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GALLERIA[ギャレリア]は創作活動を支援する豊富な機能を揃えた創作SNSです。

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    Yesterday and Tomorrow それでいいと思う。
     宇宙にいっても、君を想うなんて、素敵じゃないか。

    ***

     突然持ってきたそれを見て、私が呆然としていると、明神さんは後頭部をマンガのように掻いて、パンパンと軽く叩いて見せた。
    「もらった」
    「誰に!?」
    「…陽魂…から、お餞別にって……」
     いつもの深夜パトロールの最中に意気投合したヤのつく職業の陽魂が、最後のお礼にとかつての自分の家に残された自転車を託されたらしい。
     実際に受け取る根性もすごいが、実物を見たら家は見事な廃屋で自転車も錆びて動かすたびにギイギイと音が響く有様。それでも「お礼」をもらえたことが嬉しいのか、たまに見かける実年齢よりも幼いウキウキとした顔で明神さんは誇らしげにその自転車を私に見せてくれた。
     とりあえず乗ろうにもタイヤは当然パンクして、サドルは破けスポンジが固くなっている。全体的に錆びつきが目立ち、おまけにハンドルも曲がっていた。普通の運動神経ではとても乗れるような代物ではない。拾ってくる感性がやっぱりわからない。でも、それがとても彼らしいともいえるのだけど。
     なんていえばいいのかがわからなかったので、生返事で「そうですか」と返したものの(明神さんはその返事を全く聞いていなかった)、私は私で用事があるので放っておいて夕方図書館から帰ってくると、一日かけてアズミちゃんにまとわりつかれ、エージくんにつつかれながらそれなりに修繕を試みていたようで自転車の錆はそれほど目立たなくなっていた。小さな二人が自転車の周りを追いかけっこして遊んでいたのだ。
     横でその様子を満足げに見ながらおそらく麦茶を飲んでいた明神さんが私に「おかえり」といい、私は「ただいま」と当たり前のように返事を返す。彼は私を待っていたらしく先ほどのように誇らしげな目線を自転車に投げかけた。
    「結局パンクしてるし、ゴムは劣化してるからタイヤフル交換してサドルも上がらないし破けてるから交換したよ」
    「それって買ったほうが安いんじゃないの?」
    「店主が面白がってサービスしてくれた。カゴくれたし」
    「ちょっと、待って。ここら辺で自転車屋なんてなかったですよね? 一体、どこまで行ってきたの?」
     今、明らかに明神さんの視線が泳いだ。
    「えーと、まあ、駅5つ先くらいかな」
    「はあ?」
    「15キロも離れてないよ、多分」
    「まさか、これを持って?」
    「そりゃそうだよ。これの修理なんだから」
     言ってから「あ」みたいな口をする。
    「……行きは押していったさ。さすがに乗れないし」
     ため息が出る。いくら身体が頑丈とはいえ、こんな暑い中をわざわざ歩かなくても……というこちらの思いが伝わるはずがない。
    「じゃあ、今日はもう疲れたでしょう? お夕飯作ります」
    「ねえ、なにか買い物ないの? 俺、行くよ」
    「自転車乗りたいだけじゃないの?」
     そして少年のように笑って「うん」と白髪の男は言った。
     こちらはメニューを考えているのに、なんか用事ないの? と後ろでうるさいものだから裏手の通りに売っている豆腐を頼む。
     豆腐を買うなら、と思うとついでに生姜も買って、そういえば万能ネギのストックも無いし、と次々と買い物が出てきて、結局全部買いに行ってもらうことにした。
     私が立ちながらメモを書いている間、明神さんは白い髪を夕日に映えさせてオレンジ色に染めながら手で瞳に直視する光を遮ってどうしてそういう時にサングラスをしないのだろうとぼんやり思った。
     髪と同じように瞳の組織も薄いのか、光が苦手なようで、いつも愛用しているのに。
    「夏っぽいよなぁ」
     今はもう夏休み。
     なんだか今更なことを言うものだからおかしくなって、呆れたような声で言い返してしまう。
    「夏ですってば」
     それを聞いた明神さんは、困ったように、笑った。

    ***

    「夏っぽいよなあ」
     当たり前のことをさも珍しいことのようにつぶやいたものだから、ついきつく言い返した。
    「夏だっつーの」
     海辺の出店に現れた霊を見送って、夕食は焼きそばで済ませ(そして本日の見返りである)、ぶらぶらとうたかた荘へと帰ってきた。
     依頼をしてきた海の家のおやじは日に焼けた典型的なサーファー風情で、背中に大きく「海の漢」とかかれたTシャツを着ていた。
     オレはあんなの着れないし、着る気もないが、明神はやけに気に入ったらしく、焼きそば以外の報酬として同じ柄の入ったTシャツをもらってきた。よく見ると色がピンクっぽいのだが、オレの目の前で着ようものならすぐさま梵してやろうとずっと思っていた。外に行こうものならもう家に入れてやるものか。
    「男は背中を見せていかなくっちゃな」
     そういってオレの前を歩いていた明神は後ろのオレをみた。
     きっとさっきまで話していたあのTシャツのことをやはり思っていたらしい。同じことを考えていたのが少し恥ずかしくなる。言っている意味はわかるが、気恥ずかしさと、日本語の読めない外国人向けのような文字Tシャツを着こなす明神を思い浮かべて自覚出来るくらい苦い顔になる。
     だが、明神は自分の背中を親指で示しながらニヤニヤしている。
     真夏だというのに、この男の格好は出会った頃から変わらず、中に着ているシャツが半袖だったり、タンクトップになるだけで、サングラスとコートは年中無休のようだった。
    「たとえば、今の俺の背中のように!」
    「前向いて歩けよ」
    「師匠が人生を語っている時に水を差すもんじゃないぞ」
     だが、オレが言ったのはそういう意味ではなかった。明神も直後に知ることになった。

