イラストを魅せる。護る。究極のイラストSNS。

GALLERIA[ギャレリア]は創作活動を支援する豊富な機能を揃えた創作SNSです。

  • 1 / 1
    しおり
    1 / 1
    しおり
    菅波先生、ちょっとは反省してください。菅波先生は、ちょっと反省したほうがいいと思うし、もっとモネに感謝したほうがいいと思う。

    季節の変わり目に、デート服のコーデ相談をされて、モネのワードローブを久しぶりに一緒に眺めた私は、ちょっと思わずめまいを覚えてしまった。

    「ねぇ、モネ」
    「すーちゃん、どしたの?」
    「この、SHARKってロゴのブルゾン、どこで買ったの?」

    コーデュラナイロンのブルゾンは、形もきれいだし、色もクリーミーベージュで、これからの季節にぴったり…なのに、背中にはSHARKのロゴ入り。いや、そのSHARKのロゴもさりげないし、かわいいんだけど、どこまでいってもサメである事実は変わらないわけで。

    「これ?これはこの間、美容院で読んだ雑誌で紹介されてて、あ、こんなのあるんだ、ってネットで」
    「そうなんだ…」

    そう、モネのワードローブを改めて見たら、なんていうか、サメ成分が多い。アパレルの仕事してれば、いろんなファッションの傾向には詳しいと思ってるけど、ワードローブを表現するのに、『サメ成分が多い』なんて表現、今まで使ったことがない。っていうか、これからも使わない自信がある。

    世界で一番有名なサメ映画のロゴTなんかはさすがにないけど、このSHARKロゴブルゾン以外にも、ジンベエザメの刺繍のTシャツもそうだし、ヘアクリップとかバングルもサメがついてる。きわめつきは、サメのバッグ。モネがサメ太朗って呼んでかわいがってる菅波先生から預かったっていうサメのぬいぐるみによく似たサメちゃんのバッグなんだけど、ほんと、こんなのどこで見つけるの?

    「なんか、改めて見たら、サメサメした感じになってきたね」

    私が言葉をひねり出したら、モネが、今気づいた、みたいな顔して、あぁ、そだねぇ、って言ってる。
    いや、あぁ、そだねぇ、じゃないのよ。

    もー、ほんと、菅波先生ってば、今まで恋愛軸で生きてなかったモネを開眼させるだけじゃなくて(といっても、どこまでも主軸にならないところがモネって感じだし、またそこに菅波先生がベタぼれてるのがごちそうさまなんだけど)こんなにモネをサメサメさせるとか、ちょっと反省してもらいたいところですわ。

    これさー、何がすごいって、モネが、『せんせい色に染まります(はーと)』ってマインドでサメサメしてるわけじゃないってとこなんだよね。単に、菅波先生のサメ好きを一緒に面白がって、面白がってるうちに、モネもサメのことを面白いって思うようになって、それでサメサメしちゃってるだけ、っていうね。でも、そんでそうやってモネがサメサメしてるのは、菅波先生にはデレポイントになる…と。んで、菅波先生がデレながらまたサメサメするのを、モネも面白がるっていう…。

    何なの、二人で萌えの永久機関のサイクル回しちゃってんの、っていう。ほんと、菅波先生はどう思ってるのか知らないけど、反省したほうがいいし、モネにはつくづく感謝すべき。

    まぁねー、そんでじゃあ、菅波先生がモネにサメサメさせてるだけかっていうとそうじゃなくて、菅波先生は菅波先生で、モネの気象予報士の試験勉強を2年導ききっただけあって、お天気マニアみたいになっちゃって、モネの気象談義にいくらでもつきあっちゃうし、なんなら仕事で使ってる筆記用具はカサコサだし。(それはモネから、仕事でお揃いで使ってる、って砂糖吐きそうなぐらいうれっしそーな顔で聞いたから私も知ってる)

    「じゃあさ、もう、この際、全身サメコーデで行こう!そんで、菅波先生をすってんころりんさせちゃおう」

    私が意気込んだら、モネが驚いた顔をしてる。いやね、私のもともとの引き出しにサメコーデはないのよ。うん、きっぱりないの。でも、幼馴染の親友のためとあらば、必要なコーデには全力を尽くすってもんなの。てか、目の前にこんなけサメアイテムあるしね?

