にすとルさんがぼちに聞く!パジャマ3着目(終)(にすとルっちゃんがキームン紅茶をいただきながらぼちに質問だ! にす…リオウ ぼち…テラ)
(キームンは中国で作られる紅茶葉だ!幻水世界には中国はないけど中華料理はあるのでキームン紅茶もあるということにしてください。)
ルッチャン:次これ聞いたら。
リオウ:うん? なになに……Q.チャイナドレス派? メイド服派?――!? なっ…(赤面)…なんてこと聞かすのさ!
テラ:……?
ルッさん:文句は読者に言うんだね。
テラ:それは自分が着るならという意味だろうか? 旗袍(チャイナドレスのこと)の方が普段着に近いから動きやすそうではあるが……ピナフォア(エプロンドレスのこと、メイド服のこととして言っている)は仕事着だというけれどグレミオが着ているのを見たことがないし、確か子供用の服だと思うが……。
ルック:(詳しいじゃん。)
リオウ:ちっっっっがーーーーう!!! 女性が着たらどっちがよりエッチだと思うかですよ!!!!!
(カタッ……天井裏に忍の気配)
ルック:……。(←なんかいるな…と思っている)
テラ:服装で?
リオウ:……そ、そうですよ。
テラ:服装に対してというのがよく分からないな。
ルック:(あの格好のカスミに何にも思ってなかったものね……と思っている)
(天井裏の気配が去る)
テラ:参考までに、君はどっちが好きというのがあるのかい。
リオウ:え? ……っそ、そうですね、どっち派っていうことはないかな……ふつうに、普段の姿とギャップがあるとグッときちゃう……みたいな……? あ、あれ、なんでぼくのシュミの話に……?
ルック:君が自分で墓穴掘ったんでしょ。
ルック:はい、次。(紙を渡す)
リオウ:どれどれ。Q.寝るときは何を着ていますか?むしろ着てる???……ってなに、この質問! さっきからなんかやらしいんだけど! “はてな”3つもついてるし!
テラ:着られるものがある時は着ているよ。選べる時はグレミオが決めている。その時々だ。
リオウ:え……じゃあグレミオさんが動物の耳がついてるもこもこ着ぐるみパジャマ渡してきたらそれ着て寝るんですか……?
テラ:うん。
リオウ:…………………。
リオウ:………ハッ!! ダメだダメだ!!
テラ:どうしたんだ、リオウ殿。
ルック:“普段の姿とギャップがあるとグッとくる”だっけ?
リオウ:ち、ちがっ……やめてえ!!
テラ:僕のことか?
ルック:もう追求しないであげなよ。内心の自由ってやつさ。
リオウ:次はまともなのにしよ……あ、これ。Q. 棒術のほかに得意な武器は何ですか?
テラ:剣かな。使っている人が多いから手に入りやすい、という理由で師匠が随分鍛えてくださった。
リオウ:いいなー。ぼく爺ちゃんから剣教わってないんですよ。
テラ:なんと。君がわざと教わらなかったわけではないんだろうね。
リオウ:違いますよ。教わりたかったけど、「まだ早い」って言われ続けてそのうち爺ちゃんが死んじゃった。
テラ:それは残念だったね。
リオウ:ユニコーン隊に入ってから軍式の剣術は習ったんですけどね。でもハイランドのだし。爺ちゃんの剣、教わりたかったな……こんな立場になるならなおさら教わっとくべきだった……!
テラ:ゲンカク師範には何か思いがおありだったのかもしれないね。
ルック:……。(←リオウばっかり喋ってるなと思っている)
リオウ:えーとじゃあ次。Q. グレミオさんの作る料理でシチューの次に好きなのはなんですか?
テラ:塩結びだ。
リオウ:えっ……具のないおにぎり……!?
テラ:グレミオが本気を出すとね、具のないおにぎりで感動するんだ。
リオウ:そんな……それほどまでに……!
ルック@なんでもマズい:そんなことあるわけないじゃん。
リオウ:ルック! 食べてみないうちからそういうこと言うのはどうかと思うな!
テラ:まあ感動するかどうかなんて人次第だ。僕はグレミオの料理にはいろいろな思い出があるから、人より採点も甘いだろうな。
テラ:おや、次で最後のようじゃないか? なに、Q. 怒るときってどんな時ですか? ふむ……
リオウ:(さっきルックに全然怒んなかったなあ)
テラ:怒るのは、良くないことだと思っているんだ。大体の人は“間違う”だけで、邪悪なわけではない、と考えるように努めている。それでも……
リオウ:……ごくり。(なんか空気がピリピリしてきた…。)
テラ:ウィンディのしたことには本当に頭にきた。バルバロッサ帝と父の絆を踏み躙り、僕の親友を傷つけ、心を支配した……さっきの……“内心の自由”、を奪ったんだね、あの女は。
(ゴゴゴ……)
リオウ:(ひょえぇ……。)
テラ:……いけない、思い出すだけで言葉が汚くなりそうだから、これくらいで許してくれ。
テラ:……でもきちんと死体を確かめたいと思っているんだ……もしどこかで生きていたら……たとえ全てを忘れて家族を持って幸福に暮らしていても……腕? いいややっぱり、首を頂戴する。
リオウ:ひいえええええ!!! 分かりましたあ!!!
ルック:じゃあ、リオウが着ぐるみ着たテラのことを心の中でエッチだと思ってても怒らないんだ?
リオウ:なにいってんの!!!???
テラ:? よく分からないが、怒らないよ。
リオウ:思ってないですよ! 思ってないですからね!?
テラ:君たち、今日は泊まっていくかい? グレミオに聞いてみるが……耳がついているもこもこのパジャマ? だったか。あるかもしれない。(席を立つ)
リオウ:なくて良いんですよ! あっても着なくていいんです! ぼくも着たくないっ……待ってぇ、テラさんっ……!(もういない)
ルック:手鏡で帰れば良いじゃない。
リオウ:そんな冷たいこと言わない! ねえルック、もこふわくまちゃんパジャマあったら一緒に着ようねえ? ぼくら沈む時は一緒にって誓って来たんだもんね?
ルック:誓ってないよ……それじゃあ僕は自分で帰るから。質問お疲れ様。テラと楽しんでね。(転移の用意)
リオウ:させるかー!!!(飛びつく)
ルック:わっ、ちょっと離れなよ、重い……!
(二人とも転移する)
グレミオ:リオウくんとルックさん、くまちゃんとウサギさんどっちが良いですか……、あれ。
グレミオ:坊ちゃん、お二人ともいらっしゃいませんよ。魔法で帰ってしまったのかもしれません。
テラ:そうか。きっと忙しいのだろう。
グレミオ:そうですね。坊ちゃんはどうされますか? 今晩はそちらのサメの寝巻きでお休みになりますか?
テラ:袖を通してしまったからそうしよう。
グレミオ:また来てくださると良いですね、戦いの用事以外でも。
テラ:気の向くままにしてくれれば良いことだ。来るのも来ないのも。
(サメのしっぽを揺らしながら部屋を後にする。)