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    パン屋の密やかな楽しみパン屋の密やかな楽しみ続・パン屋の密やかな楽しみ続々・とあるパン屋の密やかな楽しみとあるパン屋の休日とあるパン屋と高校生達パン屋の密やかな楽しみ此方、頼まれた「呪術廻戦」の夢小説です。何故か夢小説書かされました(白目)
    内容として、パン屋に勤めてるモブ女の所に、ナナミンこと七海健人相手に対する夢小説です。
    が、殆どモブ女がナナミンの格好良さに、(格好いい!!!)って単に叫んでるだけな話です。時々話をして、ちょっとした変化が見れたりしてクソみたいな労働を乗り切る為に頑張るみたいな。
    ちなみに、このパン屋さんのオススメはメロンパンと中身が日替わりで変わるカスクートって設定で、モブ女がそこのパンの味に惚れ込んで働き出すことになった感じです。

    モブ女こと、パン屋店員の紹介をちょろっと。
    ・名前は志乃(しの) レイ
    ・実は、ナナミンより若干年下(早生まれの為)
    ・前職 物販販売に勤めていた。仕事内容は好きだったのに、人間関係等々で色々あり退職。ズタボロな時に、今のパン屋のパンを食べたのがきっかけで勤め始める。でも、本当はパンよりもご飯派。
    ・結構頼まれたりしてしまうと断れないし、何より欲望に忠実。
    (報奨金欲しさとかとか)
    ・自分の幸せは、推しが幸せな事
    ・ナナミンの事は好きだが、お近付きになってとかは微塵もない。こうやって、時々話や遠目で眺めてるので十分。







    朝7時、仕込みを完了してパンを並べてシャッターを開ければ、香ばしい匂いと共にお待ちしていたお客様の顔ぶれが現れる。「お待たせいたしました、いらっしゃいませ」今日一日の始まりです。
    レジ打ちをしながら、チラッと時計を見る。もうそろそろ、12時近く。最近気になるあの人がやってくる時間だ。

    -カランカラン-

    「いらっしゃいませー」
    お会計が終わった後の処理をしている途中で、顔を上げると来たと思った。最近密やかに気になるお客様が来た!!! 内心テンションが上がる! はぁーめちゃくちゃ格好いい。私、どっちかって言うとナイスミドル(5~60代)が割と好みだし、最低でも3~40代の男性が好みなのよね。な の に! この人は、多分20代前半なんだけども、男の色気がナイスミドル世代に負けてない!!! そして声がめちゃくちゃ良い!!! スーツをびっしり着こなしている姿が、凄く凄く素敵だし……なんか、私の怒ツボが推されまくりな人なのよね。ああ、そう考えていると心の中の鼻血が止まらない。流石に、飲食店勤めなので、そんな失態は犯さないけどね。安全安心第一で衛生環境きちんと守らないとね!
    そんなこんなで私の密やかな楽しみにされてしまっているスーツ姿の似合うお兄さんを盗み見しながら、業務をこなして居ると、今日の分を決められた模様。お会計しながら、今日選ばれた栄えあるパン達を見る。カスクートやサンドイッチ、それに……。
    「メロンパン、今日もメンバー入りですか」
    「ええ。アナタにおすすめされてから、ここに来る度に買うことに決めているんですよ」
    「お口に合って良かったです!」
    お会計の間、ほんの少しの時間ぽっつりぽっつりと会話して、袋詰めも終わって、このちょっと幸せな時間は終わりを告げる。
    「また良かったら来て下さいね。ありがとうございました!」
    「ええ、また寄らせて貰います」
    ほんのりと笑って、その人はお店を出て行く。や……やったあああああああああ、笑顔(?)頂きました!!! 心の中でガッツポーズをしながら、マスクの下では顔がだらしくなく歪んでしまっているけど気にしない!!! だって、まさか! ほんのりだけど! ほんのりだけど!! 笑ってくれたんだよ!!! とびっきりの笑顔じゃないけど、笑ってくれたんだよ?! 最近通い出してくれて、ぽっつりぽっつり話もするようになったけども! 今日初めて! 笑ってくれたあああああああ!!!!! 神様ありがとう!!!!!
    そんな貴重な瞬間を初めて見れた幸運な私は、今日一日仕事が滾ったことは言うまでもない。
    ちなみに、店長からは「普段から、その位頑張ってくれよ」と呆れられたのはナイショ。