    SHARKロゴブルゾンに、私のワイドパンツの色味がぴったりだからそれを合わせて、インナーにはグレージュのサメのシルエットがさりげなく入ってて、一見すると白Tシャツに見えるシャツ。ブルゾンの背中のSHARKロゴが見えるように、髪はアップスタイルにするとして、サメモチーフのヘアクリップ。ブルゾンの袖丈が短めだから、サメつきのバングルで手首にもポイントつくって、えーい、もうバッグもサメ!んで、こないだモネといろちでお揃いにしたショートブーツ、モネのはグレーだから、もう、これはサメカラー!

    そこまでモネに話したところで、耳元どうしようかなって。なしでもいいけど、アップスタイルにするから、何かないかな…って自分のアクセサリのラインナップを見に行こうとしたところで、モネが、あ、そういえば、って机の引き出しをごそごそってして、ピアスケースを取り出してきた。何かグレー系のピアスかな?って思ってたら、モネがぱかって開けて見せてくれた中身にまためまいがしそうになっちゃう。サメの歯ー!

    サメの歯ピアスって、概念としてはありうることは分かるけど、実物見たのは初めてだわ…。んで、私がそう言ったら、そうかな、水族館ではよく見かけるよ、ってモネが素で言うんだけど、そんなしょっちゅう水族館行かないし、行ってもサメの歯ピアスは普通スルーなのよ…。

    「これ、どしたの?菅波先生からのプレゼント?」
    「うぅん、違うよ。これは、サメのクラウドファンディングのリターン品。こないだ届いたの」
    「…サメのクラウドファンディング…?」
    「うん。沖縄でね、漁業とか観光産業の観点でサメの駆除をやってるんだけど、その駆除したサメの有効活用と、そもそも駆除しないで済むような保護活動を考える団体がクラウドファンディングをやってて、それにちょこっとだけど参加したの」

    …へぇ…ってしか言いようがないんだけど、まぁ、とりあえず、菅波先生がモネにサメの歯ピアスをプレゼントしてたんじゃないってことが分かって、私は心の底からホッとしたよね。モネに激重ハイブラネックレスをポンとプレゼントしちゃう菅波先生が、同時にサメの歯ピアスもプレゼントしてたら、もう今後どうなっちゃうことかとおねーさん心配で寝られなくなっちゃうとこでしたよ。

    「菅波先生とも、そのクラウドファンディングの話してたんでしょ?あ、てか菅波先生から聞いた話か」
    「うん。先生は、サメ革の名刺入れがリターンのに参加してた」
    「じゃあ、このピアスしていきなよ」
    「え、ピアスまでサメサメしてて大丈夫かな?」

    …今更?

    ギリで声に出さなかった自分をホメたい。せっかくだから、明日は全身サメコーデで行こう!って力強く言ったら、モネも決意した顔で、うん、ってうなづいた。うん、ヨシ。

    明日は何時待ち合わせ?って聞いたら、11時に東京駅待ちあわせだから、9時ぐらいに行こうと思って、っていうトンチキな答えが返ってきた。そうね、菅波先生、いっつも移動早いもんね。ってか、それならもういっそ9時待ち合わせにしたら?って思うけど、そうしたら菅波先生は7時に来ちゃうおそれがある、と。なんのチキンレースなの?ってか、むしろサメレース…?

    まぁ、それもこれも含めて、モネと菅波先生の在り方なんだから、私たちがとやかく言うことじゃないんだけどさ。

    ホント、菅波先生にこれだけなじんじゃうモネもスゴイし、いろんなもの抱えちゃってるモネをまるごと受け止めてる菅波先生もスゴイ。まぁ、でもしかしほんと、菅波先生は、これだけモネがサメサメしちゃってることに、かわいいなぁ、とか思ってるばっかりじゃなくて、ちょっとは反省したほうがいいし、もっとモネに感謝していい。マジで。

    まぁ、明日は、この明日美サマがモネのヘアメイクもしちゃうから、全身サメコーデで飛び切りキュートなモネに、東京駅ですってんころりんするがいいわ。
    ねじねじ Link Message Mute
    2024/10/14 1:32:34

    菅波先生、ちょっとは反省してください。

    #sgmn

    more...
    作者が共有を許可していません Love ステキと思ったらハートを送ろう!ログイン不要です。ログインするとハートをカスタマイズできます。
    200 reply
    転載
    NG
    クレジット非表示
    NG
    商用利用
    NG
    改変
    NG
    ライセンス改変
    NG
    保存閲覧
    NG
    URLの共有
    NG
    模写・トレース
    NG
  • CONNECT この作品とコネクトしている作品