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    【単発現パロ三池兄弟】夏の幻【霊力フェス‼】 父が、再婚するという知らせを受けたのは春というには少し早いが暦の上では立派な春の時期だった。
     大学の時に家を出てからというもの、年末年始と盆には帰省していたが、男二人、それも揃いも揃ってあまりおしゃべりではないのでいつも沈黙が真ん中に鎮座していた。母がいた頃はおしゃべりな母親が一人で話しており、こちらは相槌を打つだけだったが、今でもおしゃべりな女性を見るとそんな昔のことを思い出すので、正直なところ再婚の知らせに困惑がないわけではなかった。
     それでも、もう母が亡くなって七回忌も終えている。父の年齢を思うと将来最後を共にする相手が出来るのならいいことだと思うし、さすがに兄弟が出来ることはないだろうと思ったので気軽な気持ちだった。普通に「良かったな」と答えると、少しほっとした様子で式などはせず、身内だけで食事をしてお披露目とすると。当然そこに光世も参加しなければならない。適当に休みが取れそうな日程を伝えて、まずは相手と普通に顔を合わせようということになった。
     久しぶりに地元に帰る。一時間もすれば帰れる距離だが川を渡ることに変わりはない。特に会いたい友人知人もいないので、真っ直ぐに指定されたファミレスに向かった。初めての顔合わせがファミレスでいいのか? と思ったが、まあ、二人がいいと言うならいいだろう。
    「光世」
     久しぶりでも、さすがに肉親の声はすぐにわかる。ひらひらと振られた手の平に向かって歩いていくと、ボックス席にもう三人座っていた。

     三人?

    「こっちこっち。久しぶりだな。ここなら場所が変わってないからわかるかと思って」
    「ああ」
    「こんにちは、光世さん」
    「あ、はあ、こんにちは……」
     父の隣に座らされ、荷物を置いてると、父の目の前にいた女性が立つ。慌ててこちらも立ち上がる。女性が立った時に、頭をぺちんとはたかれてその隣に座っていた金髪の青年も立たされていた。
    「このたび、お父様とお付き合いをさせて頂いております。どうか、お見知りおきを」
    「あ、いや、その、わざわざご丁寧に……」
    「こちらは私の息子のソハヤです」
    「どうも」
     反抗期真っ最中のような見目と態度に思わず吹き出しそうになるのを必死に耐えた。制服を着ている。見覚えのあるエンブレムに、今度こそ懐かしさに少しだけ口角が上がった。
    「一高か」
    「あら……」
    「ああ、光世もそうだったな」
    「え、お兄さん、じゃあ先輩ってこと?」
     先ほどの不貞腐れた態度はなんだったのか、というくらい急にパッと表情を変えた。おそらく、この感じでは光世を見定めようとしていたのかもしれない。悪意はなさそうだし、素直な反応にお互いもう一度「どうぞどうぞ」と席に座りなおしながら青年を見た。少しリニューアルしているようだが、自分が着ていたのと基本のデザインは変わらない様子だった。
    「ジャージは今でも濃紺ですか?」
    「はい。どこ行っても学校がバレる」
    「ジャージで買い食いするからでしょ」
    「腹減るんだから仕方ないだろ!」
     ほらほら、じゃあまずは食事をしよう、といって父がメニューを広げた。
     父のその言葉に素直に従った再婚相手と連れ子の様子に普通に良好な関係を築けているようで、改めてよかった、と感じる。
     母と似たような話し方をする女性だった。そこに少しだけ安心してしまって、同時に胸が少し痛んだ。



    「俺さあ、最近兄ちゃん出来たんだよな」
    「は? 後から兄貴って出来るもんだっけ?」
     昼にいつものメンバーで屋上に集まってソハヤがそう報告すると真っ先に反応したのは獅子王だった。弁当組の山姥切国広は大倶利伽羅と一緒に先に食べていたらしい。口の中のものがなくなってから「再婚か?」と聞いた。
    「そう。母ちゃんが」
    「へ~、あるある」
    「そうかぁ? お前新しく兄弟出来たことあんのかよ?」
    「うち、じーちゃんしかいねえもん」
     そういえばそうだな、となって、またそれぞれの話題に適当になっていった。

     ソハヤは母の再婚は賛成だった。
     ソハヤが産まれてすぐに警察官だった父は強盗事件で店員を庇って犯人に刺殺されたという。職業上致し方ないという想いは母子ともにあり、今でも実父の写真はきちんと仏前に添えてあるし、毎朝夕の掃除とお供えは欠かさない。そんな母が、ようやく心惹かれる相手が出来たというのは、思春期ではあったが自分のために身を粉にして働く母を見て来たソハヤとしては正直なところ嬉しかった。
     おしゃべりで小うるさくて、でも愛情たっぷりで、実家に行けば瓜二つの同じく口やかましいジジイがいるが、やはり愛されていると実感できるので非行に走るような不満はない。生活は楽ではないが、貧乏ではなかった。ソハヤもアルバイトをして家庭を支えている。だが、自分のために母の人生を棒に振らせたのではないか、という気持ちはずっとあった。
     とても良く似た親子なので、もういい加減ソハヤも母の強がりだってわかる。何度か手を挙げられたこともあるが、毎回謝りながら泣き崩れる母親になにもしてやることが出来ずにいた。
     早く大人になりたかった。
     母の重荷ではなく、支えていける、一緒に歩んでいけるような大人になりたかった。
     なので、初めて交際相手を紹介された時は本当に驚いたのだ。母の「母」以外の顔を見せられたことに。
     初めて相手の男性と会わされた帰り道、あの強気な母が恐る恐るというように自分の顔色を伺いながら「どうだった?」と聞いてきたのを忘れられない。
    「いい人なんじゃねーの。まだよくわかんねえけど。母ちゃん、おしゃべりだから、あれくらい静かな人のがいいだろ」
    「そう……」
    「父ちゃんも静かな人だったんだろ? 全然似なくて悪かったな」
    「バカ。アンタは私に生き写しなのよ」
     そういってもうとっくに追い越したのにワックスで尖らせた頭を無理矢理撫でられた。
     それから母の実家にも行き、一緒に食事をするようになり、時々外食をして、ついには相手と二人きりで映画を観た。
     静かで、穏やかで、二人の生活にはなかった空気だった。安心する、凪いだ空気には時々泣きたくなる。
     いつもソハヤと母親の間には忙しなさと焦りと、そんな切羽詰まった毎日への息苦しさに対して倍量以上の互いへの愛情だけでやり過ごしてきた無駄があった。破たんしなかったのは、お互いがお互いのためだと我慢をしていたからだ。
     関係者が二人しかいないと矢印の向きがいつも定まってしまう。
     けれど、こうして第三者が現れると、途端にスムーズになった。ソハヤも母も、この新しい家族になるかもしれない人に色々なことを話した。それを受け止めてくれた。懐が深いと素直に思った。
     間違っていることをしていればソハヤにも母にもきっちりと「それはよくない」などと言う。勉強しろ、とは言わないが、あまり学校はサボるな、と注意はされた。一つの授業がいくらなのか計算してみるといい、と少しだけ笑われたけれど、効果はてきめんだった。バイト代を無駄にしているようにすら感じた。
     だから、このまま三人で新しい家族で過ごしていくんだと思っていた。本当の父は、ちゃんとずっと仏壇にいる。胸の奥に、自分の中に血として残っている。
     あの日まで、そう思っていた。