     ゴン、と電柱にぶつかってうずくまるのを上から見下ろす。それでもコイツはオレの腰くらいまである。ちゃんとした睡眠も食事も取れるようになったのは最近のことだから小柄なオレはそのことにも少しイラついた。
    「だから言ったろ」
    「だったらぶつかるってちゃんと言ってくれ」
     サングラス越しに薄く見える半目で睨まれて、オレは肩をすくめた。
     オレの肌は海辺の日差しにきつく当てられ未だに火照っていて、焼けない肌は少し赤く熱を持っていた。最近夜寝る時にはヒリヒリとした痛みが地味につらい。黒くならないからか、腫れているように感じる。日焼けが痛いと保護者面した明神に訴えると、次の日、おそらく初めて買ったと思われる新品の日焼け止めを渡された。塗ると余計に染み込んで痛かったけど、オレは塗るのを止めなかった。
     真っ黒に身を染めている明神と対照的に、色白なオレは、それを隠したくてまた白いものに包まれる。日焼け止めの白い液体はオレの肌色になじんですぐに溶ける。においを嗅げば臭いし、変な色もつく気がした。でも、黒いものを着れば着るほど、白さは目立つのだった。

     オレには、まだ明神のコートと背中は遠かった。

     収まったのだろう痛みのあるところをさすりながら立ち上がった明神が、またオレに背を向けてあと少しのうたかた荘まで歩き始めた。オレはいつものように斜め後ろを歩きながら、男の背中を見ている。

    「男は背中で語らねえとな」

     そんな明神は、真正面で向き合ったときには、素直に言葉を吐いて、死んでしまったのだが。

     アイツがいなくなった後のオレの毎日はガラリと変わった。
     日常という言葉は毎日のために存在しているのに、オレの毎日は「日常」に置き換えられない感覚が離れなくなった。アイツがいない毎日が日常的とは思えなかった。
     確かにルーチンワークは存在していて、日常の中に発生するイレギュラーを「道を外れている」と表現するのはわかる。この「外れる」というのはいつものルーチンがあるからそういう考えになるのであって、結局は毎日の生活が同じであることを意識している。
     なのに、アイツがいなくなる前と「同じ」ものを見ているとは思えなくて、それは逆に毎日は新鮮な響きを与えている。新鮮というと響きが良すぎるが、ようするに毎日慣れない。

     アイツのいない、毎日に。

     夏になると強制的に空へと上がる花火を見ては、一瞬で散るから綺麗なんだと、命と重ねて思ったことがある。
     目に見えているのは少しの時間しかなくて、咲くのは一瞬。残りは全部残像で、自分の考えた花火の様子を目の膜が見ているだけ。
     そんなのはよくあることで「こうだ!」と思ったことが大体は本物と違っている。というか、最初からそうだった、といってしまえばそれまでだけど、それならオレが思い描いていた間のそれは結局妄想だったのかといえばそうかもしれないが、少なくともオレの脳味噌の中には存在していて、それは「あった」と断言していい。
     もうほとんどの明神との会話のやりとりや思い出はそんなオレの記憶なのか、妄想なのかわからない範疇にまで来てしまったようだった。

    『なんていうか、そういう理屈じゃねえんだ、霊っていうのは。
     人の死を、概念で捉えるな。
     一人の死を、一人として考えるな』

     さっぱりアイツの演説はわからなかった。

    『お前に近い人間が死んだら、もしかしてわかるかもな。
     理屈の上での死に対して、普通は理解が出来ない。
     普通の人間は死を理解出来ないからだ。経験したことがないから、普通はわかるわけがない。出来るのは、理解しようとする努力だけだ。
     わかるか?』

     やっぱりよくわからない。

    『俺らは素質があって、死の世界を視たことでその力を得た。んなもん、3D映像と一緒だよ。一度コツを掴めば見れるようになるだろう?自転車とかみたいに乗り方は忘れない。身体が覚える記憶だからな。
     もしくは引っかけのイラストみたいにさ。
     2つ以上の見方を出来るか、出来ないか。
     見えないものは、理解を出来ない。
     それが死イコール無の、思想だ』

    『だけど、そうではないことを、俺たちは知っている。
     俺たちが世界で一番そういう思想とは遠いところにいるってことだ。本当は誰もがその世界に触れることが出来るけど、俺たちが一番近い。
     そうだろう? 冬悟』

     だけど、オレにはわからなかったんだ。
     そうだ。わからなかった。
     明神が死んだとき、オレには結局、死は無としてしか捉えることが出来なかった。
     アイツの背中がないと、オレは道が見えなかったくらいに。
     思えばアイツの演説は長かった。話すの、好きだったもんな、と思いながら一緒にお互いぶっつり座ってしゃべらない日だって少なくなかった。
     そういう日の夕食時は、明神はいつも神妙にオレに説教を垂れたものだ。

