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    【hrak腐/未来捏造】ホー常ついろぐ⑤
    【お題:キミ専用口説き文句】




     別に拘る必要なんてものは無いのだと、思う。どんな言葉で伝えたところで、それが俺の心底からの言葉であれば、彼は必ずまっすぐに受け止めてくれて、幸せそうに笑ってくれるのだろうから。だから結局のところはただの自己満足だ。伝え方ひとつにこだわるだけで、表面には出さずとも心高鳴らせる姿を知っているから。

    「常闇くん」
    「は、ぃ!? ……ほっ、ホークス?」

     ソファに隣り合い腰掛けている愛しい鴉の肩を、ぐっと引き寄せて勢いのままにその体を抱き込んだ。肩口に顔を埋めてぎゅっと力を込めれば、戸惑いつつもそっと抱き返してくれる。ああ、好きだ、と強く思う。愛しくて恋しくてたまらなくて、一生隣にいてほしい、と願わずにはいられない。

    「ホークス。如何か、されましたか?」
    「いや……うん、あのさ、今から言うこと、真剣に聞いてほしいんだけど」
    「はい?」

     抱きしめていた体を少しだけ離して、嘴のすぐ横をするりと撫でる。擽ったそうにしながらも俺の手を拒むことはせず、逆にもっと触れてほしいとばかりに嘴ごと頬を擦り寄せてきて、愛おしさに胸が締め付けられた。ふぅ、と息をひとつ吐き出しながら、決意を込めてまっすぐに彼の瞳を見据えて、口を開く。

    「あの、さ、常闇くん。……俺と、天に在らば比翼の鳥に、地に在らば連理の枝に、なってくれませんか…?」

     俺のその言葉に、常闇くんは目を見開いて呆然としたように硬直した。ああついに言ってしまった、と心臓が早鐘のように胸を打つ。今日という日を迎えるまでに何度も練習した言い回し。彼に、人生のパートナーとなって欲しいと伝えるならばどんな言葉がいいだろうか、と何日も何日も必死に悩んだ結果がこれだった。正直顔から火が出るかと思うほどの羞恥心でいっぱいになるし、真剣な想いを伝えるのならばもっとシンプルでストレートな言葉の方がいいんじゃないかとも思ったけれど。少しでも喜んで欲しくて、彼の心に残る言葉でこそ伝えたくて。
     少なくとも嫌がられるとは思っていないけれど、これは今後の人生を左右する決断になるのだと思うと、どういう答えが返ってくるか予想が出来なくて全身に緊張が走る。ひたすら硬直して黙り込んだままの彼を急かすことはしたくなくて、ただじっと彼を見つめ続けていると、硬質な嘴が僅かに開いた。けれどそこからは何の声も漏れず、その代わりみたいにゆっくりと持ち上がった彼の手が、俺の手にひたりと優しく触れる。指先に震えを感じたけれど、その震えがどちらのものだったのかはよくわからない。

    「……ホークス」
    「う、うん?」
    「無粋、とは存じますが、その、今の御言葉は……求婚、と、認識、しても?」
    「…うん、そのつもり、です…」
    「………………不覚」

     小さく小さく、そう呟いたかと思うと、俺の肩口にぼすり、と頭を押しつけてきた。そのままぼそぼそと「また先を越された」と呟く声が聞こえて、同時に首筋にかかる彼の吐息の熱さにぞくりとする。

    「えっと…先越されたって、何?」
    「…告白も、貴方からでしたでしょう。故に、求婚は俺からでありたかった」
    「! ……そ、れって」

     ゆっくりと頭を起こした彼が、体勢を整えて再び俺と向き合う。ひどく穏やかで柔和な、幸福に満たされた笑みにどくりと心臓が跳ねた。

    「…先は、越されてしまいましたが。貴方も同じ心持ちでおられたのだと思えば、幸甚の至りです。……貴方もそう望んで下さるのならば、どうぞ俺と、鴛鴦(えんおう)の契りを、結んで、欲しい……」

     目元をうっすらと赤らめながら、噛みしめるように告げられたその言葉を耳にして、ぶるりと体が震えた。嬉しすぎて、幸せすぎて、今にも崩れ落ちて泣き喚いてしまいそうになる。そんな衝動を堪えながら、もう一度愛しい鴉のすべてを自分の中に刻みつけるみたいに強く抱きしめた。すん、と鼻を鳴らしてしまったことには気づかれてしまっただろうけれど、もうそんなことを気にしていられるだけの余裕もなくて。

    「……今、この瞬間迎えるために、生きてて、良かった」

     ぽつり、と呟くと、慌てたように強く抱き返される。「これから先、更なる幸福を味わって戴けるよう奮励努力していく所存です!」なんて大真面目に言ってくれる彼が、心の底から愛おしい。笑顔を、言葉を交わし合い、互いを行き来する感情にこの上ない幸せを感じる。
     もう何度思ったか知れないけれど、改めて深く、何度も、彼が好きだ、と思った。



