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- 脳魚あれは、ぼくが小学生へあがる春のことだったと思う。
理由は忘れたけど、その日の夕食は父親に連れられ、近所の居酒屋さんへ食べに行った。
はじめて訪れたその店は、狭くて、暗くて、ケムリがモクモク立ち込めているお店だった。
ケムリの正体は、網焼きのものか、お客さんのタバコのケムリだったか、ハッキリ覚えていない。
ただ、そこで食べたモヤシと豆腐がとても美味しかった、ということは鮮明に記憶している。
ぼくが“脳魚”に出会ったのも、その居酒屋さんでだ。
脳魚という名前は、ぼくが名付けた。
脳魚は、店内の大きな水槽にいた。
いけすではなかったので、食材として食べられることはないと思う。
店内の隅に設置された水槽の水は緑色に濁り、のぞいても、中がよく見えなかった。
でも、注意深く観察していると、ほんの一瞬、魚が泳いでいるのが見えた。
その時だ。
魚は、くねらせた自身の体の色を、虹のように変えたのは。
以来、その居酒屋さんには1度も行ってない。
けれど、目を閉じると、あの魚が脳裏に写る。
鮮やかに色を変えながら、ぼくの頭の中を泳いでいる。
〈解説〉
幼い頃の記憶というのは、実に曖昧です。
しかし、鮮明に覚えている事柄も、なかにはあります。
今回のお話で、父親に連れられて居酒屋さんに行った、という部分は実話で、モヤシと豆腐が美味しかったというのも本当の話です。
しかしなぜ、父親とふたりで夕食を食べに行ったのかは、全く思いだせません(;^∀^)。
GIFアニメは、ノープランで描きました。
色が変化するところは、1枚ずつちがう色を塗り、変えてあります。
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#記憶松橋まいのまいの - 娘の寝顔今日も、残業を終え帰宅すると、娘は夢のなかだった。
翌朝は、娘が目を覚ます前に出社するので、父親とのコミュニケーションは希薄になりつつある。
たまに、娘はオレの顔を覚えているだろうかと、不安になってしまう。
そんな娘は、生まれつき、まゆ毛の薄い子だった。
3歳の誕生日をむかえても、状況は同じでまゆ毛がない。
それでも娘は、そんなことを気をする様子もなく、それどころか、短く切り揃えてもらった前髪を鏡に写し、すこぶるご機嫌だったようだ。
会社でのオレは、上司から重箱の隅をつつくような指摘をされ、部下の招いた同じミスを、得意先をまわり頭を下げる毎日。
これで給料が良ければ少しはやる気も出るってもんだが、安月給のサービス残業。
「こんな会社やめてやる」と、何度思ったことか……。
しかし、再就職のあてがあるわけでもなし。
なにより、オレには妻がいて、そして娘がいる。
オレは就寝前にもう一度、スヤスヤと眠る娘の顔へ、視線を落とした。
不思議と娘の寝顔を見てるだけで、仕事の疲れがいっぺんに吹き飛ぶ。
さぁ、明日も、がんばるか!
〈解説〉
「働き方改革」と、よく耳にする昨今ですが、ブラック臭漂う企業は、未だ多く存在するのが現状です。
当然、身もこころもボロボロになりながら、自分はなんのために働いているのだろうと、疑問に思うこともしばしば。
そんな時、娘の天使のような寝顔は、本当に癒されます。
父親は、一家の大黒柱といいますが、その大黒柱を支えているのは、“娘の寝顔”かも知れません。
動画は、原画①→原画②→原画①の単純な繰り返しだと、スヤスヤ眠っている感じが出なかったので、途中、原画③の絵を入れて、少し動きに変化をつけました。
実は、GIFへ変換する際、イラストの順番を間違えて並べてしまったのですが、その方が雰囲気よく動いたので、そのままにしてあります。
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