     死は、終わりではない、と、口酸っぱく。

     それは、いつか、自分がいなくなることを踏まえての話だったのかもしれない、と、アイツが死んだ今こそ、そう思うようになった。



     いつもは霊がうるさいこのアパートにも、ごくたまに静寂が訪れる。
     気持ち悪いくらいにオレの気持ちとシンクロしていて、オレが落ち込めば落ち込むほど、この家には悪い空気しか入らない。何代目だか知らない『明神』となった今でも、先代をふと思い出す時には、なぜか大概誰もいない。
     当然のことながら弱っているのを見られたくないオレには都合のいい話だが、喧噪にまぎれてそれをごまかすことも出来ず、手持ち無沙汰になるのかいつものことだった。
     雑草が生え渡っている庭に(することがないので)水を撒いていると、透ける白のスモッグ(と呼んだら女子高生に怒られた)の下にボーダーのタンクトップの肩紐が細い奴(と言っても怒られた。服の名前なんて何度聞いてもすぐに忘れる)を着たヒメノが声をかけてきた。
     見たことがない格好だったので、そっちに気を取られる。
    「薄着は冷えるよ」
    「かわいいでしょ。昨日買ったの」
    「新しい服は先に水を通したほうがいい」
    「昨日の夜、ちゃんとやってます。もう乾いたの!」
     庭のつっかけをはいて、オレのほうへと寄ってくる。オレの足下は適当になにも考えずに撒いていたから水だらけだ。
    「どうせ暇なんでしょ?」
    「いつも暇みたいに言わないでくれ。仕事は夜が中心なんだから。高校生こそ、学校なくて暇だろうに」
     ついつい大人ぶって言い返す。彼女が勉強に友達つきあいに忙しいのを知っていたけど、その分この家にはいないから暇といえば暇だった。彼女がいないと、霊たちもどこかに行ってしまうことが多いのだから。
     先日の自転車もあまりいい暇つぶしにならなかった。もう少し時間をかけて直せば良かった、と思うけど、あまりに夢中になってて一日で直してしまった。ビーサンで10キロ以上歩いたのは結構厳しくて自分のバカさ加減に呆れた。残ったのは徒労感だった。
     そして日焼け。日焼け止めを塗っていても今でもヒリヒリしている。
     そんなことを考えていたらヒメノがこちらを伺うようにほほえんだ。
    「ちょっと遠くにでかけませんか?」
    「デートのお誘いかい?」
     からかうと、すでに太陽のせいでうっすらと赤かった顔が一層赤くなった気がしてなんだか気まずくなる。ガクが言うと本気の冗談なのに、オレが言っても寒いだけだ。
    「別にいいよ。どうせ暇人だし。なにしに、どこ行くの?」
     少し早口で返答すると、同じように気まずい雰囲気を変えようと元気いっぱいに「スイカ!」と言われる。
    「スイカ?」
    「今朝、隣のスーパーのチラシ入ってたでしょ? 今日は果実のセールなのよ。今年、スイカまだ食べてないじゃない。買いに行こうよ」
    「わざわざ買いに行くほどのものかよぉ」
     つまりは、荷物持ち、と。
    「長い坂があるからイヤなんでしょ」
    「最近、ひめのんはオレの考えを読むようになったね」
    「そりゃあね」
     プイっとそっぽを向いてしまった顔は、アズミが大きくなったような仕草で幼かったが、かわいくて、笑えてきた。
     笑うと、やっぱりもっと頬をふくらませてしまった。

     結局、直したての自転車が意外と活躍することになった。オレとしても、そのほうが嬉しいし。なんてったって、暇人の一日を潰しあげたのだから。
     後ろに乗るところなんてないから座布団をくくりつけたら、ヒメノはとてもイヤそうな顔をした。かっこわるい、なんて渋るのでサドルに座らせようとしたらやはり激しく拒否される。
    「なら文句は言わないの」
    「は~い」
     オレが乗ってから、後ろのタイヤが沈んだ感触があった。だが、同時に違和感がある。
    「ひめのん?」
    「なに? もう乗ったよ」
    「手」
     しっかりと足をつけて(サドルが全体的に低いのだ)、自転車が倒れないようにしてから、後ろへ両手を回してヒメノの手を探す。サドルの裏あたりを掴んでいた細い手首を自分の腰に回させる。もやっとした蒸し暑い空気の中、冷たい手に驚いたが、腰に回した手が予想を上回る動きをして二重に驚く。
    「そんなとこ、掴みにくいだろ。危ないからしっかり掴まってて」
    「く、くっついてるほうが暑いじゃないですか!」
    「飛ばすぜ! しっかり掴まってろよ!」
    「わっ!」
     
     彼女の手をとるとき、きっとオレは弱っている。
     人の体温に触れた途端に、血液が流れていることが肉体を活かしているというのを思い出して左の臓物を思うのだ。
     オレの心臓がんばれ、と。
     オレが突然ヒメノの手に触れると、ヒメノは面白いくらいに飛び上がったが、最近ではずいぶんと慣れてきたようだ。それでもいつも照れくさそうにする。
     たまに彼女のほうがオレの手をとることがあるが、そのとき、オレは赤面をしない、と思う。びっくりはするが、人の身体には体温があるからだ。接触することによる照れなどというものと無縁になり、そうではなくて判断基準が「生」か「死」になっている。霊たちの手は、触れてももはや恐れることはない。

     だけど。
     さっきもヒメノの手が驚いたことに、一緒に驚いた。
     それは、振り払われる可能性をすぐに思い起こす。
     ヒメノの手は、血液の温度は低くても、反応は早くて、オレの手を払ったことはなかった。求めているわけではないけれど、オレは無自覚に触れているのだろう。生きている手に。
     この子の手でなければ、触れられていることに、長いこと、耐えられない気がする。やっと積まれてきた、振り払われない、という信用のおかげで。

     背中にヒメノの顔があたっているのがわかった。
     心臓の近くに人がいることは、冷静に考えればすごいことだ。オレが生きているのを誰かが聞いている。オレの心臓は、無事に生きているか。
    「汗くさいだろ。あんまり、くっつくなよ」
     実際、心臓に触れられているようで、次第に落ち着かなくなってきた。人に触れるのは、いまだに慣れなくて、霊の感覚のほうが自分に近い。オレの心臓は、いつも動いている気がしない。
    「自分がそうしろって言ったんじゃない! 手を回したらこうするしかないじゃないの!」
     そしてさらにぎゅっと締められた。胸の間を流れる汗がじっとりと身体に触れた。
     盆の、あまり車がない時期に、さらに普段から車が少ない道を選んで道路の真ん中を走った。彼女の手が、腹に当たっていて笑いながら坂を下る。
     オレの背中にひっついているヒメノを振り返った。
     振り返ったオレを見て、彼女は、大きく笑った。