    【ホー常春のちゅーまつり】




     その日の我らが所長の様子は、明らかにおかしいものだった。
     
    「…………」

     かた、かた、と薄っすら聞こえていたタイプ音が唐突に途切れる。ああまたか、とそっと顔を上げれば、やはりと言うべきか、我が事務所の所長であるホークスが何処をも見ていないような目で、デスクに腰掛けてノートパソコンに両手を置いたままの体勢でぼんやりと佇んでいた。そしてゆっくりと左手を上げて、己の唇を指先で擦る。いや、擦るというよりは輪郭をなぞるような、感触を確かめているかのような動き。今朝から何度も繰り返されるその光景に、俺はこっそりとため息をついた。
     今日のホークスはどう考えてもおかしい。今朝からやたらとぼんやりしていて、流石にパトロールに出ている最中はいつも通り速すぎる男の名に恥じぬ働きを見せてはいたけれど、デスクワークに戻ったとたんにこの調子である。真面目に書類整理やらメール対応やらしていたかと思えば、ふっと思い出したように手を止めてはぼんやりと虚空を見遣り、自分の唇に指先で触れるのだ。

    「……ホークス!」
    「んぁ!? えっ、何です?」

     心持ち強めに名前を呼ぶと、気の抜けたような声を上げながらびくりと肩を跳ねさせ、心底驚いたようにこちらを振り向く。そんな反応すら不自然極まりなくて、仕事が遅々として進まない怒りよりも困惑が先立った。元々現場で動く方が好きな人なのだ、デスクワークを面倒だとぼやき、普段から何かと気を散らしてはいるが、それでも真面目にこなしてくれるのが常である。それがホークスというヒーローだったはずだ。なのに今の体たらくといえばどうだろうか。集中できない事情でもあるのかと考えを巡らせて、一番可能性が高いと思われる言葉を口に出す。

    「さっきからやったら唇構っちょおけど、どげんかしました? 空飛び回っちて荒れたとかでしたら、リップかなんか買いに行ってよかですよ」

     今日は依頼も少なくて比較的余裕ありますから、と続けると、ホークスはぎしりと体を竦ませてひく、と頬を引きつらせた。

    「……うっ、あー……すんません、今日の俺、そんな唇気にしてました?」
    「そらもう。今朝からぼーっとしちょおし、かっち思えば唇ちょいちょい触りまくって、気づかん方がおかしかですよ」

     ため息をつきながら答えてやる。あー、と声を上げたホークスは、そのまま両手で顔を覆い、デスクの上に突っ伏してしまった。一体何なんだか、と息をつきながらその姿を眺めると、薄っすらと覗く耳先が赤く染まっている。突っ伏したまま「うぁー」などと呻いているところからも、何やら相当恥ずかしいことであったらしい。唇が荒れているだとか、そんな理由でこんな反応をするわけがない、つまり自分の予想は外れていたのだろう。
     それでは何が理由なのか、と考えを巡らせてみる。当の本人がこんな状態である以上、尋ねたところでまともな答えが返ってくるとは思えなかった。

     改めて思い返すと、今朝方――というか、出勤してきたその瞬間から既にやたらと唇を気にしていたようだった。輪郭を辿るように、尊いものに触れるかのように、ぼんやりと目を細めて。何かの感触を確かめる、……いや、あれはどちらかと言えば、何かの感触を思い出す…というか、あのぼんやりと虚空を見遣る姿も合わせて考えれば、何かを「思い起こしている」ような――

    「…………あ」

     そこまで考えて、不意に脳裏に蘇った思い出。そういえば、あのぼんやり加減と唇ばかりを気にしてしまう仕草。あれには覚えがあった。他ならぬ自分自身も学生時代に同じようなことをやらかしてしまい、当時の担任から脳天に拳骨をお見舞いされた苦くも面映ゆい思い出。あれは紛れもなく――当時、初めてできた彼女と、初めて口付けた次の日のことだった。

     思わずふっと軽く吹き出しながら、ああ成程なぁ、とひとり納得したように軽く頷く。それはぼんやりとしてしまうというものだろう。もしかしたらその「お相手」が、今日は非番で姿が見えないということも、あのぼんやりっぷりの原因のひとつだったのかもしれない。
     自分自身覚えのある感情だからわかる、その翌日なんて一刻も早く顔を見たくて堪らなかったのに、彼女は同級生ではあったもののクラスが違ったせいでなかなか会えなくて。ふと気が抜けた瞬間に彼女のことで頭いっぱいになってしまって、同時に引きずり出される前日の記憶に脳内を支配され、余計に呆けてしまったものだ。そのせいで教師たちからはどれほど説教をかまされ、友人たちからはどれほどからかわれたものか、今思い出してもなんとも気恥ずかしくなる思い出。