    そんな幸運な日から、数日後。また、例のダンディーなお兄さんがまた来店された! 珍しく、今日は開店と同時に来たので(あれ? 珍しい)とか思いながら「お待たせいたしました。いらっしゃいませー」と言いながら、いつものようにお客様達を向かい入れる。
    人気の商品が早朝から売れてしまう事が多く、それを狙ってくる人が多い。今回はダンディーなお兄さんもそれを狙っていたのかなとチラッと見て思いながら、お客様対応していた。
    その間に、買う分が決まったお兄さんがレジにやってきたが……普段の倍のスタメン(パン)達が勢揃いしていた。
    「今日はお早い上に、凄く量多いですね」
    パンの種類と点数読み上げ終わって、お会計金額を伝える。相手が支払いを待ちながら、私は袋詰めを行いながら、ちょっとした世間話を振る。そうすると、珍しく苦虫を潰した顔をしだした。
    「ここのパンが美味しいと、知人に話した所、買ってきて欲しいと強請られましてね。あと、ここの人気商品を指定された上に、他にも買ってこいとパシりをされましてね」
    「あ、あっははは……それは、ご災難で」
    「ええ、全く。……ですが、可愛い後輩達に、ここのパンの美味しさを伝える絶好のチャンスと思うことにしました」
    少しだけ優しい雰囲気になった。いつもガッチガチな真面目な雰囲気な人なのに。また新たな一面頂きました!!!
    「また新しいファンが増えてくれるなら、私としては嬉しいですけどね! お待たせいたしました、また来て下さいね!」
    袋詰めを終えたパンの袋は、いつもより膨らんでは居たけども、いつもより優しい雰囲気で、少し微笑んでくれたお兄さんを見て、私は心の中でガッツポーズしまくりだった。
    ありがとう、見知らぬ後輩君(さん)達!!! 今日も一日頑張れる! クソな労働も頑張れるよ!!!







    続・パン屋の密やかな楽しみ今回はナナミンがお店に初めて来た時の話です。




    忙しい時間が落ち着いてきた時間。今日は、シフト上開店してから働き詰めだった私はやっとお昼休憩! いえーい、労働の後のご飯は美味しいです!!!
    今日は朝から居たから、お客様にお出しする前にパンを先に買わせて頂いたのだ、これがパン屋の店員の特典だぜ。
    「いっただきまーす」
    ブラックコーヒーのボトル缶と一緒に、カスクート(中身は王道のハムとチーズ)とカレーパンとクロワッサンとメロンパンと他甘パン二点。結構な量食べているけど、接客販売は体力勝負な所もあるから、こんだけ食べないと……まぁ、ここのパンが美味しいから沢山食べているのもあるけど。
    「そう言えば」
    あの気になるスーツのお兄さんとも出会った時もお昼こんなんだったなと。

    その日は、生憎の雨模様。ここはこじんまりとやっているお店なので、雨が降られるとお客様の足が遠のくんです。折角、店長始め職人さんが腕を振るって作ってくれたパンが勿体ない……。売れ残ったら買って帰ろうかな、なんて考えていたらお客様の来店を告げるベルが鳴った。