     ああ、オレは、この子に背中をいつも見せることができるようになったのか、と、ふいにストンと落ちるものがあった。

     ずっと背中を見ていたのに、いつの間にかオレは誰かの前に立つ側になって、後ろを向くと、いつも守るべき仲間や霊たちが居て、そしてヒメノがいた。
     オレのシャツを、コートを掴んでいる彼女を見るとき、オレは後ろを向く。
     一度だけ、すがりつくようにこの子の背中をみたとき以来、オレはこの子の背中をみた記憶はない。見てはいけないと思ったから。
     もう、この子にそんな背中をさせてはいけないと、オレのすべてをかけてもやらせてはいけないんだと思ったから。

     オレの後ろに、誰かが、いる。
     それだけで、オレは立っていこう、生きて、いこうと思えた。

     そうして、ようやっと、今更のように、この子に触れることの意味に思い当たる。
     ただ、オレは、この子を守ろうとして、手放したくないのだ。
     きっと、アイツが、オレを守ろうとしたのと同じように。

     当たり前のように過ごしていて、気がつかないことなんて山ほどあるけど、まさか、こんなことにも気がついていなかったなんて、ちょっと、今、自分でもびっくりした。
     もうすぐ店につく。その前に、もう一度大きな坂がある。
    「明神さん、どうかした?」
    「どうもしないよ」
     たとえば、いつか、この子がこの街を出ていったとしても、このうたかた荘の記憶が、きっとこの子のためになるといい。オレのように、ふとしたときに思い出して、そしてそれを誰かに向けてやってほしい。
     そうすることでオレの中でアイツが生きているように、それは連綿とオレが生きていた証になって続いていく。彼女の中でオレが生きることは、その中にアイツの存在も内包している。オレとアイツが生き続ける。この子の小さな胸の中で、オレの心臓は本当に動き出す。
     オレの物体である心臓の話じゃなくて、オレの見えない、死を越えた、有無を越えたところにある。オレという「魂」の存在が、誰かに繋がっていく。

     死は、最後ではなくて、存在したことが、すでに有になる。
     イコールは、確かに無ではないのだ。
     そういう、ことだ。

    「なんか、平和ですねえ。ちょっと前まで、バタバタしてたのにね」
    「どんなことがあっても、どんな敵が来たって大丈夫さ」
     横からちょっとヒメノが顔を出した。
    「なんで?」

    「オレが、君を守るから」

     口に出して、今度こそ、胸の高鳴りを覚えた。
     そうか、オレは初めて自分の力で恋いをしている。返事がなくて、不安になり、後ろをみようとした。背中に顔を押しつぶされている。
    「ひめのん?」
     腰に回された腕が、また締まった。今度は、さらにきつく。

     この背中を見せる間は、オレは不死身でいなくてはいけない。

     あの男のように、たとえそれが嘘だとしても。
     オレにも出来る。
     オレが望む限り、オレもアイツみたいになれるんだ、と知っているから。

     君を守ってみせるから。

    ***

     不意打ちのような言葉が聞こえて、思わず抱きついていた手を弱めて、そして明神さんの肩が笑いでふるえているのがわかった。
     なのに、強く抱きつけば、明神さんの身体も緊張しているのがわかる。自分から抱きつかせたくせに、今頃身体が固くなっている。人に触れられるのが嫌いなくせに、自分から触れることが仕事なせいか、意外とボディタッチの垣根が低くて、なにかと触れあいがちな行動に移る。そんなとき、私はいつも緊張するのに、この人は緊張しないようで、それは年齢的なものなのか、霊と同じで慣れなのか、私に一方的に想いがあるからか。とにかく、ずるい。
     なのに、こうして心臓の音が聞こえるくらいの近さになると、私のほうが落ち着いてきて、この人の心臓ごと鷲掴みにしているようだ。全部が私の思惑通りに。
     逆に最初は余裕ぶっていた相手の身体の緊張は強くなって、後ろからちょっと見える耳が少し赤い。なにかもが、今更なのに。
     私がどこかに行くことを前提に触れてくるこの人は私の生者としての温度を信じていない。

     正直な話、私にとってこれは恋でなくても構わなかった。

     私が今この人に打ち明けたとしても、きっとこの人には理解出来ないに決まっている。私の言う意味を正確に感じ取られたことなど今までなかった。互いに互いを想っていても、どこか私たちはすれ違っている。真っ当から向きが違った。
     私は幼く、恋に夢を見て、この人は恋に気がついていない。いや、この人は、恋をしているのではない。
     きっと、恋ではなくて、愛なのだ。

     もっときっと単純で、複雑な、難しい、すべてを救える愛。

     誰かが言ってた「恋は求め、愛は与える」。
     与えてばかりで、受ける気のない男の人。どうして私の周りにはそんな人ばかりなのか。自分も幸せになれることを知らないような、本当に仕方のない人たちだ。
     見返りを求めることをしないで、その身を捧げるように生きている。それが本望なのか、それとも贖罪をいまだに続けているのか、はたまた癖なのか。

     たとえどんなに離れていても、私はこの人を想おう。それは距離によって消えていくものではない。
     そんなもの飛び越えて、いつかこの人に届く宇宙の光のように、忘れた頃にこの人が私を思い出せばいい。

     後ろを見てくるから、いつも「いるよ」と主張する。
     私が笑えばこの人は嬉しそうにする。
     振り向いたときには、この人が後ろを向くときには、私はいつも傍にいたい。
     私は戦えないからこそ、ずっと後ろにいると、と微笑んでみせる。