     きっとホークスの脳内でも、同じような光景が流れているに違いない。そう思うと、無性に気分が良くなって、自然と顔に笑みが浮かんでしまう。あのホークスが人間らしい情動に心を支配されるようになったのであろうことも、それをもたらした「彼」の存在も、とても嬉しい、と強く思う。
     どうか二人とも幸せで、と願うと同時に沸き起こる悪戯心に耐えきれず、もう一度所長へと視線を向け、口を開いた。

    「……ホークス」
    「…はい?」
    「よぉ彼が成人しちょおまで我慢しよりましたね。おめでとうございます」
    「ぅへぇっ!? は、え、何言ってんです?! 何あったと思いよるん!?」

     珍しく本気で動揺しているのか、語尾が訛っている。そんな所長の姿があまりにも可笑しくて、この場に「彼」が居ないことが無性にもどかしくなった。わかっていたら監視カメラでも用意しておいて、この所長がどれだけ動揺していたかを「彼」に見せてあげたかったのに。そうしたら、あの子も照れくさそうに目を丸くしながら、それでも笑ってくれるに違いないから。

    「昨日がファーストキス記念日ったい? ……ツクヨミくんと」

     にやにやと意地の悪い笑みを浮かべながら指摘してやると、我らが所長は面白いように「なんでバレてんだぁ」と再び顔を真っ赤に染めてデスクに突っ伏した。



    【お題:成人してからの両片想い解禁】





     カチン、と二つのワイングラスが重なり合い、小さな音を立てた。自宅に招いた我が事務所の優秀なサイドキック――常闇くんは嘴で器用に動かして、恐る恐ると中の液体を口にする。彼の成人祝いに取り寄せた林檎酒だったけれど、肝心の彼の感想はどうだろうか。彼の喉がごくりと鳴って、次いで目に入ったのはぱぁ、と音が聞こえてきそうなぐらいに輝いた瞳。

    「…美味。有り難う御座います、ホークス。爽やかな林檎の酸味……俺の嗜好に合わせて下さったと見受けられます」
    「そりゃ君の成人のお祝いなんだから、君の好みに合わせるの当たり前でしょー。気に入ってくれた?」
    「ええ、とても。飲み過ぎぬよう注意は常に忘れぬように心掛けねばと思える程」

     その言葉通り、自制するようにちびちびと飲みつつ、幸せそうな顔で味わう彼の姿を、ほっこりとした気分で眺める。普段はいつもしゃんとした佇まいで、気を引き締めた表情ばかりな分、こんな風に緩みに緩みきった顔はなかなか希少価値が高い。彼がまだ高校生だった頃に初めて見たときは、普段とのギャップも相俟って、あまりの愛らしさに思わず数十秒もの間呆けてしまったぐらいだった。
     あの可愛らしさは、今もなお変わらない、けれど。大人として子供にだとか、師匠として弟子にだとか。そういった感情とはまた違ったものが俺の中で育っていっていることに、もう気がついてしまったから。

    「……常闇くん」
    「はい」

     丁度常闇くんのグラスが空になった頃を見計らい、名前を呼ぶ。度数が低いとはいえ初めてのお酒が入ったグラスを一度空にした割には意識もしっかりしているし、目元はほんの少し赤らんではいるものの、瞳の中には理性の色が宿っていた。これならば、と佇まいを整え、口を開く。

    「えーと、お酒が入った後でなんだけど…今日君に家に来てもらったのは、お祝いってだけじゃなくて、大事な話が、あって」
    「話?」
    「うん。……常闇くんさぁ、成人したじゃない。で、このタイミングだからこそ、君の正直な気持ちを聞きたくて」
    「御意。拝聴します」

     彼のまっすぐな視線に、思わずごくりと喉を鳴らす。出会ってからもうとっくに五年もの時間が経っていて、こんな目を向けられるのは初めてじゃない。一番最初のインターンの頃から幾度となく見てきたはずなのに、何十回何百回と向けられても慣れることはなかった。こんなギラギラした猛禽類みたいな視線を俺に向けてくるような奴なんて今までいなくて、面白いな、と思ったのが最初のきっかけ。それがここまでどうしようもない感情にまで進化するなんて、誰が想像したろうか。内心こっそり苦笑を零しながら、話を続ける。

    「こういうこと、あんまり腹割って話したことなかったけど…常闇くんてやっぱり将来的に独立する気、あるの?」
    「……酒の席でする対話とは思えませんが……無論です。万年サイドキックで終わる気など更々無い」
    「はは、かっこいっ! 常闇くんらしい答えだなぁ。……えっと、それでさ。独立したとしたら、どこの街で、とかはもうアタリつけてたりする?」
    「候補の段階ではありますが、幾つか。何れにせよ、福岡を出ることにはなりますが、九州地方内から離れることは無いかと。犯罪発生率や種類などを鑑み、尚且つ貴方の元で蓄えた力を最大限発揮させることを思えば、立地的にも此方の方が都合が良い」
    「そっ……か。じゃあ、更にすっごい気の早い話しちゃうんだけどさ。独立して、俺の弟子じゃなくなっても、…………俺と、会ってくれる?」

