Log20-1【どこで覚えてきたの/少年時代セスタとユクシル】
「ぴえっ」
「……おもしろいな」
「あ、あのさあ! 背後から抱きつかれたら誰だって驚くから! 何!?」
「寒いとこぼしただろう」
「いや――うん――嬉しいけど、他のひとにやったりしないでよ」
「セスタにしかやらないが」
「それもダメ」
【だからまだ此の愛には気付かないで/ヨハン】
「彼も、少なからず貴方を想っているのでは?」
「其れを自覚したならば、全て最奥の書庫に収めるに違いない。そうしてさらった後には未練の欠片も残らぬ」
【物理的or社会的/セスタ(現?パロ)】
「山か海か、特別にホテルもゆるしてあげる。デートするならどこがいい?」
【怒らせるなんてよっぽど/ハイド】
「――情けが欲しいってか?」
「あきらめの悪いやつは嫌いじゃない。そうだな、オレに一発かませたら見逃してやってもいいぜ」
「なにも殺せって言ってるわけじゃねぇんだ。簡単だろ? なァ」
【火属性熱科/柑橘と対モブ】
「ウェズの星術? 焼き鳥よりも蒸し鶏を作るほうが向いてる術だよ」
「間違っちゃいないが頷きたくねえ」
【セミファイナル/夏のトリオ】
「あの蝉、ツノ生えてねえか」
「そう見えなくもないけど……ここからじゃ角度が悪くて、なんとも」
「判別できるのは脚の開きぐあいだけだ」
「えーっと……閉じてるのと開いてるの、どっちが死んでるんだっけ」
「なんにせよそれ蝉の話だよな」
「まー仮に喰鬼の死骸だったら道ばたで少しくらい崩れはじめてるか」
「死んだふりしてんのか?」
「脚は」
「蝉じゃなかったら関係ねえだろ」
「回り込んで見てみよ。日かげから出ちゃうしユクシルはここで待ってて」
「なんで都合よく枝やら小石やら落ちてるわけ。ちょうど隠れちゃってるし」
「ここからじゃよくわからねえ。近寄ってみるしかなさそうだな」
「どうする? 実は死んだふりしたセミだったら」
「言うな。なんかやりづらくなるだろ」
「一発で仕留めた経験ある?」
「さすがに撃ったことねえよ」
「はい構えて」
「あのな……。……なあ、思い出せないのか。脚を開いてたら死んでるんだっけか?」