     だから背中を見せて、どこにでもいけばいい。

     ならば私は、その愛を受け、この人に恋をしよう。
     そうすることで、この人を守るのだ。
     私がいることで、この人が強く生きていけるのなら、この人が自分の価値に気がつくまで。

     私たちの想いは、きっと同じだけど、少しずつ違っていて、それで、良かった。わかりあえないままに、こうして、日々を過ごすことだけで、積み重ねていくものだけで、それだけで、充分だ。

     だから、まだまだ続く長い坂道で、一緒に笑って上って落ちる。共有する想いを増やしていくことだけが、私たちの理解の方法だからだ。

     私が抱き抱えた手のひらに、明神さんの体温のある手が重なって、初めて繋がった想いで下った。

    「ねえ」
    「はぁい?」
    「今日はさ、カレーにしない?」
    「夏っぽいですね」
    「夏っぽいだろ?」
    みどり(aomidori003) Link Message Mute
    2022/07/02 11:43:54

    Yesterday and Tomorrow

    初投稿です。
    2008年に出したコピー本を少し修正したものです。いつまで経っても明姫熱が冷めず、古いものですが、久しぶりに上げてみます。
    愛を恋だと思っている明神と、同じく愛を恋だと故意に勘違いしているひめのんの話です。
    自転車で二人乗りする話です。

    pixivからの移行です。

    #みえるひと #明神冬悟 #桶川姫乃 #明姫

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    • ナルキッソスの終局初期刀・山姥切国広、初鍛刀・前田藤四郎のとある本丸の話。
      男性審神者がメインです。審神者視点の話です。

      山姥切国広、修行から帰る、の巻。
      審神者の過去あり。若干暗めです。

      pixivからの移行です。

      #刀剣乱舞 #男審神者 #山姥切国広 #前田藤四郎
      みどり(aomidori003)
    • 現パロ三池兄弟まとめ②ツイッターで上げてた三池兄弟の現パロ小話まとめ②
      (実は血が繋がってない)三池兄弟が、なんか手作りの店をやっている話。時々、幼馴染の友人として古備前がいます。
      日常ほのぼの小話多め。時々、ソハヤの鉛食ってるみたいな話があります。

      ①お揃い
      ②探し物はなんですか
      ③ひだまり
      ④独立宣言
      ⑤醤油と山椒は欠かせない
      ⑥黄色い果実
      ⑦優しさに包まれて
      ⑧君と今年

      #刀剣乱舞 #ソハヤノツルキ #大典太光世 #三池兄弟 #現パロ
      みどり(aomidori003)
    • その腕を伸ばせ霊力フェス2!用 無料配布です。
      ソハヤ中心のCPなし、男審神者ありのどたばたオールキャラ風味の事件物です。
      初期刀・山姥切国広、初鍛刀・前田藤四郎の本丸です。
      戦闘シーンはありませんが、若干痛い描写はあります。最終的にはハッピーエンドです。
      DL版と中身は変更ありません。

      #刀剣乱舞 #ソハヤノツルキ #大典太光世 #三池兄弟 #男審神者 #霊力フェス‼︎2 #霊力フェス2
      みどり(aomidori003)
    • 【サンプル】こりゅうと!2【長船DASH】2022年10月16日 閃華の刻38内プチオンリー「長船DASH」参加します。
      『あたらしい橋をわたる』みどり 西1ホール ク32b
      新刊『こりゅうと!2 ー沼地のある本丸ー』 58p/A5/600円

      新刊は以前出した『こりゅうと!』と同コンセプトの『こりゅうと!2』(まんま)です。
      前作読んでなくても問題ないです。前作『こりゅうと!』も再販します。
      よろしくお願いいたします!!

      ツイッターで書き下ろし以外はほぼ読めます。
      長船たちがわちゃわちゃ本丸での平和な暮らしをしている小話たちと(炭作ったり、衣替えしてたり、かき氷食べたりしています)、
      書き落としは謙信くんの修行に伴い自分の行く末に悩むとも悩んでないような感じだけど、やっぱり修行行く決心をする小竜さんの話。最後だけ初期刀がいますが、あとはほぼ景光兄弟中心の長船。いろんな刀の名前は名前だけ出てきます。
      表紙はいつものようにすあまさんがやってくれました。本当に忙しいところありがとうございます……。

      サンプルは各話冒頭。
      上記に書いたように書き下ろし以外はツイッターで大体読めます。(https://twitter.com/aomidori003/status/1576498463780372480?s=21&t=ersI-MzJs0nDH1LOXbLH_w)ツイッターであげたものに加筆修正をしています。
       愛の詰まったお弁当   ……長船全員。謙信のお弁当をみんなで作る話
       薄荷の香りを撒き散らし ……小豆、謙信と衣替えをする話。南泉と堀川派がいる。
       ブルーハワイの夢    ……小竜と大般若が謙信と小豆にかき氷を作ってもらう話。
       望んでもない      ……光忠兄弟+景光兄弟。髪の短い小竜さんの話。ちょっとだけ獅子王。
       砂糖まみれに固めて   ……長光兄弟+景光兄弟+五虎退、日向。みんなで花の砂糖漬けを作る話。
       全て洗ってお湯に流して ……景光兄弟+長義。炭を作って風呂に入る話。
       酔っ払いたちの純愛   ……長船全員+長義。タイトル通り飲み会の話。日本号いる。
       二人の景光       ……書き下ろし。小竜さんが修行に行くまで。