     その問いかけには流石に呆気に取られたのか、彼は一瞬目を見開いて、ぱちぱちと瞬きをした。それから何かを考えるように一度天井を見上げて、数秒ほどそうしてからまたゆっくりと俺の方へと視線を戻す。

    「……如何いった道を歩むにせよ、先程申し上げた通り、九州から離れる積りは無いので。互いにチームアップの要請をすることもありましょう。終業時、今このときのように共に過ごすことも、また」
    「うん、それはできたらいいなって、俺もすごく思ってる。でも、それだけじゃなくてさ。ヒーローとしてじゃなくて、師弟としてでもない、ただの、俺と。仕事も何も関係ない、今日みたいに成人のお祝いだとか、そんな言い訳を用意しなくても、会ってくれる? …って、聞きたい」
    「…言い、訳? ホークス、それは、如何いう…」

     心臓が今にも割れそうなぐらいに、まるでドラムロールのように騒ぎ出す。背中につぅっと冷たい汗が流れていくのがわかった。いい歳をした男があまりにも女々しすぎるだろうと嫌気が差すけれど、そんな自嘲を零したところでどうにもならないということも、捨てることも忘れてしまうことも出来ないと、もうとっくの昔に思い知らされている。だから。
     ゆっくりと椅子から立ち上がって彼に近づき、彼が腰掛けている椅子の背もたれに手をかけた。こちらの様子を伺うように見上げてくる目には困惑が宿っており、「ホークス?」と戸惑ったような声が俺の名前を呼ぶ。その目を真っ直ぐに見つめて、震えそうになる声を必死に絞り出して、ずっとずっと抱えていた言葉を告げた。

    「好きだよ」
    「は、」
    「知ってのとおり、俺は連合のこととか極秘任務のこととか、色々あったし。ヒーローとして、仮にも師匠として、も、君の将来、とか、可能性、未来の選択肢、そういうもの、邪魔したくなくて、ずっと、自分の気持ちから目を逸らしてた、けど」
    「…………ホー、」
    「でも、もう、嘘、つけない。好きだよ、常闇くん。君のこと、ずっと好きだった。たぶん、初めて君を夜間飛行に連れてったあのときから、ずっと」
    「……!!」
    「はっきり言っちゃうね。……ヒーローとしては、どれだけ離れていったとしても構わないよ。でも、ヒーローツクヨミじゃなくて、ただの『常闇くん』のときは、何の変哲もないただの『俺』の、一番傍に、居て欲しい。素のままの自分の、一緒に人生を歩んでいく相手、は……絶対に、常闇くん、君がいい。君じゃないと、駄目なんだ!」

     振り絞るように、五年分の想いを声に乗せ、伝えた。心臓はずっとうるさいままで、顔全体が引き攣るように震えているのが自分でもわかる。見下ろす彼は信じられないものを見たような、困惑と戸惑いを宿した表情で視線をあちこちに彷徨わせていた。ああ混乱させてしまったな、とは思うけれど、もう後戻りなんて出来よう筈もない。

     そっと彼が腰掛ける椅子にかけたままだった手を離して、剛翼の数枚を玄関の方へと飛ばす。鍵を開けて、薄くドアを開いた。はぁ、と一度詰まった息を吐き出してから、再び口を開く。

    「玄関のドア、開けといたよ。…ごめん、情けないんだけど、君の口から決定的な拒絶の言葉、聞く勇気はないんだ。だから、俺のこと振るつもりだったら、何も言わずにあのドアから出ていって、全部忘れてほしい。そしたら俺も、明日からはただの上司に戻るからさ」

     へらり、と笑いかけたつもりだったけれど、上手く出来ていたかはわからない。常闇くんは一度目を見開き、俯いてしまったけれど、数秒の沈黙のあと、再び顔を上げた。目と目が合って、二人同時に息を飲む。
     そして彼はがたりと立ち上がり、俺の横をすり抜けるように玄関の方へと歩いていく。……ああ、これで、終わりか。自分でも驚くぐらい全身の力が抜けて、へたりとその場に座り込んだ。ああ何をしてるんだ、まだ常闇くんはこの部屋の中に居るのに。彼をこれ以上惑わせたくなんてないのに、そう思う心とは裏腹に、思った以上に彼に拒絶されたダメージは大きかったのか、体はぴくりとも動いてくれなかった。見送るなんて出来るはずもなく、ただ背後から聞こえてくる彼の足音に、耳を傾けるだけ。
     振り向くことは終ぞできないまま足音が遠ざかっていき、バタン、と扉が閉まる音が静かな部屋の中、底なしに明瞭に響いた。