    「おいおいおいおい、あんな兄ちゃんいるなんて聞いてなかったけど⁉」
    「いや、すまん。すっかり忘れていた」
    「よかったじゃない。あんた昔お兄ちゃんかお姉ちゃんが欲しいってビービー言ってたでしょ」
    「いつの話だよ! 物理的に不可能だろ!」
    「まだ閉経してないわよ!」
    「そういう話じゃねえ!」
     夕飯まで一緒にいたが、実は父子ともに酒に強いらしく飲んでも飲んでも顔色が変わらない。呆然としているソハヤをよそにグラスが空になれば「次、なにを飲むんだ?」と聞き、皿の上になにもなければ肉や野菜を適度によそい、義父同様物静かなのにぎこちなく気を使ってくれた男だった。
     二十代半ばだと言うから十まではいかないが小学生以上には離れている。やけに背が高くて、少し伸ばした髪はハーフアップにしていて格好はシンプルながらに品があった。そんなところまで父子そっくりである。
     聞いてねえよ! あんなにかっこいい息子がいたなんて! 知ってたら俺だって学校帰り制服のままでなんて行かなかったのに! せめて私服で出会いたかった!
     もちろん、光世はすでに成人しているし仕事もあるので一緒には暮らさない。だが、適度には帰省しているとのことでこの様子だと父親の様子見がてら盆暮正月はきっと顔を出してくれるだろう。
     急激にソハヤの中で興奮が止まらなくなった。あんなカッコいい兄ちゃんと兄弟? マジかよ?
     しばらくは浮かれていたらしく母から「ずいぶん気に入ったみたいね」と呆れられるほどだった。



     意外なところから電話がかかってきた。
    「もしもし……」
     なにか、良くない知らせだろうかと背筋が凍ったが、なんてことのない、そして願ってもない話だった。

    「本当に良かったのかよ、せっかくの夏休みこんなことに使って」
    「構わない。どうせ夏季休暇を取ったって毎年することもないんだ。することがあるだけありがたい話さ」
     再婚してからの生活は特に何事もなく進んでいるらしかった。すでに光世と顔を合わせた頃には同居をしていたというから、なおさら変化は少なかっただろう。家族四人のLINEが出来て、一ヶ月に一度くらい野菜や生活用品が送られてくるようになった。強制的に調理が必要になったので土日あたりは健康的な食事になって関係ないと思っていた光世の生活まで少し潤いが出来た。
     そんな中、義母から連絡が来て恐る恐る話を聞くとライブのチケットが余っていて困っているが興味はないか、というものだった。
     ソハヤと母で行くはずだったが、急遽仕事になってしまった。普段なら母の分のチケット代は諦めるが、今回は地方公演。ホテルも取ってしまっているしさすがにソハヤも一緒に諦めさせるのは可哀想だ、ということでダメ元で連絡が来たようだった。最悪一人で行かせるというが、未成年のため出来れば行かせたくないとのことだった。電話の背後で「一人でいけるって言ってんだろ!」とか「他人に迷惑かけるな! 母ちゃんのせいだろ!」と盛大な親子喧嘩が聞こえた。
     聞けば光世もよく聞くアーティストだ。なんなら自分で車を出すと伝えると素っ頓狂な義母の声が響いた。
    「本当に⁉ 本当に一緒に行ってくれるの? この子うるさいけど!」
    「はあ、構いませんよ」
     二、三度しか会ったことがないが、父子家庭だった光世には、生まれてからずっと母子家庭だったソハヤがそんな分別のつかない人間ではないだろうこともなんとなく察していた。ホテル代とチケット代は構わないと言われたが、さすがにホテル代くらいはと払うことにして電話を切った。
     それが二週間前のことだ。
     ソハヤは待ち合わせの十分前にいた。黒いキャップを被ってハーフパンツに黒いサンダルというすっかり夏の装いに、今回のツアーTシャツをもう着ている。光世もつい浮かれてデザインが気に入った二つほど前のツアーTシャツを着ていた。荷物は背中のリュックと紙袋だけらしい。
    「ソハヤ、くん。すまない。待たせたか?」
    「あ、いや、いえ、俺も今来たんです」
     嘘をつけ。首元のタオルがもう濡れている。
     助手席に座らせ買っておいたペットボトルの水を渡す。ライブに行く前に熱中症になられてはたまらない。
    「あ、ありがとうございます」
    「敬語もいい。一応家族なんだし……」
    「へ! あ、はい! あ、いや、うん。あの、俺もソハヤでいいんで……」
    「あ、そうか?」
     キャップを取って髪をタオルで拭き取る。そのままぐるりと頭に巻いてゴクゴクと水を浴びるように飲む。
    「冷えピタもあるが……」
    「あはは、ほんとに大丈夫だって! あー! 生き返った! あ、これ母ちゃんからです」
     紙袋を渡されて中を簡単に改めると光世の好物であるイカの塩辛の瓶詰めだった。
    「悪いな。こちらこそ棚からぼた餅だというのに」
    「いえ、車まで出してもらって嬉しいっす!」
     光世がシートベルトを締めると、ソハヤも慌ててそれに倣った。
    「では、行くか」
     そうして出発して二時間半。途中のPAで暑いのに二人してなぜかラーメンを食べて汗だくになり、少し打ち解けたような気分になった。気がつけばあっという間で、もうすぐ目当ての県に入るところまで来た。
    「光世さんはこのアルバムならどれが好き?」
    「最近のは聴いてなかったからこの話を受けてから聴いた。まだあまりちゃんと聞き込めてないな」
    「じゃあとにかくコレ! コレ聞いてくれよ! これがドラマのタイアップになってめちゃくちゃ売れたんだ。プロデュースもいつもと違う人で全然雰囲気違うんだぜ」
    「ほう」
     最初はぎこちなかった二人の会話だが、ソハヤが会話を途切れさせないのが上手い。こちらを気遣う発言も多く、やはり年齢の割には大人びているように感じる。
     それでも好きなものの話になると楽しそうに年相応になり熱を帯びるのは母親とよく似ていた。
     新アルバムを流しながら高速を降りてひとまず先にホテルに向かう。そこから会場までは電車で二駅だ。会場に駐車場もあるし車で向かっても良かったのだが、この時間では駐車場の位置取りが微妙であるので辞めた。それにライブ後に酒も飲めない。
     母からもらったホテルの情報をカーナビにあーでもないこうでもないと操作するソハヤを見ながら新鮮さを感じた。この車に父と、同僚を時折仕事の都合上送る以外で誰かを乗せたことがない。高校生なんてもってのほかだ。騒がしい、と彼の母親は謙遜したが、その騒がしさはなぜだか苦ではなかった。思わず口元が上がりそうなるのに気付いて慌てて力を込める。
    「そっちの決定ボタンだ」
    「あれ? こっち?」
    「ああ、無事設定出来たな。出発するぞ」
    「はーい」