    -カランカラン-
     
    「いらっしゃいませ」
    マスクの下でも笑顔を忘れず、お客様をおでむ……か……ふぁあああああああああああああああああ!!!!!!!!!!!! 何、何、何、何、このお客様!!! このお客様!!! え、ちょ、え、えええ、何、このスーツびっしり着て、髪の毛もきっちりセットされていて、素敵サングラスと漂う色気……え、ヤバい。私の好みが滅茶苦茶刺激される!!! やべぇえええ、テンションあがるぅううううう!!! ふぅうううううううう!!!!!!!!!!!! ……と、ここまでコンマ一秒。
    奇声上げそうになるのを強い鋼の意志でねじ込めて、接客モードの仮面でガチガチに押し込めて、スッとレジカウンターに戻る。
    大丈夫、私。私は接客のプロよ? 大丈夫、とてもとても好みな男性だけど、アナタが好きなのは? ナイスミドル!! そう、ナイスミドルでしょ。大丈夫、アナタなら強い意志で……。
    「すみません」
    ひゃああああああああああ、声も良すぎて死ぬぅうううううううう。つーか、好きぃいいいいいいい!!!!!!!!!!!!!!!!! 理性が大崩壊して、本能が暴れ出すぜ!!!!!!!!
    「はい、なんでしょうか?」
    「此方のパン屋のオススメはなんですか?」
    ここまで、コンマ二秒。
    ステイ、ステイ、私の本能。暴れるなら、せめてお客様の居ない前でね。ステイ、ステイ。
    「そうですね。まず、甘いもの系ならば、メロンパンですね。皮がパリパリ、中身はふんわりで、しつこい甘さでは無いので、甘いのが苦手な方でも食べやすいかと。ご飯ものでしたら、カスクートですね。うちは中身が、一週間毎に変わるんです。今日は水曜日ですので、王道のハムとチーズです。この王道でありながらも、絶妙な味のバランスで丁度良い塩梅で美味しいハムとチーズは一番の売れ筋ですね。その次はカレーパンなんですが、あ、今日はもう売れ切れてしまってま……す……ね」
    し、しまった。つい、前職の癖でめっちゃ喋っちゃった……このお客様、こんなに話しかけられるの嫌だったかも知れない。ど、どうしよう、ついお客様来てくれたテンションと割と好みな人が来たテンションでマシンガントークしちゃった……どうしよう。
    「そうですか」
    お兄さんは表情も変えず、トングとトレーをそのまま取ってくるとカスクートとメロンパン、それとクロワッサンを載っけるとレジに持って来られたので、慌てて姿勢を正してトングとトレーを受け取る。商品名と点数確認して、お会計金額をお伝え、その間に袋詰め。お客様から金額頂いた。
    「丁度頂きましたので、レシートになります。ありがとうございました!」
    元気よく改めてご挨拶してお客様をお見送り。お客様が見えなくなってから、自己反省タイム。
    「あぁあああああ……きっと、あのお兄さん、絶対次来ないよなぁ。また悪い癖が出ちゃった、あんな物静かな人なら静かに選びたいもんね……はぁあああああ……」
    私の前職も接客販売だった。飲食じゃなく物販の方だけど。その時も気をつけろと言われていたのに。
    「折角、目の保養になりそうだったのに……はぁ」
    そんな自己反省をしながら食べたお昼が、丁度今日のスタメンパンだった。ちなみに、余りの落ち込みように店長から「だ、大丈夫? 良かったら、このメロンパンとクロワッサン持っていて」と売れ残り分を貰えたから、ラッキーだったようなそうじゃないような……。