     …それで終わりかと思っていたのに、次いで聞こえたのは、かちゃり、と……鍵の、閉まる音。

    「え」

     どういうことだと咄嗟に顔を上げて振り向くと、出ていったと思っていた彼の後ろ姿が目に映る。…彼がドアを閉めたのは、内側、からで。そして、同じく内側から鍵を掛けた。……これは、どういう意味なのだろうか。ただ呆然とその後姿から目を逸らせずにいると、彼はこちらを振り向いて大股で俺の方へ歩みを進めてきた。そして、すぐに目の前まで近づいてきたかと思うと――

    「帰りません。忘れることも、しません」

     そう言って、膝立ちの体勢になり床に座り込んだままだった俺をぎゅっと抱きしめた。体勢のせいで、常闇くんの肩に俺の顔を埋めるみたいな形になる。五年前に抱き上げて夜間飛行へと連れ出して以来、一度たりとも触れることのなかった彼の体。あの頃よりずっと逞しくなり、腕から肩にかけて盛り上がった筋肉の感触までもが、全身で感じられる。まだ力の入らない両腕はだらりと床に垂れ下がったまま、微かに震えた。抱き返してしまいたいと全身が叫びを上げるけれど、まだ駄目だ、と己に言い聞かせる。だってまだ俺は、何も聞いていない。今日の本題だった――彼の、本当の気持ちを。

    「ホークス、暫し拝聴ください。……全ての始まりの、あの職場体験の際。貴方は俺に何の興味も抱いていなかった。ただの情報源であり、数ある伝書鳩の中のひとつ。貴方にとってはひとたび目を離してしまえば、次の瞬間には俺の存在など忘却の彼方へと葬り去られてしまう程度の存在でしかなかった。俺は、それを知っている」
    「ッ、それ、は」
    「己の未熟さゆえとは理解していても、悔しく思わぬ夜など無かった。インターンも貴方の元を選んだのは半ば意地と対抗心であったと、今ならば是認出来ます。他の誰よりも、貴方に認められたかった。…他の誰でもない、貴方に、俺を見て戴きたかった。故に、身勝手ながら、決めていた」

     ぐっと背中に回された腕の力が強くなる。それから一度体を引き離されて、だけど両肩をしっかりと掴まれたまま、再び彼の真っ直ぐな視線と真正面から向き合った。

    「俺は、更に上に行くと。そして、いずれ貴方に認められるだけの男になれたのならば――其時こそ貴方に伝えよう、と。…今がその時だと、確信しています」
    「……何を、かな?」

     その先に続く言葉を想像して、少しばかりの不安と期待がない交ぜになり、眼球がふるりと震えた。それでも、両肩にかけられた常闇くんの手も、微かに震えているのも感じ取れたから……なんとか平静を装いつつ問いを投げかける。常闇くんの目がふっと細められて、嘴が薄く開いた。

    「ホークス、好きです。俺も、ずっと貴方に焦がれていた。素のままの己として共に人生を歩んでいくのならば、俺も、貴方が良い。貴方でなけれっ」

     渾身の想いを告げられて、耐えきれずに彼の言葉を遮って勢いよくその体を抱きしめた。まだ彼の言葉は続いているのに勿体無い、と頭の中でどこか冷静な自分が不平不満を訴えるけれど、もう気にしていられる余裕なんて何処にもない。彼の想いの強さに体どころか心も震えて、ついに俺の目からは涙が零れ落ちた。その引き締まった体に縋り付くように腕の力を強めれば、彼の腕もまた俺の背中に回される。

    「愛してる」
    「愛しています」

     大切な一言だけを伝え合って、それからしばらくの間ずっと抱きしめ合っていた。ようやく繋がりあった五年間を、取り戻すかのように。



    【お題:「俺たちは仲間だと言ったのは、貴方でしょう?」】




    「よっ……と」

     どす、と最後の一つである段ボール箱を所定の位置へと降ろす。ちらりと背後を振り向くと、引っ越し業者へ料金を支払いつつ話をしている、この春から我がホークス事務所の新人サイドキックとなる小鴉の姿が目に入って、ふっと笑いを零した。壊れ物の印がついていない、積み上げられた段ボール箱にもたれ掛かりながらじっとその後姿を見守る。
     雄英を無事に卒業した常闇くんが静岡からこの福岡の地へと住まいを移すにあたり、新居の住所を届け出に来てくれた彼を引き止めて、引っ越しの手伝いを申し出たのは俺からだった。多忙な師にそのようなことをさせるわけには、と何度も固辞されたけれど、君は俺の最初で最後の弟子なんだからそれぐらいさせてほしいんだと説得を繰り返して、ようやく了承してくれたことを思い出す。心苦しそうにしながらも、「最初で最後の弟子」と口にしたときにむず痒そうな、嬉しそうな、照れくさそうな、彼にしてはたいへん珍しい表情で目元を薄く赤らめていた姿を思うと、自然と口元が釣り上がってしまう。