     ホテルについて、手慣れた様子でチェックインをする姿を見てソハヤのテンションは昂っていた。めちゃくちゃ大人って感じで格好いい。
     カードキーを受け取り足速に歩く光世の後ろをついて行く。時々後ろを振り返られるのが、気にかけてもらえているようで嬉しかった。俺は犬か!
    「あ~~、ベッドだ~~」
    「疲れていないか?」
    「全然!」
     夏用のジャケットをハンガーにかけ、ゴロリとベッドに転がったソハヤと反対のベッドに腰かける。
    「光世さんこそ、運転ずっとしてて疲れただろ? 休まなくていいの?」
    「物販に行くんだろう? 運転は慣れている。こちらのことは気にしなくていい」
    「え、一緒に行ってくれんの?」
    「保護者で来ているんだぞ、一人で行かせられないだろう」
    「え~~」
    「ただ、先にシャワーを浴びたほうがいいな。それでも十分間に合うだろう」
    「は~~い」
     光世がシャワーを浴びている間、荷物を整理しながらずっとソワソワしていた。ライブの遠征は何度か来ているが、二十歳になるまでは一人での旅行は禁止されていた。
     友人との旅行もである。大学生になったら誰かと一緒ならいいと言われていたが、母親や祖父以外の家族と一緒に泊まるのは初めてなのだ。友人の家ではない、ホテルで、ほとんど話したことのない「兄弟」と一緒に。よく知りもしないのに、相手は自分のことを「兄弟」だからと安心してくれているらしい。そしてまた自分も同じように「兄弟」だから、と勝手に信用を高めている。
     安いビジホで悪かったと母が後悔していたが、シャワーの音が聞こえてくるのに耐えられずに何度も事前通販で買ってあったパンフを出したり入れたり、読んでる振りをしていた。
    「ソハヤ。入らないのか?」
    「入る入る!」
     上半身を拭いただけで、まだ下着も付けていないのだろう、腰元にタオルを巻いた状態の光世におかしな声が出そうなのを必死にこらえて入れ違いにシャワーに入った。

     軽く室内で干していただけなのにすっかり干上がったTシャツに、ホテルの室内の乾燥のすごさに呆気にとられるソハヤを光世が笑った。
    「行くぞ」
    「うす」
     動きやすいようボディバッグにチケットと財布とペットボトルだけを詰め、光世は適当そうなエコバックになにやら色々入れたものを持って立ち上がる。
     駅までわかりやすいホテルで、電車に乗るとおそらく同じ会場に向かうグッズを身にまとった人々ばかりでニヤニヤしているソハヤを見て、光世が微笑んでいる。それに気が付いて思わず恥ずかしくなってうつむいた。
    「なにを恥ずかしがることがある」
    「いや、だって俺、ガキっぽいな、と思って……」
    「そうか? 大人びているほうだと思うが……」
    「ええ……?」
     電車を降りてからも似たような恰好の人々の列に連なり、タラタラとした緩い上り坂を歩いて会場へと向かう。時折水を飲むように言われるので、幼子のようだと思いながら素直に従う。エコバックを持ってきていたのは2Lペットボトルを持ってるからだと気が付いたのはグッズ列の待機列に並んだ時だった。
    「嘘だろ……それごと普通持ってくる?」
    「これくらい飲むだろ」
    「いや、そうだけど……」
    「で、どれを買うんだ」
    「地域限定のやつ。母ちゃんの分も頼まれてる」
    「……俺もTシャツ追加するか」
    「え~買おうぜ!」
    「お前が白だから黒にするか」
    「うへへへ」
    「変な笑い方をするな」
     今の自分たちは、周囲から見てどう思われているのだろう。年齢がいやに離れた友人同士だろうか。親戚のなにかか。仕事仲間というにはソハヤは若すぎる。光世だって決して歳がひどくいっているようには見えないが、ソハヤのやんちゃな見た目とはどう考えても釣り合わない。なにかあれば苗字が同じなら兄弟でちゃんと押し通せると義父には言われたが、文字通りの関係ではなく、「兄弟」と自然と見えればいいのに、とずっと思っていた。
     もう二度と増えないと思っていた家族がこんな形で増えて、周囲はソハヤが無理をしているのではないかと気を使ってくれるが、本当は逆だ。
     すごくうれしい。
     なかったものが、手に入らないと思っていたものが増えることがあるなんて考えたこともなかったから。単純にうれしかった。
     いつだって、ソハヤは我慢をしていた。母を傷つけたくなかったし、自分だって頑張っていた。この生活が当たり前だと思っていたけど、人恋しい、寂しい気持ちがあったんだと家に自分と母以外の人の痕跡があるのを見てようやく自覚して、にんまりとする。生まれてくるとき人は一人だというけど、死ぬ時だって一人じゃないかとずっと思っていた。だから一人だって平気なんだって思い込もうとしていた。どうせ最後は一人なんだし。
     だけど、新しい家族が出来たら、どうやって今まで過ごしてきたんだろうというほど落ち着いた。相性が良かった、これは成功のパターンであって、こんなに再婚が上手くいくはずないことだってわかってる。
     だけど、ソハヤにとっては、新しい日々は救いだった。
     母が幸せそうにしているから。
     忙しい日に帰ってきて疲れた顔ばかりを見せていた人が、少し表情が柔らかくなったことが。
     単純にうれしい。
     その嬉しさがきっと溢れてしまっていて、今までなかったような幼さを醸し出しているのではないか、と自分では思っていたのに、光世はそんなことはないという。むしろ、大人びている、というのは、きっと彼も父子家庭で二人きりの家族を経験したことがあるからかもしれない。
     初めて、友人たちにも言えなかった自分のことを「知ってほしい」と思った。
     出会ったばかりの「兄弟」に、そんなことを感じるのはおかしいんだろうと思って、それを口にすることは出来なかったけれど。