      #刀剣乱舞 #小竜景光 #謙信景光 #長船派 #景光兄弟 #長船DASH #サンプル
      みどり(aomidori003)
    • ただの少年ですゲームDP。男の子主人公がチャンピオンになった後、なかなか助手のヒカリちゃんと会えなくてずっと主人公を探していたヒカリちゃんの話。
      主人公の名前は「ニコ」くんです。
      恋愛未満なDP主人公ズが好きです。

      pixivからの移行です。

      #ポケモン #DP #ヒカリ #男主人公
      みどり(aomidori003)
    • 未来を見ないで(2021年5月29日追記)
      2021年5月30日の0530超エアブー 【凍結ぶどう】みどりの新刊です。
      A5/50P/600円/小説/全年齢
      初期刀・山姥切国広、初鍛刀・前田藤四郎のとある本丸の話。男性審神者がいます。
      肥前忠広と出会った前田藤四郎と男審神者がとある事情から一緒に同行し、戦いを介して、
      肥前の本丸の陸奥守吉行、南海太郎朝尊との関係を探っていく物語。
      土佐組の関係性のあり方の一つとして、肥前を中心に描いています。
      こちらの話を加筆修正したものです。ラストは追加されています。

      全編シリアス。ブラック本丸、刀剣破壊表現、間接的ですが流血、暴行描写があります。
      なんでも平気な方向け。

      通販はこちら
      https://pictspace.net/items/detail/276503

      よろしくお願いいたします!

      ===========================

      初期刀・山姥切国広、初鍛刀・前田藤四郎のとある本丸の話。個性の強くない男審神者います。
      単発で読めます。
      土佐組中心というか肥前くんメイン。審神者が事情ありそうな肥前くんと出会ってドタバタする話。

      ・流血、負傷、嘔吐シーンなどあります。
      ・ブラック本丸表現あり。刀が折れるシーンもあります。
      ・最後はハッピーエンドです。

      5月30日のインテックス大阪・超閃華の刻2021に加筆修正を加えて出す予定です。
      おそらく通販になる予定です。

      別途、イベント情報などはツイッターのほうが多少お知らせしているかと思います。よければどうぞ。>https://twitter.com/aomidori003

      pixivからの移行です。

      #刀剣乱舞 #土佐組 #肥前忠広 #前田藤四郎 #男審神者 #陸奥守吉行 #南海太郎朝尊
      みどり(aomidori003)
    • 自覚のない可愛げ初期刀・山姥切国広、初鍛刀・前田藤四郎のとある本丸の話。
      男性審神者がメインです。初鍛刀・前田がめちゃくちゃにかわいいと思っている審神者と、自分の言動が短刀らしくなくかわいくないというのが自覚あって軽いコンプレックスな前田の話。

      #刀剣乱舞 #男審神者 #山姥切国広 #前田藤四郎
      みどり(aomidori003)
    • 誰が為のお茶初期刀・山姥切国広、初鍛刀・前田藤四郎のとある本丸の話。
      男性審神者が出てきます。鶯丸が夜寝る前にお茶の準備をしている話。大包平が顕現したてで鶯丸が浮足立ってる。
      単品で読めますが、この話の続きみたいなものです。
      >「本心はぬくもりに隠して」(https://galleria.emotionflow.com/115535/635572.html

      pixivからの移行です。

      #刀剣乱舞 #男審神者 #鶯丸
      みどり(aomidori003)
    • 理由はいらない単発。これだけで読めます。
      本丸内で寝無し草をしていた小竜さんと、小竜さんに世話を焼かれていたけど本当は一番小竜さんを受け止めていた謙信くんの話。
      それとなく長船派が大体出てきます。

      ついでに、この堀川くんは、この堀川くんと同一です。本丸もここ。
      『そして「兄弟」となる』(https://galleria.emotionflow.com/115535/626036.html

      pixivからの移行です。

      #刀剣乱舞 #長船派 #景光兄弟 #小竜景光 #謙信景光
      みどり(aomidori003)
    • 闇こそ輝くと知っていた初期刀・山姥切国広、初鍛刀・前田藤四郎のとある本丸の話。
      男性審神者がメインです。山姥切国広視点の話です。
      山姥切国広、修行に行く、の巻。

      実際には私は即出しましたけど。
      でも、山姥切国広は「修行に行く」と言い出した時点で修行完結と思ってる派なのでそれだけで尊いです。

      pixivからの移行です。

      #刀剣乱舞 #男審神者 #山姥切国広 #前田藤四郎 #薬研藤四郎
      みどり(aomidori003)
    • 現パロ三池兄弟まとめ①2021年7月11日の『閃華の刻緊急SUMMER2021』に参加します。
      【凍結ぶどう】青海Bホール テ64ab
      『鈍色の日々』(にびいろのひび)
      70P/600円/小説/全年齢
      通販はこちらから。
      https://pictspace.net/items/detail/276506

      ======================================
      ツイッターで上げてた現パロ三池兄弟の小話をまとめました。
      とりあえず10本です。

      こちらの内容に加筆修正して書下ろしを追加したものを7/11閃華に出す予定です。
      ツイッターにはもう少し載っています。

      気がつけばすごいたくさん書いていた……。
      色々感想いただけて三池界隈の優しさに甘えています……。ありがとうございます。

      別途、イベント情報などはツイッターのほうが多少お知らせしているかと思います。よければどうぞ。>https://twitter.com/aomidori003

      pixivからの移行です。

      #刀剣乱舞 #ソハヤノツルキ #大典太光世 #三池兄弟 #現パロ #物吉貞宗 #包丁藤四郎 #大包平 #鶯丸
      みどり(aomidori003)
    • 家族になろうよ昔サイトに載せてたプラ澪+正宗くん関連小話まとめ。
      一応おそらく時系列順。