    その後、一週間経った頃。あのお兄さんが来店された。
    「いらっしゃいませ、あ、こないだの!」
    「こないだは、どうも」
    「あ、いえいえ。また来ていただいて嬉しいです! ごゆっくり」
    とりあえず、邪魔しないようにササッとレジカウンターに戻って様子伺う。前回の二の舞はごめんだ……。
    「お会計お願いします」
    「はい、承ります。カスクート 一点、メロンパン 一点、カレーパン 一点……」
    カレーパン? あれ、カレーパン?? もしかして???
    「アナタが熱心に薦めてくれたのでね、気になったんですよ。カレーパン」
    「そ、そうなんですね。ありがとうございます」
    あんなマシンガントークの中でも、覚えてくれていたんだ。これは心を込めて、感謝を伝えなきゃね。
    「ありがとうございます。宜しかったら、今後もご贔屓にして頂けると幸いです。うちのお店のパン、まだまだ美味しいのありますから!」
    「そうさせて貰います」
    その一件が合ってから、ちょこちょことお兄さんは来てくれて、シフトがかち合うと、少しの時間だけども話す機会が増えたんだよなーとカレーパンを齧りながら思い出してニヤニヤする。
    「また次来たときは、後輩達の話聞けるかな~」
    次会えたら良いなと思いながら、残りの時間も頑張ろう。



    続々・とあるパン屋の密やかな楽しみ今回はクリスマスシリーズなので、労働はクソだと叫びながらデスマーチを乗り切る話です。後輩君である虎杖君もちょろっと出てきます。
    ちなみに、私 野良猫が実際にデスマーチ(確か12月29日~1月5日程)までの連勤をこなした事がありました、報奨金目当てで←
    接客の面の所、だいたい私の実体験です(苦笑)






    「いらっしゃいませー。シュトレン如何ですか!」マスクの下で満面の笑みを浮かべながらも、脳内ではこう叫んでいる。

    労働はくそだあああああああああああああああ!!!!!!!!!!!!

    12月23日休んだ後から、私は八勤というデスマーチ行進中。三が日はお休みだから、まだマシな方かなと。前職(物販販売業時)と同じ事をしていて、ちょっと目が死んでいるけど。あの時は三が日もフル出勤での八勤デスマーチだったなぁ……。あの時は、報奨金欲しさにお願いしたんだよね。今回に関しては、店長がお願いしてきたのもあるけどね。
    「……すみません、店長、もう一度良いですか? 私の耳が可笑しいのかと思うんですが??」
    「だから、24日から八勤出勤して欲しいんだ。君が居ると、売れ行きが良いからねぇ。流石、前職が物販販売していただけあるよ!」
    「いやいやいやいや、馬鹿ですか? 私、死にますよ?」
    「いやいやいやいや、本当に、君がシフト居る日はめちゃくちゃ売れ行き良いからねぇ。だからこそ、君に居て欲しいんだよ!!」
    「いや、どんだけブラックなシフト作ろうとしているんですか? いくら、私も接客好きでも、身体が持ちませんし、無理です、お断りし」
    「日割り予算達成したら、プラスに報奨金出すよ。月予算も大幅にプラスしてくれたら、報奨金もっと弾むよ」
    「喜んで入らせて頂きます」
    過去の私、マジ馬鹿……!!!!! そんな事を思いながらも、(目は死んでいても)笑顔は絶やさずに、接客対応していた。

    クリスマスと言えば、子供向けの可愛いパンが多い。雪だるまの形やクリスマスの限定パンも増える中、当店のオススメは勿論! シュトレン!! 私、普段のパンも大好きだけども、このクリスマス時期に出るシュトレンめちゃくちゃ楽しみなのよね。そして、そのシュトレンを目当てに買われるお客様が多くて、25日終わるまでは、喜ばしい事に大変に忙しいのデス。追加条件で、シュトレンは必ず私の分確保して下さい! って言わなかったら、私頑張れなかった……。
    そして、気になるダンディーなお兄さんは最近来てないか会えてないのかで、活力得ないし……ぐすん。そんなんでも、笑顔を絶やさない様にする私は接客のプロ、そう! 接客のプロだ!!! と言い聞かせながら頑張るしかなかった。