     楽しかった。
     普通に。ライブが。久しぶりのライブだったのもあるが、雰囲気が地方というのがいい。それほど自宅から離れていないが二時間以上車を走らせれば空気はだいぶ違うし、景色も違う。いつもと違う空気の中で、いつも単独で行くのに隣に人がいるライブだった。
     母親が好きだというから息子も好きになったパターンで、大体の曲も網羅しているようだったし、ファン相手のコール&レスポンスも光世なんかよりすっかり慣れていた。ほとんど微動だにしない光世と反対にライブを楽しんでいるソハヤはライブ前には入念に各首を回して準備運動していたのも頷ける。終わって居酒屋に入った今も熱さめやらずというていでずーっと話通しだった。
    「あ! ごめん! 俺ばっかり喋って……」
    「ん? 構わん。ずっと話していていい。俺なんかと話しても面白くはないだろう。
     俺は、人の話はずっと聞いていられる性質でな」
    「へえ。親父さんと一緒だな」
    「どっちの?」
    「俺たちの」
    「血の繋がってるほうの父親はなんて呼んでいるんだ?」
    「父ちゃん」
    「なるほど」
     父ちゃんと親父か。うまい使い分け方だなぁ、なんて思いつつ、自分があの女性をなんて呼ぶべきなのか今更思い至った。なんとも呼んだことがない気がする。
     今更ひやっとしてもう何杯目か数えていない生ビールを煽る。食べやすいよう櫛を抜いた焼き鳥ももう残り少ない。食い盛りに食べさせるには少なかったか? とこちらも今頃思い至った。楽しさにかまけて案外色々おざなりにしすぎたようだ。
    「飯は? まだ食えるだろう?」
    「あんたこそ、全然食ってねーじゃん。こないだはちゃんと飲みながら食ってたのに」
    「よく見てるな……。つまみはなくても飲めるんだが、身体に悪いと咎められるから親父と一緒の時は食っておくんだ」
    「ふうん。参考にしとくよ」
     そんな生意気なこというソハヤを、光世は笑った。
    「その時には飲み方を教えてやろう」
    「潰されそうだからいいよ」
     そして勝手に光世の分もお茶漬けが注文された。

    「寝ないのか」
     何度ももぞもぞと動きまわるソハヤに思わず声をかけた。
     飯を食ってホテルに戻る前にもシャワー後の楽しみとしてビールを買い呆れられ、シャワーを浴びてパンフレットを見ていたソハヤが気がついたら寝落ちていたので布団をかけてやってから一時間以上たつ。部屋の電気も全て消してあるし、光世も明日の昼食の場所の目処やルート、インターなどを確認し終わってスマホも見ていない。
     どこかで目が覚めたのか、隣が何度も寝返りをうってごろごろしているのを気にかけていた。興奮のし過ぎで寝れないだけならいい。明日の車中で寝ればいいのだ。
     だが、自分と一緒にいることで今更緊張が昂ぶり返してきたとなっては申し訳ない。繊細な年頃だろうとは思うが、かなりフレンドリーで話しやすい年下の青年に甘えすぎていたのだろうか、と。
    「……起きてない」
     子どもじみた返事に思わず笑ってしまった。
    「ほら、絶対笑うじゃん……」
    「寝ていたら、返事はしないものだ」
     身体の向きを上向きからソハヤのほうに変えてやる。うずくまっていたのが、少し掛け布団から頭を出してソハヤも光世を見た。
     赤の他人で、髪色も話し方も、性格も全然違うが、瞳はなぜだがよく似ていると思った。父からも同じように聞いた。『あの子は、お前と同じような眼をしているな』と。それがどういう意味だったのかは正直よくわからないが。
    「あんたは寝ないのか?」
    「いつもならまだ起きてる時間だな」
    「運転してライブ行って疲れてるんだろ?」
    「まあな」
     興奮して眠れないのは光世のほうだった。
    「なあ、光世さんさあ」
     別に何に配慮せずとも普通の声で話せばいいのに、ソハヤはいやに小声で話す。まるで修学旅行の中学生みたいで、微笑ましい。
    「なんだ」

    「『兄弟』って呼び方、どう?」

    「は?」
    「光世さんって、言うのも悪くはねえけどさぁ、なんか他人行儀じゃん?
     かといって今更兄ちゃんとかって呼ぶのもなんか恥ずかしいし……」
    「はあ……」
     眠れなかったのは、そんなことを考えていたからか? 思わず、笑いがこみ上げる。今日一番の、心の底からの、楽しいという気持ちが沸き上がって。
    「な、なんだよ! 一生懸命考えたのに!」
    「なんだか、任侠映画みたいにならないか? あんまりいい見目をしていない自覚はあるんだが」
    「大丈夫だって! 兄弟!」
     そんな、朗らかな笑顔で言われて嫌だと断れる「兄」がいるだろうか。弟なんていたことがなくて、ずっと一人で過ごしてきたのに。
     急にこんな子犬のような懐かれ方をして、どうしてやったらいいのかさっぱりわからないというのに、ソハヤはずっと楽しそうだ。体力もあって、同年代の中では背も高いほうらしい。自分よりは小さいが、立派な青年だ。
     母親がいかに大切にこの子を育ててきたのかがわかるくらいには光世はもう大人だった。
     君がそういうのなら、そうしよう。
     やりたいことをやるといい。俺とは違って、明るい未来がきっとこの子には待っている。どんなに大変なことも、これまでの苦しさがソハヤを必ず助けてくれるだろう。微力ながら、繋がりが出来た今、光世もまたこの青年の未来に橋架けてやれることがあるのならなんだってしてやろう。
     そう思わせるだけの輝きを感じた。
    「わかった。なら、兄弟。今日はもう寝ろ。明日、いい飯を食わせてやるから。喰いッぱぐれても知らんぞ」
    「え? マジで? 寝る寝る! ちゃんと起こしてくれよな!」
    「もちろんだ、兄弟」
     明日は、ひつまぶしの店に行こうと思っていた。
     この子は、好き嫌いはないだろうか。喜んでくれるといい。そんなことを考えながら「兄弟」という響きに胸の奥が暖かくなって、気がついたら、光世も意識を手放していた。