     何かしてやりたい、と思ったのは本心だ。職場体験の頃にあれだけ馬鹿にしたような扱いしかしなかった俺のところへ、インターンも欠かさず来てくれて、ギラギラとした瞳の輝きを失うことなくまっすぐに俺を見て、食らいついてきた根性と反骨心がどれほど俺の心を煽ったか。引き寄せられるように、初めてモニター越しに見たときから気に掛かっていた一点をアドバイスとして口にのぼらせてみれば、彼は驚くほどに素直にすべてを飲み込み、吸収していって。目を見張るほどにぐんぐんと成長していく雛鳥の姿に、柄にもなくぞくぞくとした高揚感と未知の愉悦感に満たされて、その後も何かと心惹かれるままに彼を構っていくうちに、まるで本当の師弟のような関係となった。
     彼の成長をすぐ側で見続けていられることはこの上ない喜びで、極秘任務を抱える中で苦しい時だって彼の姿を一目見るだけでほんわりと心が和らいだ。こんな俺を師と仰いでくれる、いずれ追いつき並び立つと立ち向かってくれる、その存在そのものにどれだけ救われたかわからない。どうしようもなく可愛いと思う、愛おしいと思う。少しでも喜んでくれるのなら、負担を減らせるのなら、成長に一役買えるのならば、……笑顔を見せてくれるのならば、なんだってしてやりたいと心から思うのだ。それが、師として弟子を可愛く思う心からのものだけではないと、もうとっくに知っている。だから今日、俺は決意を込めてここに来た。

     ぐっと拳を握り、気を落ち着かせるためにと一度深呼吸したところで、常闇くんの方も業者の人たちとの話がついたようだった。頭を下げあい立ち去っていく彼らを見送ってから、常闇くんがこちらへと小走りで駆け寄ってくる。

    「すみません、ホークス。お待たせしました」
    「いやいや、ダイジョブダイジョブ! 常闇くんこそお疲れ様。さっそくだけど、始めようか? それともちょっと休憩する?」
    「無問題。時間が遅くなり、近所の方々の迷惑となっては申し訳が立ちません。ホークス、貴方にも面目ないが」
    「もー、堅苦しいこと言わないの! 俺たちの仲でしょー。んじゃ始めよっかー」
    「御意。それではまずあちらの……」

     常闇くんの指示に従いながら、玄関の前に大量に積まれた段ボールの山へと向き合い、目印を確認しながらひとつひとつ部屋の中へと運んでいく。黒影の協力はもちろん、剛翼をも使って家具や寝具、食器に至るまで次々に設置していると、相変わらず万能な個性ですね、と常闇くんの声が聞こえた。君こそ、と返すと同時に「オレモダヨ!」と勢いよく、主張するように段ボール箱を持ち上げる黒影の声が飛んできて、思わず顔を見合わせて笑った。そうだな、と黒影を撫でる常闇くんの横顔はどこまでも優しい。俺もそう思ってるよー、と駆け寄って、俺も黒影の頭を撫でてやると、ホークススキ! と喜ぶように飛びついてくる。ゆったりとした穏やかなひとときが、途方もなく愛おしかった。


    *****


     ひととおり作業が終わり、リビングに設置したばかりのテーブルと椅子に二人して腰掛けて息をつく。常闇くんが労りの言葉と共にどうぞ、とペットボトルのお茶を差し出してくれたのをありがと、と返しながら受け取る。クーラーボックスでも用意してくれていたのか、まだ冷蔵庫のコンセントを入れてから数分も経っていないはずなのにしっかりと冷えていて、手の中の冷たさが汗をかいた後の体に染み渡っていくようだった。ああこういう細やかな気遣いだとか、やっぱりいい子だよなぁ、と思う。

    「お互いお疲れ様ー。あとは服とか…細かい調度品とか飾ったら終わりだね。本は触らなくていいって言うから棚だけ組み立てといたけど、大丈夫?」
    「ええ、有難うございます。矢張り本や調度品などは、己の好みや取り出す頻度などもありますゆえ」
    「あーそうだよねぇ。そーいうのも初めての一人暮らしの醍醐味だもんね、邪魔しちゃ悪いか」

     話しながらお茶をぐいっと煽って、ふぅと深く息を吐き出す。くるりと辺りを見回すと、改めて見てもああ常闇くんの部屋だなあと感じられる装飾が目に止まった。黒影のためと自分の趣味、両方に合わせた結果だろうと思われるほどに黒一色の絨毯や家具。カーテンまで、遮光性の高いものとはいえカラーリングなら沢山あったのに迷わず黒を選んだあたり、実にブレない子だ。そういうところが可愛いのだけれど。
     ちょっとだけ苦笑を零しながらふと窓の外に目をやると、街路樹が薄紅色をした花びらで満開になっていてあ、と思わず声を上げた。