    そして、目まぐるしい日々が続き、ついに12月25日。

    「いらっしゃいませー。シュトレン、只今焼きたてで御座います!」
    追加で焼かれるパンを店頭に並べながら、お客様の混み具合を確認。今、別の人にレジを変わって貰っているけども、また混み出しているな。店長に変わって貰って、私もレジに入らないとだなと……そんな風に思っていた矢先に、ちょっとだけ後ろに下がった時。お客様とぶつかりかけてしまった。まずった!
    「申し訳御座いません! 失礼しました!!」と振り返ってしっかり頭を下げてから、お客様の様子を見て……み……る……と……。
    「いえ、此方の不注意です。気になさらずに」
    待って待って待って待って待って待って待って待って待って待って待って、今、私は仕事しながら夢見ている?? ここ最近会えなかったダンディーな素敵お兄さんが目の前に居るんですか?! え、何、私、恐れ多くもこの人に触れちゃった? 触れちゃった?? やだ、ちょっと私の命日かしら? しかも、こんな近くで御尊顔拝見した上に、めっちゃ声が!!!!! やっぱり良いいいいいいいい!!!!!!!!!! 目も耳も幸せえぇぇええええええ!!!!!
    「あ、こんにちは! お会いするのは久し振りですね。今混んでいますが、ゆっくり見ていて下さいね」
    相変わらず本音と建て前が殴り合いかましているけども、今はお仕事中。耐えろ、耐えろ私。
    そう思っていたら、学生服着た男の子が脇に居た。おや、お連れ様が居るのは珍しいとか思ったけども、もしかして……。
    「前にお話ししていた後輩さん……ですか?」
    「ええ、そうです」
    「ちわっす! 前に食べたメロンパンもカレーパン、めちゃくちゃ旨かったから、お願いして連れてきて貰ったんです!」
    と、元気よく答える男の子。あらー笑顔が眩しいな! この子!
    「そうなんですね、ありがとうございます! ファンが増えて、私も嬉しいです。あ、今日までのオススメでシュトレン推していますので、良かったら食べてみて下さいね! では、ごゆっくり!!」
    軽く頭を下げて、そそくさと離れると二人は楽しそうにパンを吟味し始めた。後輩君、大型犬みたいな感じがして可愛らしいわ! なんか、こう頭わしゃわしゃして撫でてあげたい。あと、幻影なのは分かっているけど、めっちゃ尻尾が見える。そして、可愛いなー。そして、なんかお兄さん、めっちゃ雰囲気柔らかい感じがするなーこの子と居るの、楽しいんだろうな。ふふ、微笑ましいとか思いながら、急いで店長に品出しのバトンタッチをお願いする。
    そのままレジにヘルプで入って、お会計をこなしているとダンディーなお兄さんと後輩君が並んでいた。順番がうまく私の方に回ってきたので、お会計させて貰いますよっと。
    「いらっしゃいませ、お会計失礼しますね。メロンパン 二点、カレーパン 二点、カスクート一点、シュトレン 二点……」
    後輩君がお気に召してくれたのかオススメのメロンパンとカレーパンも合ったし、シュトレンも買って貰えている!!! やったね! あとは、食べ盛りなんだろうな。後輩君分なのか、(前のパシりにされた時よりかは少ないけども)普段より多いパンの数が合った。
    「ナナミン、流石に俺の分は出すよ」
    「ここは、素直に奢られなさい」
    お会計の際の押し問答は、もう微笑ましくて微笑ましくて、荒れた心を癒してくれた。あぁあああああ目の保養だし、この微笑ましいやりとりが見れるなんて、報奨金+(私の分の)シュトレン確保お願いで引き受けたデスマーチもこれで報われる!!!
    ありがとう、ありがとう神様仏様!!!