    「おっはよー! 兄弟!」
     寝起きが悪いらしい兄弟は、かなり人相が悪い表情をしている。だが、実際にはこの人がほとんどなにかに負の感情を向けることがなかったのは昨日でわかった。寝起きが悪いとも言っていなかったので、大丈夫だろうとカーテンを全開にする。まぶしい光に顔をしかめて、それでも俺の顔を見たら少しだけ眉間の皺が緩んだ。
    「おはよう、兄弟」
     別に、そっちは兄ちゃんなんだから名前呼びでもいいのに、わざわざ同じように「兄弟」と呼んでくれている。それが嬉しい。
    「早く顔洗って飯食いに行こうぜ! 七時半くらいから混むって言ってただろ」
    「わかった。お前はもういいのか」
    「もう俺準備終わってるよ」
    「早いな……」
     ムニャムニャとした様子で、ユニットバスに向かう。寝巻用のガウンでは小さすぎて足がつんつるてんだ。
     面白い。なんにも似てない俺たちが「兄弟」だなんて。ずっと噛み締めている。ガムなら味が無くなるが、この感覚はずっと嬉しい。ずっと噛んでも舐めててもなくならない。
     悲しいことは忘れることは出来るけど、なくならない。
     けれど、嬉しいこともなくならないんだと、初めて知った。
     さあ、今日も、朝が始まる。



     輝く光の中で、俺のほうを向くソハヤが眩しい。
     真夏の熱い陽射しが良く似合う。陰気な空気だとよく言われる俺とは大違いの弟が眩しくて目を細めた。
    「道、こっちで合ってんの?」
    「合っている」
     ライブの帰りによく立ち寄っていた店で、まだ潰れてはいないはずだ。
     誰も連れてきたことのない、俺の気に入っている場所。新しい扉を開けたような解放感。
     自分の出来ることが少し増えたような気がする。
     ソハヤ、お前がいれば、俺もまた、知らないところに踏み出せるような気がしたんだ。

    「あっちいな~! 兄弟!」

     ああ、まるで、お前が太陽みたいだ。
     その眩しさを受けて笑う兄弟の元に、三段石段を飛び越えて追いついてやった。
    みどり(aomidori003) Link Message Mute
    2022/09/03 22:50:58

    【単発現パロ三池兄弟】夏の幻【霊力フェス‼】

    2021年8月15日実施の霊力フェス‼参加作品です。
    本当に素晴らしいイベントありがとうございました!!とっても楽しかったです。

    当日boothにて無配にしていた読み切りの三池兄弟の現パロです。※現在は配布していません。
    両親の再婚で歳の離れた兄弟となった二人が、夏休みに一緒にライブに行くだけの話。
    お互いへの感情は比較的最初から高いです。

    pixivからの移行です。

    #刀剣乱舞 #ソハヤノツルキ #大典太光世 #現パロ #霊力フェス #霊力フェス‼︎

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    • ナルキッソスの終局初期刀・山姥切国広、初鍛刀・前田藤四郎のとある本丸の話。
      男性審神者がメインです。審神者視点の話です。

      山姥切国広、修行から帰る、の巻。
      審神者の過去あり。若干暗めです。

      pixivからの移行です。

      #刀剣乱舞 #男審神者 #山姥切国広 #前田藤四郎
      みどり(aomidori003)
    • 現パロ三池兄弟まとめ②ツイッターで上げてた三池兄弟の現パロ小話まとめ②
      (実は血が繋がってない)三池兄弟が、なんか手作りの店をやっている話。時々、幼馴染の友人として古備前がいます。
      日常ほのぼの小話多め。時々、ソハヤの鉛食ってるみたいな話があります。

      ①お揃い
      ②探し物はなんですか
      ③ひだまり
      ④独立宣言
      ⑤醤油と山椒は欠かせない
      ⑥黄色い果実
      ⑦優しさに包まれて
      ⑧君と今年

      #刀剣乱舞 #ソハヤノツルキ #大典太光世 #三池兄弟 #現パロ
      みどり(aomidori003)
    • その腕を伸ばせ霊力フェス2!用 無料配布です。
      ソハヤ中心のCPなし、男審神者ありのどたばたオールキャラ風味の事件物です。
      初期刀・山姥切国広、初鍛刀・前田藤四郎の本丸です。
      戦闘シーンはありませんが、若干痛い描写はあります。最終的にはハッピーエンドです。
      DL版と中身は変更ありません。

      #刀剣乱舞 #ソハヤノツルキ #大典太光世 #三池兄弟 #男審神者 #霊力フェス‼︎2 #霊力フェス2
      みどり(aomidori003)
    • 【サンプル】こりゅうと!2【長船DASH】2022年10月16日 閃華の刻38内プチオンリー「長船DASH」参加します。
      『あたらしい橋をわたる』みどり 西1ホール ク32b
      新刊『こりゅうと!2 ー沼地のある本丸ー』 58p/A5/600円

      新刊は以前出した『こりゅうと!』と同コンセプトの『こりゅうと!2』(まんま)です。
      前作読んでなくても問題ないです。前作『こりゅうと!』も再販します。
      よろしくお願いいたします!!

