剣乱舞 #堀川派 #堀川国広 #山姥切国広 #山伏国広 #国広三兄弟
      みどり(aomidori003)
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