    こうして、私の年末大仕事は終わった。





    とあるパン屋の休日今回は番外編で、ご褒美に連休貰えて懐もほっかほかの休日です。ナナミン不在で虎杖君が出てきます。
    彼、めっちゃコミュニケーション能力高いから、マジで接客販売来たら、絶対強いと思う。






    今日は待ちに待ったお休み! 年末のデスマーチのご褒美で、連休頂いた! やったね! ついでに、報奨金も貰えたから懐が暖かい!
    「さて、今日はお買い物デーにするかな」
    ウキウキと行きたい所をピックアップして、朝ご飯を頂きます!


    とあるパン屋の休日


    諸々片付けてから、適当にブラウスとGパンと上着、スニーカーと言うシンプルイズベストな服装に着替えたら、向かうは大型ショッピングモール。CD屋と本屋が一番大きいところは、ここになるので来た訳だけども……。
    「うーん、本は取り寄せだな。次の休みはっと」
    ボディバックから手帳出して、次回の休み確認。受取期間ギリギリで取りにこれそうなので、取り寄せをお願いする。CDは目当ての物はすぐ見つかった上に、気になっていたアーティストさんのも見つけて衝動買い。
    (特典が大きいからエコバック出さなきゃ……CDはバックにしまい込んで~)
    身支度完了して、さてどうするかと頭を悩ましてると……。
    「あれ、パン屋のおねーさん?」
    「ん? あれ、君は」
    振り向くと、いつぞやの後輩君が居た。振り向いて目線が会うと、めっっちゃくちゃ良い笑顔だった。しかも、絶対尻尾付いていたら全力で尻尾振っているでしょ、君。可愛いなー!!!!!!!!! 前世、犬でしょ? むちゃくちゃ可愛いなー!!!!!!!!! 許されるなら、頭ワシャワシャ撫でたい!!!
    「こんにちは。いつぞやは、お店に来てくれてありがとう」
    「ちわっす。シュトレン? だっけ? あれ、すっごく旨かった! あと、他にもオススメしてくれたパンも!!!」
    「そっかー喜んで貰えて良かった。シュトレンは毎年人気でね。沢山作るんだけど、それでも売り切れちゃうものだから、あの時は運が良かったよ」
    「そうなんだ! んじゃあ、ほんと、ラッキーだったんだな! あ、今度また行くからおねーさんのオススメ教えてくれよ」
    輝かしい笑顔でお願いされると、昔飼っていた飼い犬を思い出すなー。こっち見上げて、小首傾げてきた可愛らしい姿が。
    「また来てくれるなら、教えてあげましょう! ……ちなみに、お菓子パンならメロンパンもだけど、チョココロネとカスタードコロネもオススメだよ」
    「マジ?」
    「マジマジ~。結構、メロンパンが人気だから隠れ気味だけどもね。あとは、普通にサンドイッチも。カスケードが目玉だけど、食パンも美味しいって定評あるから美味しいよ」
    「くぅううー聞いててめっちゃ腹減る」
    「ふふー高校生男子の胃袋に、飯テロダイレクトアタックかな?」
    「ダイレクトアタック過ぎて、めっちゃ腹減るし、食べたくなった!!!」
    二人で顔会わせると、堪えきれず大笑いしてしまった。年が離れているのに、こんなテンポよく会話出来るなんてなー。この後輩君、案外コミュニケーション能力高いな。うーん、この子うちで働いてくれたら、私楽出来そうだな……なんてね。
    「ふふふ、ついつい喋り過ぎちゃったね。そう言えば、お名前聞いても良いかな? これから、常連さんになってくれる人には、今後もお得情報を教えてあげましょう!」
    「マジ! やったー!! 俺、虎杖 悠仁! お姉さんの名前は?」
    「私は、志乃。志乃(しの)レイだよ。志乃って呼びにくいから、レイで構わないよ。虎杖君」
    「分かった、レイさん! オススメされたパン、ぜってぇ買いに行くな!」
    「お待ちしております。では、若人の時間をこれ以上奪うわけには行かないので、これで。またのご来店お待ちしております~」
    そういって、ヒラヒラ手を振りながら後輩君こと虎杖君の側を離れた。いやー意外な所で意外な人に会うもんだね。まぁ、これで、ダンディーなお兄さんとも会えたら良かったなーなんて思いながら、新作ゲーム見に行こうと思いながらゲーム屋に行こうと足を向けた。
    今日は良い休日だ!!!