      ツイッターで書き下ろし以外はほぼ読めます。
      長船たちがわちゃわちゃ本丸での平和な暮らしをしている小話たちと(炭作ったり、衣替えしてたり、かき氷食べたりしています)、
      書き落としは謙信くんの修行に伴い自分の行く末に悩むとも悩んでないような感じだけど、やっぱり修行行く決心をする小竜さんの話。最後だけ初期刀がいますが、あとはほぼ景光兄弟中心の長船。いろんな刀の名前は名前だけ出てきます。
      表紙はいつものようにすあまさんがやってくれました。本当に忙しいところありがとうございます……。

      サンプルは各話冒頭。
      上記に書いたように書き下ろし以外はツイッターで大体読めます。(https://twitter.com/aomidori003/status/1576498463780372480?s=21&t=ersI-MzJs0nDH1LOXbLH_w)ツイッターであげたものに加筆修正をしています。
       愛の詰まったお弁当   ……長船全員。謙信のお弁当をみんなで作る話
       薄荷の香りを撒き散らし ……小豆、謙信と衣替えをする話。南泉と堀川派がいる。
       ブルーハワイの夢    ……小竜と大般若が謙信と小豆にかき氷を作ってもらう話。
       望んでもない      ……光忠兄弟+景光兄弟。髪の短い小竜さんの話。ちょっとだけ獅子王。
       砂糖まみれに固めて   ……長光兄弟+景光兄弟+五虎退、日向。みんなで花の砂糖漬けを作る話。
       全て洗ってお湯に流して ……景光兄弟+長義。炭を作って風呂に入る話。
       酔っ払いたちの純愛   ……長船全員+長義。タイトル通り飲み会の話。日本号いる。
       二人の景光       ……書き下ろし。小竜さんが修行に行くまで。

      #刀剣乱舞 #小竜景光 #謙信景光 #長船派 #景光兄弟 #長船DASH #サンプル
      みどり(aomidori003)
    • ただの少年ですゲームDP。男の子主人公がチャンピオンになった後、なかなか助手のヒカリちゃんと会えなくてずっと主人公を探していたヒカリちゃんの話。
      主人公の名前は「ニコ」くんです。
      恋愛未満なDP主人公ズが好きです。

      pixivからの移行です。

      #ポケモン #DP #ヒカリ #男主人公
      みどり(aomidori003)
    • 未来を見ないで(2021年5月29日追記)
      2021年5月30日の0530超エアブー 【凍結ぶどう】みどりの新刊です。
      A5/50P/600円/小説/全年齢
      初期刀・山姥切国広、初鍛刀・前田藤四郎のとある本丸の話。男性審神者がいます。
      肥前忠広と出会った前田藤四郎と男審神者がとある事情から一緒に同行し、戦いを介して、
      肥前の本丸の陸奥守吉行、南海太郎朝尊との関係を探っていく物語。
      土佐組の関係性のあり方の一つとして、肥前を中心に描いています。
      こちらの話を加筆修正したものです。ラストは追加されています。

      全編シリアス。ブラック本丸、刀剣破壊表現、間接的ですが流血、暴行描写があります。
      なんでも平気な方向け。

      通販はこちら
      https://pictspace.net/items/detail/276503

      よろしくお願いいたします!

      ===========================

      初期刀・山姥切国広、初鍛刀・前田藤四郎のとある本丸の話。個性の強くない男審神者います。
      単発で読めます。
      土佐組中心というか肥前くんメイン。審神者が事情ありそうな肥前くんと出会ってドタバタする話。

      ・流血、負傷、嘔吐シーンなどあります。
      ・ブラック本丸表現あり。刀が折れるシーンもあります。
      ・最後はハッピーエンドです。

      5月30日のインテックス大阪・超閃華の刻2021に加筆修正を加えて出す予定です。
      おそらく通販になる予定です。

      別途、イベント情報などはツイッターのほうが多少お知らせしているかと思います。よければどうぞ。>https://twitter.com/aomidori003

      pixivからの移行です。

      #刀剣乱舞 #土佐組 #肥前忠広 #前田藤四郎 #男審神者 #陸奥守吉行 #南海太郎朝尊
      みどり(aomidori003)
    • 自覚のない可愛げ初期刀・山姥切国広、初鍛刀・前田藤四郎のとある本丸の話。
      男性審神者がメインです。初鍛刀・前田がめちゃくちゃにかわいいと思っている審神者と、自分の言動が短刀らしくなくかわいくないというのが自覚あって軽いコンプレックスな前田の話。

      #刀剣乱舞 #男審神者 #山姥切国広 #前田藤四郎
      みどり(aomidori003)
    • 誰が為のお茶初期刀・山姥切国広、初鍛刀・前田藤四郎のとある本丸の話。
      男性審神者が出てきます。鶯丸が夜寝る前にお茶の準備をしている話。大包平が顕現したてで鶯丸が浮足立ってる。
      単品で読めますが、この話の続きみたいなものです。
      >「本心はぬくもりに隠して」(https://galleria.emotionflow.com/115535/635572.html

      pixivからの移行です。

      #刀剣乱舞 #男審神者 #鶯丸
      みどり(aomidori003)
    • 理由はいらない単発。これだけで読めます。
      本丸内で寝無し草をしていた小竜さんと、小竜さんに世話を焼かれていたけど本当は一番小竜さんを受け止めていた謙信くんの話。
      それとなく長船派が大体出てきます。

      ついでに、この堀川くんは、この堀川くんと同一です。本丸もここ。
      『そして「兄弟」となる』(https://galleria.emotionflow.com/115535/626036.html

      pixivからの移行です。

      #刀剣乱舞 #長船派 #景光兄弟 #小竜景光 #謙信景光
      みどり(aomidori003)
    • 闇こそ輝くと知っていた初期刀・山姥切国広、初鍛刀・前田藤四郎のとある本丸の話。
      男性審神者がメインです。山姥切国広視点の話です。
      山姥切国広、修行に行く、の巻。

      実際には私は即出しましたけど。
      でも、山姥切国広は「修行に行く」と言い出した時点で修行完結と思ってる派なのでそれだけで尊いです。

      pixivからの移行です。

      #刀剣乱舞 #男審神者 #山姥切国広 #前田藤四郎 #薬研藤四郎
      みどり(aomidori003)
    • 現パロ三池兄弟まとめ①2021年7月11日の『閃華の刻緊急SUMMER2021』に参加します。
      【凍結ぶどう】青海Bホール テ64ab
      『鈍色の日々』(にびいろのひび)
      70P/600円/小説/全年齢
      通販はこちらから。
      https://pictspace.net/items/detail/276506

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      ツイッターで上げてた現パロ三池兄弟の小話をまとめました。
      とりあえず10本です。