      妄想過多。過去捏造。
      子ども時代~修行時代~本編~プラ澪告白編から結婚まで。
      短い話の連なりです。なんとなく全編がゆったり繋がってます。

      なんとなく明姫のプラ澪もこの前提ですけど、子どもはいないので時系列は少し違います。

      pixivからの移行です。

      #みえるひと #神吹白金 #火神楽正宗 #湟神澪 #プラ澪
      みどり(aomidori003)
    • どうか全力で構わないからイナイレ二期の真帝国戦後の鬼道さんと円堂さんの話。
      ほんと、あそこの春奈ちゃんのこと考えると鬼道さん殴りたいけど、鬼道さんも誰か抱きしめてあげて、みたいな気持ちになる。円堂さんも豪炎寺抜けて傷心中だし。
      二期鬼道さんの良妻ぷりが、好きだけど、鬼道さんももっとワガママ言ってほしかったな、という話です。書いたのは結構前です。

      pixivからの移行です。
      #イナズマイレブン #イナイレ #円堂守 #鬼道有人 #音無春奈
      みどり(aomidori003)
    • まがい物の恋初期刀加州本丸の、ソハさに。
      神様ムーブなソハヤと、ソハヤに片思いをしていたけど鈍感な審神者の話。ハッピーエンドです。
      ちょっと女性の生理描写あります。

      ソハヤ視点の補足のような何か→「作り物の気持ち(https://galleria.emotionflow.com/115535/635625.html)」

      ソハさにがめちゃくちゃキている。これはこれで終わりなんですけど、続きというか、補完があるので、また適当にあげにきます……。とにかく一週間くらいで4万字以上ソハヤ書いてて、書かないと日常生活に支障が出るレベルでソハヤいいです……。ソハヤぁ……。神様ムーブしてくれえ……。
      あと、毎回毎回糖度が低い。どうしてなんだろう……。

      別途、イベント情報などはツイッターのほうが多少お知らせしているかと思います。よければどうぞ。>https://twitter.com/aomidori003

      pixivからの移行です。

      #刀剣乱夢 #ソハさに #女審神者 #ソハヤノツルキ #加州清光
      みどり(aomidori003)
    • 変わらない寂しさ明姫の続きものその⑥。番外編。
      明姫です。が、ほぼ明神とエージ。
      初期三人組が大好きすぎて書いた。明姫が付き合い始めて寂しくなるエージと、でもそれに派生してそれぞれ寂しさを抱えてる明神と姫乃、みたいな感じですけど、エージと明神には永遠に兄弟みたいでいて欲しいです。

      pixivからの移行です。

      #みえるひと #明神冬悟 #明姫 #桶川姫乃 #眞白エージ
      みどり(aomidori003)
    • ライオン強くなりたいエージと、明神の話。
      昔出したコピー本です。

      #みえるひと #明神冬悟 #眞白エージ
      みどり(aomidori003)
    • 本心はぬくもりに隠して初期刀・山姥切国広、初鍛刀・前田藤四郎のとある本丸の話。
      男性審神者がメインです。初太刀・鶯丸からみた主の話。近侍で明石が賑やかしにいます。

      話の中で大包平が十数万貯めても来なかった、という話は、実話です。

      pixivからの移行です。

      #刀剣乱舞 #男審神者 #明石国行 #鶯丸
      みどり(aomidori003)
    • あまやどり昔出したみえるひとの同人誌です。
      明神冬悟と正宗くんの話と、ひめのんとプラチナの話。

      pixivからの移行です。

      #みえるひと #明神冬悟 #桶川姫乃 #神吹白金 #火神楽正宗
      みどり(aomidori003)
    • 君に花束をn番煎じのタイトル。光忠が顕現してからの福島の兄ムーブと己を大事にしすぎる言動に頭を悩ませているけど、福ちゃんは福ちゃんで弟との距離感に諦観感じていた話。最後はハッピーエンドです。
      加筆修正して、光忠兄弟ワンドロで書いた話たちとまとめて春コミに出す予定です。

      光忠、なんでも器用に出来る男が全く頭回らない癖強兄に振り回されてほしい。

      #刀剣乱舞 #光忠兄弟 #燭台切光忠 #福島光忠 #不動行光 #サンプル
      みどり(aomidori003)
    • こんな苦味も口に含めば初期刀・山姥切国広、初鍛刀・前田藤四郎のとある本丸の話。
      男性審神者がメインです。甘いものが好きなんだけど、ずっと隠し続けていた審神者と、それに気付いて色々と察した安定が審神者と甘いものを食べに連れ出す話with骨喰。
      脇差たちには元気いっぱいもりもり食べててほしいです。

      pixivからの移行です。

      #刀剣乱舞 #男審神者 #大和守安定 #骨喰藤四郎
      みどり(aomidori003)
    • ここから単発。これだけで読めます。
      ソハヤの顕現から、大典太の顕現して、三池兄弟が「兄弟」となるまで。
      兄弟のすれ違い話好きすぎて、堀川派と貞宗派と三池で書いてる……。
      同じようなものですが、兄弟好きなので許してください。

      ソハヤのポジに見せかけたネガがめちゃくちゃ好きです。あと、大きな刀が小さい刀とわちゃわちゃしてるの好きです。徳川組かわいい~~~、好き~~~という気持ちで書きました。

      ついでにこの物吉くんは、多分この物吉くんです。
      「うちのかわいい太鼓鐘(https://galleria.emotionflow.com/115535/635603.html)」


      以下、余談。
      刀ミュ、三池兄弟、本当にありがとうございました……。
      ソハヤツルキ、最高でした……。本当に、東京ドームシティに帰ってきてくれてありがとう……。推しが自ジャンルに来る経験初めてなので、挙動不審ですが、応援していきます……。
      本編より、推しの観察に費やす経験初めてしました。ソハヤしか観てない。健やかでいてくれてありがとう……。