    とあるパン屋と高校生達
    再びの番外編で、虎杖君に続き伏黒君と野薔薇ちゃんが登場しております!
    一年ずとお昼をただ食べるだけの話です。原作をまだ読み込めてないので、伏黒君と野薔薇ちゃんの口調が可笑しいかもですがご容赦を。
    (アニメのみしか見てないので・・・・)
    ちなみに、今はあまり見なくなりましたがパン屋さんで売ってるカラースプレー掛けたドーナツ、野良猫大好きなんですよね。
    カラースプレー自体が好きなのもあるんですか、なんか口当たりとかめっちゃ好きで。
    あと、コロネと鯛焼き食べるときの食べ方も実話です(笑)



    「いらっしゃいませ、只今 メロンパン焼きたてで御座います」
    今日も今日とて、労働はクソだと思いながらも、やっぱり接客楽しいなと矛盾した思いを抱えてお仕事中。この一山が終われば、お昼休みと思えば頑張れる! 頑張れ、私!!!!そう鼓舞していると、新たなお客様が来店された。私は接客のプロ! 飛沫防止にマスク付けているけど、マスクの下でも笑顔は絶やさない!! それが、プロって物よ!!
    「いらっしゃいませ……あら、君は」
    「こんちは! レイさん!」
    笑顔でお出迎えしたら、大型わnごほん虎杖君が満面の笑みでご来店。その後ろに、ちょっと見た目ヤンキーそうな子だけども綺麗な顔立ちしている男の子と気が強そうだけどもとても可愛らしい女の子も来店された。同じ学生服だから、お友達かな?
    「いらっしゃいませ、虎杖君。来てくれてありがとう。お連れ様はお友達かな?」
    「そう! 伏黒と釘崎!!」
    「「こんにちは」」
    ちゃんと挨拶出来るなんて、ほんと良い子達ね!挨拶って、なかなか出来ないもんだから、出来る子は好感度高いよ!!
    「ふふ、こんにちは。ここは映えな物なくて、釘崎さんには物足りないかも知れないけども、味は確かだから。ゆっくり見ていってね」
    「あ、ありがとう御座います。虎杖から、ここのパン美味しいって聞いていたから、とても楽しみにしていたんです。映えとか関係なしに!」
    「……同じく……」
    「あらあら。ふふ、ありがとうーそう言って貰えると、すっごく嬉しい! 今メロンパン焼きたてだから、甘いの嫌いじゃなかったら食べてね。では、ごゆっくりご覧ください」
    釘崎さんが慌てたように言って、控えめに伏黒君が答えていて、なんか可愛いなーと思いながらも嬉しいこと言って貰えちゃった! ふふふ、美味しいって言われるのは、本当に嬉しいな!
    「あ、レイさん! 今日のオススメ何?」
    「おおっと、そうだったね。今日は個人的にも大好きな此方かな! パン屋さんで売っているカラースプレーたっぷり掛かったチョコドーナツ!!!! ここのドーナツはふんわりしてて、尚且つチョコもカラースプレーがどっさり掛かっているから、甘いの好きなら一度は食べてみて欲しいかな」
    「おお~旨そう!」
    「あとは、今日は火曜日だからカスクートの中身は魚と卵が挟まれているから、そっちも美味しいよ。ガッツリならハムと卵サンドイッチがオススメ。では、ごゆっくり~」
    それだけ伝えて、私はいそいそとレジカウンターに戻る。
    伏黒君がトレーを持って、虎杖君と釘崎さんがトング持ってあーだこーだ言いながら買っている姿は微笑ましいね。仲が良いなー可愛いなーとニコニコしていたら、店長からお昼行ってもいいと言われたので、いそいそとバックヤードに戻って上着を着てお昼食べに行ってきまーす!!!! 今日は天気が良いから、近くの公園で食べるんだー!!!!