      こちらの内容に加筆修正して書下ろしを追加したものを7/11閃華に出す予定です。
      ツイッターにはもう少し載っています。

      気がつけばすごいたくさん書いていた……。
      色々感想いただけて三池界隈の優しさに甘えています……。ありがとうございます。

      別途、イベント情報などはツイッターのほうが多少お知らせしているかと思います。よければどうぞ。>https://twitter.com/aomidori003

      pixivからの移行です。

      #刀剣乱舞 #ソハヤノツルキ #大典太光世 #三池兄弟 #現パロ #物吉貞宗 #包丁藤四郎 #大包平 #鶯丸
      みどり(aomidori003)
    • 家族になろうよ昔サイトに載せてたプラ澪+正宗くん関連小話まとめ。
      一応おそらく時系列順。

      妄想過多。過去捏造。
      子ども時代~修行時代~本編~プラ澪告白編から結婚まで。
      短い話の連なりです。なんとなく全編がゆったり繋がってます。

      なんとなく明姫のプラ澪もこの前提ですけど、子どもはいないので時系列は少し違います。

      pixivからの移行です。

      #みえるひと #神吹白金 #火神楽正宗 #湟神澪 #プラ澪
      みどり(aomidori003)
    • どうか全力で構わないからイナイレ二期の真帝国戦後の鬼道さんと円堂さんの話。
      ほんと、あそこの春奈ちゃんのこと考えると鬼道さん殴りたいけど、鬼道さんも誰か抱きしめてあげて、みたいな気持ちになる。円堂さんも豪炎寺抜けて傷心中だし。
      二期鬼道さんの良妻ぷりが、好きだけど、鬼道さんももっとワガママ言ってほしかったな、という話です。書いたのは結構前です。

      pixivからの移行です。
      #イナズマイレブン #イナイレ #円堂守 #鬼道有人 #音無春奈
      みどり(aomidori003)
    • まがい物の恋初期刀加州本丸の、ソハさに。
      神様ムーブなソハヤと、ソハヤに片思いをしていたけど鈍感な審神者の話。ハッピーエンドです。
      ちょっと女性の生理描写あります。

      ソハヤ視点の補足のような何か→「作り物の気持ち(https://galleria.emotionflow.com/115535/635625.html)」

      ソハさにがめちゃくちゃキている。これはこれで終わりなんですけど、続きというか、補完があるので、また適当にあげにきます……。とにかく一週間くらいで4万字以上ソハヤ書いてて、書かないと日常生活に支障が出るレベルでソハヤいいです……。ソハヤぁ……。神様ムーブしてくれえ……。
      あと、毎回毎回糖度が低い。どうしてなんだろう……。

      別途、イベント情報などはツイッターのほうが多少お知らせしているかと思います。よければどうぞ。>https://twitter.com/aomidori003

      pixivからの移行です。

      #刀剣乱夢 #ソハさに #女審神者 #ソハヤノツルキ #加州清光
      みどり(aomidori003)
    • 変わらない寂しさ明姫の続きものその⑥。番外編。
      明姫です。が、ほぼ明神とエージ。
      初期三人組が大好きすぎて書いた。明姫が付き合い始めて寂しくなるエージと、でもそれに派生してそれぞれ寂しさを抱えてる明神と姫乃、みたいな感じですけど、エージと明神には永遠に兄弟みたいでいて欲しいです。

      pixivからの移行です。

      #みえるひと #明神冬悟 #明姫 #桶川姫乃 #眞白エージ
      みどり(aomidori003)
    • ライオン強くなりたいエージと、明神の話。
      昔出したコピー本です。

      #みえるひと #明神冬悟 #眞白エージ
      みどり(aomidori003)
    • 本心はぬくもりに隠して初期刀・山姥切国広、初鍛刀・前田藤四郎のとある本丸の話。
      男性審神者がメインです。初太刀・鶯丸からみた主の話。近侍で明石が賑やかしにいます。

      話の中で大包平が十数万貯めても来なかった、という話は、実話です。

      pixivからの移行です。

      #刀剣乱舞 #男審神者 #明石国行 #鶯丸
      みどり(aomidori003)
    • あまやどり昔出したみえるひとの同人誌です。
      明神冬悟と正宗くんの話と、ひめのんとプラチナの話。

      pixivからの移行です。

      #みえるひと #明神冬悟 #桶川姫乃 #神吹白金 #火神楽正宗
      みどり(aomidori003)
    • 君に花束をn番煎じのタイトル。光忠が顕現してからの福島の兄ムーブと己を大事にしすぎる言動に頭を悩ませているけど、福ちゃんは福ちゃんで弟との距離感に諦観感じていた話。最後はハッピーエンドです。
      加筆修正して、光忠兄弟ワンドロで書いた話たちとまとめて春コミに出す予定です。

      光忠、なんでも器用に出来る男が全く頭回らない癖強兄に振り回されてほしい。

      #刀剣乱舞 #光忠兄弟 #燭台切光忠 #福島光忠 #不動行光 #サンプル
      みどり(aomidori003)
    • こんな苦味も口に含めば初期刀・山姥切国広、初鍛刀・前田藤四郎のとある本丸の話。
      男性審神者がメインです。甘いものが好きなんだけど、ずっと隠し続けていた審神者と、それに気付いて色々と察した安定が審神者と甘いものを食べに連れ出す話with骨喰。
      脇差たちには元気いっぱいもりもり食べててほしいです。

      pixivからの移行です。

      #刀剣乱舞 #男審神者 #大和守安定 #骨喰藤四郎
      みどり(aomidori003)
    • ここから単発。これだけで読めます。
      ソハヤの顕現から、大典太の顕現して、三池兄弟が「兄弟」となるまで。
      兄弟のすれ違い話好きすぎて、堀川派と貞宗派と三池で書いてる……。
      同じようなものですが、兄弟好きなので許してください。

      ソハヤのポジに見せかけたネガがめちゃくちゃ好きです。あと、大きな刀が小さい刀とわちゃわちゃしてるの好きです。徳川組かわいい~~~、好き~~~という気持ちで書きました。

      ついでにこの物吉くんは、多分この物吉くんです。
      「うちのかわいい太鼓鐘(https://galleria.emotionflow.com/115535/635603.html)」