      別途、イベント情報などはツイッターのほうが多少お知らせしているかと思います。よければどうぞ。>https://twitter.com/aomidori003

      pixivからの移行です。

      #刀剣乱舞 #三池兄弟 #ソハヤノツルキ #大典太光世 #物吉貞宗 #包丁藤四郎
      みどり(aomidori003)
    • 夕陽の向こうの顔明姫。GW前。雨降って地固まる系の話。
      いつもどおりの展開で、愚鈍な明神と、情緒不安定なひめのん。

      pixivからの移行です。

      #みえるひと #明神冬悟 #桶川姫乃 #明姫
      みどり(aomidori003)
    • 一瞬だけの信頼みえるひと小話。サイトにあげてたもの。2008年くらい。本編前の明神師弟の話。
      冬悟がひたすらにネガティヴボーイで、師匠もつられてネガティヴになってる。

      pixivからの移行です。

      #みえるひと #明神冬悟 #明神勇一郎 #黒白師弟 #明神師弟
      みどり(aomidori003)
    • 二人で見る月みえるひと、学パロ冬姫(明姫)です。
      以前書いていた『もっともっと』(https://galleria.emotionflow.com/115535/626025.html)の前日譚というか、くっつく時の話。

      pixivからの移行です。

      #みえるひと #明神冬悟 #桶川姫乃 #明姫
      みどり(aomidori003)
    • 花火の夜明姫。7月、夏休みの話。
      R15くらいかなぁと自分比で思っていたんですが、特に大したことはなにもしてなかったです。おかしいな……。書いてる間は死ぬほど恥ずかしかったんですが。二人で花火を見に行く話、ですが、花火は見れませんでした。

      pixivからの移行です。

      #みえるひと #明神冬悟 #桶川姫乃 #明姫
      みどり(aomidori003)
    • シンフォニアまとめ十数年前に書いたTOSの短い小話のまとめです。ほぼCP要素なし。時折ロイコレ風。
      ロイド、ゼロス、ジーニアス多めです。9本。
      本当に、名作で、ロイドくん、一生好きな主人公です。

      最近ひとさまのテイルズシリーズの実況を見てはちゃめちゃに好きだったことを思い出したので昔のを引っ張り出してきました。
      は~~~、ゲームやりたいな~~~~~~。

      pixivからの移行です。

      #テイルズオブシンフォニア #TOS #ロイド #ゼロス #コレット
      みどり(aomidori003)
    • 隣室の明石くんとソハヤくん(2022年3月17日追記)
      2022年3月21日の閃華春大祭 【凍結ぶどう】みどりの新刊です。
      【凍結ぶどう】東2ホール ケ43ab
      『隣室の明石くんとソハヤくん』
      100P/文庫/1,000円/小説/全年齢
      カバー、表紙はいつものようにすあまさん(https://www.pixiv.net/users/158568)が描いてくれました!!!推し二人描いてもらえてめちゃくちゃ嬉しい!!!!

      通販はこちらから。
      https://pictspace.net/items/detail/276508

      よろしくお願いいたします!

      ===========================

      単発。隣室になっている来派の部屋の明石と、三池の部屋のソハヤが大して仲良くならずに隣人として過ごしている短編集です。日常ほのぼの~シリアスまで。

      全話に明石とソハヤ。時々、愛染国俊、蛍丸、大典太光世、虎徹がちょっと、名前だけは他の男士も居ます。
      明確なセリフはありませんが、審神者います。
      CP要素はありません。

      なお、最後の「⑦隣に立つもの」ですが、戦闘描写あり、流血、重傷表現があります。

      pixivからの移行です。
      みどり(aomidori003)
    • ドラクエ2~8まとめ十数年前に書いたドラクエ2~8の短い小話のまとめです。
      2は5本。CPなし。3人組がわちゃわちゃしてるだけ。
      3は3本。CPなし。パーティは勇者・盗賊♂(賢者)・武闘家♀(遊び人→賢者)・商人♀(賢者)の4人。
      4は6本。CPなし。勇者、クリフと、ライアン、マーニャ。
      5は5本。主ビア。主人公単独とCP物。
      6は3本。とても短い。ミレーユとテリーが好きです。主人公の名前は「ボッツ」。
      7は4本。CPなし。ほぼキーファの影を引きずってる話。主人公は「アルス」。
      8は5本。若干主姫。パーティ4人がわちゃわちゃしているのが好きです。

      11を書きたくて、昔の整理しました。
      ドラクエ、一生好きですね。

      pixivからの移行です。

      #ドラゴンクエスト #DQ2 #DQ3 #DQ4 #DQ5 #DQ6 #DQ7 #DQ8 #主ビア
      みどり(aomidori003)
    • 【ペーパー】コンクリの森【閃華春大祭2021】春コミおよび閃華春大祭 2021お疲れ様です。ありがとうございました。
      マジで前日に作ったペーパーです。少部数だったので、無配で終わりなんですがせっかくなのでこちらにも。
      明石と不動(極)が一緒に現代遠征に行く話です(単発)。
      表紙はすあまさん(https://www.pixiv.net/users/158568)が描いてくれました!

      前提は、初期刀・山姥切国広、初鍛刀・前田藤四郎のとある本丸の話。
      ほとんど姿のないセリフのみ男性審神者が出てきます。

      pixivからの移行です。

      #刀剣乱舞 #明石国行 #不動行光
      みどり(aomidori003)
    • そして「兄弟」となる初期刀・山姥切国広、初鍛刀・薬研藤四郎の本丸に権限した、十振目の堀川国広が、山姥切と山伏を心から「兄弟」と呼べるようになるまでの話。うちの本丸始動話でもあります。

      堀川派の「脳筋」と呼ばれているけれど、実際には三人とも内に籠るタイプなのがめちゃくちゃ好きです。他者に向かわず、自分自身ときちんと向き合うタイプの国広ズ、推せる。

      pixivからの移行です。
      #刀剣乱舞 #堀川派 #堀川国広 #山姥切国広 #山伏国広 #国広三兄弟
      みどり(aomidori003)
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