    「……桜、咲いてる。今年は結構早いみたいだね。まだ三月も半ばにすら入ってないのに」
    「…ああ、本当ですね。九州地方でもこの時期の桜というのは早いものなのですか?」
    「うん、常闇くんはまだ去年の一回しか見たことなかったんだっけ。こっちでも桜の見どころって言ったら三月下旬ぐらいだから…本当ならあと十日か、二週間ぐらいってとこかなぁ…」

     たった十日か二週間か、それぐらいが待ちきれないなんて随分と我慢の効かないせっかちな桜だと思うけれど。今の俺には気持ちがよくわかるよ、とメルヘンチックなことを考える。桜だって別に焦って咲こうとしているわけではないだろうと頭の中の冷静な自分が囁くけれど、柄にもなく張り詰めた今の精神状態では、理性的な考えなどむしろ邪魔者だった。

    「ホークス」
    「! うっ、んっ、何? 常闇くん」
    「今更ですが、本日は誠に有難うございます。俺と黒影のみではこうも早く終わることなど無かったでしょう。助かりました」
    「い、いーよいーよそんな、お礼なんて! ほら、その、俺だってさ、別に……君のためだけに、今日手伝いに来たわけじゃ、ないし」

     言葉と共に恭しく頭を下げてくる常闇くんに、正直な心を吐き出した。実際、そんなに何度もお礼を言われたり、俺の休暇を潰してしまって申し訳ないとでも思われてはたまったものじゃない。もちろん常闇くんに喜んでほしいとか、何かしてあげたいと思っていたことは確かに本心ではあるけれど、俺は結局のところどこまで行っても自分本位な人間だから。静岡から遠く離れた九州の地へと来てくれる新人への労いだとか、そういった言い訳をしながらも、本当は、ただ、彼に。

    「あっ、のね、常闇くん。前から思ってたけど、君はちょっと俺のこと買いかぶりすぎだと思うんだよね。俺は君が思ってるほど立派なヒーローでもなければ、上等な人間でもない。自分でも呆れるぐらい浅ましくて、身勝手な男なんだよ」
    「…ホークス? 突如、何を…」
    「俺はね、今日だって別の目的っていうか、君のためじゃなくて自分のために君の引っ越しの手伝いするって言い出したの。結局のとこはさ、初めて会ったときの…職場体験の頃、君を指定したあの日から、俺は何も変わってない」

     ぴくりと常闇くんの肩が揺れて、僅かに眉間に皺が寄った。当時の怒りを思い出しているのか、俺が今もなおあの頃と変わっていないと告げたこと自体に苛立ちを感じたのか、判断はつかなかったけれど、間違いなく気分を害しているだろう。……ひどく身勝手な願いだけれど、それでも、それでも、嫌われたくない。彼にだけは、何があっても。
     はぁ、と息を吐き出す音が耳に届いて、思わずびくりと肩を跳ねさせる。次の瞬間には、暖かい何かが俺の頬へと伸びてきた。それが彼の手だと気がついたのは、その指先に優しく撫でられてからのことだ。どくりと高鳴る鼓動とともに真正面を見遣れば、真っ直ぐな視線とかち合って鼓動が更に勢いを増した気がした。

    「ホークス。俺たちは仲間だと言ったのは、貴方でしょう?」
    「へ」
    「貴方にそのようなつもりは無かったでしょうが、鳥の姿であったことが貴方に指名を賜る理由となったのならば、俺は嬉しくも、誇らしいとも思います。幼き頃は鳥の利点も持たず、姿形ばかりが鳥であることを疎んじたこともありましたが…貴方に選ばれる要因となったのだと思えば、この姿を誇らしく思える理由がまたひとつ増えたのだと、俺は嬉しかった」

     腹立たしかったのも確かですが、嬉しかったのもまた、本当です。そう言って、ふは、と息を吐き出すように彼は笑った。その笑顔に、ぎゅっと胸が締め付けられる。

    「……仲間、でしょう? 俺が貴方の力になれるのならば、それは喜ばしいことだ。況してや今回は俺も助かりましたから、お互い様というものでしょう。貴方が気にされることなどない」

     出会った時から変わらない、射抜くような眼差し。あの頃と変わったことがあるとすれば、少し伸びた身長と一回り大きくなった体格、そして気を許された証のように柔らかくなった雰囲気。だけどそれだけじゃない、内面は俺なんかよりもずっとずっと大人になって、かつて受けた屈辱さえも己の成長の一石として捉えられるまでになって、果てはこんな身勝手な俺を気遣ってくれさえして。
     こんな輝かしい存在に、自分のエゴイスティックな感情なんてぶつけても許されるのか、なんて躊躇う気持ちもあるけれど。他の誰かに掻っ攫われるかもしれない未来を思えば、やっぱりどうしても誰にも奪われたくないという気持ちの方が勝った。