      以下、余談。
      刀ミュ、三池兄弟、本当にありがとうございました……。
      ソハヤツルキ、最高でした……。本当に、東京ドームシティに帰ってきてくれてありがとう……。推しが自ジャンルに来る経験初めてなので、挙動不審ですが、応援していきます……。
      本編より、推しの観察に費やす経験初めてしました。ソハヤしか観てない。健やかでいてくれてありがとう……。

      別途、イベント情報などはツイッターのほうが多少お知らせしているかと思います。よければどうぞ。>https://twitter.com/aomidori003

      pixivからの移行です。

      #刀剣乱舞 #三池兄弟 #ソハヤノツルキ #大典太光世 #物吉貞宗 #包丁藤四郎
      みどり(aomidori003)
    • 夕陽の向こうの顔明姫。GW前。雨降って地固まる系の話。
      いつもどおりの展開で、愚鈍な明神と、情緒不安定なひめのん。

      pixivからの移行です。

      #みえるひと #明神冬悟 #桶川姫乃 #明姫
      みどり(aomidori003)
    • 一瞬だけの信頼みえるひと小話。サイトにあげてたもの。2008年くらい。本編前の明神師弟の話。
      冬悟がひたすらにネガティヴボーイで、師匠もつられてネガティヴになってる。

      pixivからの移行です。

      #みえるひと #明神冬悟 #明神勇一郎 #黒白師弟 #明神師弟
      みどり(aomidori003)
    • 二人で見る月みえるひと、学パロ冬姫(明姫)です。
      以前書いていた『もっともっと』(https://galleria.emotionflow.com/115535/626025.html)の前日譚というか、くっつく時の話。

      pixivからの移行です。

      #みえるひと #明神冬悟 #桶川姫乃 #明姫
      みどり(aomidori003)
    • 花火の夜明姫。7月、夏休みの話。
      R15くらいかなぁと自分比で思っていたんですが、特に大したことはなにもしてなかったです。おかしいな……。書いてる間は死ぬほど恥ずかしかったんですが。二人で花火を見に行く話、ですが、花火は見れませんでした。

      pixivからの移行です。

      #みえるひと #明神冬悟 #桶川姫乃 #明姫
      みどり(aomidori003)
    • シンフォニアまとめ十数年前に書いたTOSの短い小話のまとめです。ほぼCP要素なし。時折ロイコレ風。
      ロイド、ゼロス、ジーニアス多めです。9本。
      本当に、名作で、ロイドくん、一生好きな主人公です。

      最近ひとさまのテイルズシリーズの実況を見てはちゃめちゃに好きだったことを思い出したので昔のを引っ張り出してきました。
      は~~~、ゲームやりたいな~~~~~~。

      pixivからの移行です。

      #テイルズオブシンフォニア #TOS #ロイド #ゼロス #コレット
      みどり(aomidori003)
    • 隣室の明石くんとソハヤくん(2022年3月17日追記)
      2022年3月21日の閃華春大祭 【凍結ぶどう】みどりの新刊です。
      【凍結ぶどう】東2ホール ケ43ab
      『隣室の明石くんとソハヤくん』
      100P/文庫/1,000円/小説/全年齢
      カバー、表紙はいつものようにすあまさん(https://www.pixiv.net/users/158568)が描いてくれました!!!推し二人描いてもらえてめちゃくちゃ嬉しい!!!!

      通販はこちらから。
      https://pictspace.net/items/detail/276508

      よろしくお願いいたします!

      ===========================

      単発。隣室になっている来派の部屋の明石と、三池の部屋のソハヤが大して仲良くならずに隣人として過ごしている短編集です。日常ほのぼの~シリアスまで。

      全話に明石とソハヤ。時々、愛染国俊、蛍丸、大典太光世、虎徹がちょっと、名前だけは他の男士も居ます。
      明確なセリフはありませんが、審神者います。
      CP要素はありません。

      なお、最後の「⑦隣に立つもの」ですが、戦闘描写あり、流血、重傷表現があります。

      pixivからの移行です。
      みどり(aomidori003)
    • ドラクエ2~8まとめ十数年前に書いたドラクエ2~8の短い小話のまとめです。
      2は5本。CPなし。3人組がわちゃわちゃしてるだけ。
      3は3本。CPなし。パーティは勇者・盗賊♂(賢者)・武闘家♀(遊び人→賢者)・商人♀(賢者)の4人。
      4は6本。CPなし。勇者、クリフと、ライアン、マーニャ。
      5は5本。主ビア。主人公単独とCP物。
      6は3本。とても短い。ミレーユとテリーが好きです。主人公の名前は「ボッツ」。
      7は4本。CPなし。ほぼキーファの影を引きずってる話。主人公は「アルス」。
      8は5本。若干主姫。パーティ4人がわちゃわちゃしているのが好きです。

      11を書きたくて、昔の整理しました。
      ドラクエ、一生好きですね。

      pixivからの移行です。

      #ドラゴンクエスト #DQ2 #DQ3 #DQ4 #DQ5 #DQ6 #DQ7 #DQ8 #主ビア
      みどり(aomidori003)
    • 【ペーパー】コンクリの森【閃華春大祭2021】春コミおよび閃華春大祭 2021お疲れ様です。ありがとうございました。
      マジで前日に作ったペーパーです。少部数だったので、無配で終わりなんですがせっかくなのでこちらにも。
      明石と不動(極)が一緒に現代遠征に行く話です(単発)。
      表紙はすあまさん(https://www.pixiv.net/users/158568)が描いてくれました!

      前提は、初期刀・山姥切国広、初鍛刀・前田藤四郎のとある本丸の話。
      ほとんど姿のないセリフのみ男性審神者が出てきます。

      pixivからの移行です。

      #刀剣乱舞 #明石国行 #不動行光
      みどり(aomidori003)
    • そして「兄弟」となる初期刀・山姥切国広、初鍛刀・薬研藤四郎の本丸に権限した、十振目の堀川国広が、山姥切と山伏を心から「兄弟」と呼べるようになるまでの話。うちの本丸始動話でもあります。

      堀川派の「脳筋」と呼ばれているけれど、実際には三人とも内に籠るタイプなのがめちゃくちゃ好きです。他者に向かわず、自分自身ときちんと向き合うタイプの国広ズ、推せる。

      pixivからの移行です。
      #刀剣乱舞 #堀川派 #堀川国広 #山姥切国広 #山伏国広 #国広三兄弟
      みどり(aomidori003)
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