    「……ありがと、常闇くん。じゃあ、……今日の本当の目的なんだけど、話していいかな」
    「御意。拝聴します」
    「あのね、常闇くん。俺はさ、あの桜とおんなじなんだよ」
    「…? それは、如何いう…?」

     窓の外に見える桜に目線を向けながら、ぽつりと零した。

    「桜の見所までまだ二週間かそこらもあるのに、焦って咲いてるじゃない。それと、おんなじ。…来月になれば毎日会って一緒にいられるのに、それまで我慢できなかった」
    「え」

     はっ、と息が荒くなる。心の中が不安や緊張でいっぱいになって、それを悟られないようにと努力はしているけれど、搾り出した声はひどく掠れていた。きっと動揺は悟られているだろう。相手がどう思っているのか、何を感じているのか考えるだけで怖い、なんて生まれて初めてのことで戸惑う。大抵のことはそつなくこなせるつもりでいたのに、こればっかりはどうしようもなくて、不安に震える手を押さえつけるようにぐっと両手を組んで、指先を絡めて強く握った。

    「常闇くんに、会いたかったんだ。君が正式なヒーローになって、みんなの『ツクヨミ』になる前に、常闇くんに会いたかった。会って、伝えたかった」

     緊張のあまり、まるで爆発する寸前のようにどくん、どくんと異常なほどに強く高鳴る心臓を持て余しながら、一度深呼吸をして、言葉を振り絞る。今日、一番伝えたかったその言葉を。

    「常闇くん、好きです。俺と、付き合ってください」

     一瞬、世界に流れる時間が止まった気がした。その言葉を口にした瞬間から、しんと静まり返った沈黙がどれだけ続いたのかよくわからない。体感では五分のようにも、一時間のようにも感じたけれど、実際には数秒も経っていなかっただろう。それでもこの空間に流れる沈黙に耐えきることなど出来ようはずもなく、逃げ場を断ち切るように、補足するみたいに重ねて告げる。

    「……師弟でもヒーロー仲間としてでもなく、恋人、として、俺と付き合って欲しい……」

     なんとか絞り出したはいいけれど、どんな反応が返ってくるか全く予想ができないのが怖くて、情けなくも彼の顔から目を逸らすように俯く。ぎゅっと強く目を瞑って常闇くんの反応を待っていると、がたん、と鈍い音が響いた。俯いたまま恐る恐る目を開くと、視界の隅に映る常闇くんの手が震えている。次いでゆっくりと視線を上げていくと、今まで見たことないぐらいに目元を真っ赤に染めて、目をいっぱいに見開いて小刻みに震えている常闇くんの姿。思わず「へっ」と声を上げてしまった。静まり返った部屋の中、やけに大きく響いたようなその声に反応してか、彼はびくりと肩を跳ねさせてから勢いよくそっぽを向いてしまい、それでもまたゆっくりと、震えながらも俺に視線を戻す。

    「……そっ……それ、が、今日、手伝いを申し出た、理由、なのですかっ…?」
    「……うん。会いたかった、し、ゆっくり二人っきりになれるチャンスじゃないかなって思ったのと、それに……告白も、したかったから……」
    「………………そ、れはみ、身勝手…とは、言わない、でしょう、ホークス……」

     俺にとっても嬉しいことしかされていません、と消え入りそうな声で零された言葉が耳に届いて、心臓が高鳴りすぎて一瞬止まったかと錯覚した。頬が焼けたみたいにひどく熱くて、きっと今鏡で見たら情けないぐらい赤く染まっているに違いない。期待と不安に押しつぶされそうな心のままに、震える声でもう一度告げた。

    「あの、常闇くん……返事、聞きたいんだけど」
    「…………」
    「俺、と。恋人として、付き合ってください」
    「……はい」

     こくりと一つ、首を縦に振ると同時に零された肯定の言葉に、視界が一気にぶわりと光で満たされた気がした。がたりと立ち上がって彼に駆け寄り、押し倒す勢いで抱きしめる。「俺も貴方が好きです」と伝えてくれる声が全身に響いていくようで、幸福に心満たされながらただただ愛おしむように彼を抱き込む腕に力を込めた。

    青藍 Link Message Mute
    2022/09/25 12:12:28

    【hrak腐/未来捏造】ホー常ついろぐ⑤

    ツイッターであげてたホー常SSのまとめです。 ※誤字脱字加筆修正済み
    全て未来捏造あり、基本常闇くんは卒業後、ホーさん事務所のSKとして就職、ホーさんのあれこれは全部解決済み設定です。

    お題は最初のやつのみ「140文字で書くお題ったー(https://shindanmaker.com/375517)」様より。
    他は全てフォロワーさんからお題としていただいたものです。

    #ホー常 #hrak腐 #未来捏造 #年齢操作

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