    「いっただきまーす!!!!」
    手を合わせて、本日のお昼ご飯頂きます! 今日はお勧めしたカスクートとコロッケパンとソーセージパンとカスタードコロネとチョコドーナツ。ガッツリ系買ったから、今日はこのくらいで……私ご飯派だから、パンだと腹持ち悪いんだよね……これで、なんとか持たせる感じ。まぁ、あれだよ、沢山食べても動いているから大丈夫! 大丈夫と思いながら食べ始めていると聞き慣れた声が。
    「あ、居た居た!」
    「ふぁ?」
    コロッケパンを一口齧って咀嚼している所に、虎杖君と伏黒君と釘崎さんがやってきていた。あれ、なんでここ分かったの?
    「店長さんが、ここに居るからと教えてくれたんです」
    「オススメパン買ったし、どうせなら一緒にと思って」
    「迷惑だったかな?」
    「ううん、大丈夫だけど……こんなおばさんと一緒でいいの? ご飯不味くならない?」
    「ならない、ならない!」
    「さっき、コロッケパン食べているときの顔見ていたら、そっちも買えば良かったって後悔してる」
    「とても美味しそうに食べているから、見てて気持ちがいい」
    三者三様の反応に……。
    「うぅうん、食べている姿見られて恥ずかしすぎる……」
    そう言いながら、高校生達とのお昼ご飯。虎杖君と釘崎さんが話して、時々伏黒君が口を挟む感じだけども、とても仲の良さが見える。私は横でニコニコしながら聞いて、パン齧っているだけ。
    なんか私居て良いのかな思ったけど、三人とも楽しそうだから良いかな。そう思いながら、カスタードコロネを取り出して、クリームの所のフィルム外して、後ろの方からはぐりと食べているとびっくりした顔をした三人の顔が。あらー三人とも可愛い顔してどーしたの? と思いながら首を傾げた。
    「志乃さん? って、後ろから食べるんですか」
    「あ、レイでいいよー伏黒君だったよね? うん、後ろから食べてカスタードクリームをじっくり食べたいんだよね」
    「へー……私はチョコとか沢山食べたいから、頭から食べるな」
    「あ、俺も! 伏黒は?」
    「俺も同じだ……あんまり食べないが」
    「やっぱり、普通はそうだよねー。こういう食べ方してると、下手するとクリーム出ちゃって大惨事だし」
    そう言いながら、なんとか大惨事は回避しつつ平らげる。うん、今日も美味しい!!
    「ちなみに、私、鯛焼き食べるときはお腹から食べるのよ。だから、よく友達から“猫かよ”って言われるのよねー」
    「想像したら、猫だった。私は頭派ね、二人は?」
    「確かに、猫。俺は尻尾から!」
    「頭だな」
    「あら、今度は真っ二つに意見が割れたね~」
    のほほんと会話をしていると、あっという間に休憩時間終わりが近付いてきている。楽しい時間は早いねー。
    「と、ごめんね。私戻らないと」
    「レイさん、今日は色々ありがとう!!!!」
    「此方こそ、楽しかったよー。また良かったら来てね」
    そう言って、手を振りながらお店に戻る。今日はお昼休みが楽しい時間だったから、これからの時間もなんとか乗り切れそうだ!!!!
    「さ、残り時間も気張って行きましょい!!!!」
    気分屋。 Link Message Mute
    2022/08/25 11:59:10

    パン屋の密やかな楽しみ

    ※pixivより再掲載※
    pixivで掲載していた作品です。
    当日リア友誕プレで書かせていただいたもので、楽しくなって何話か書いたシリーズ。
    初+未知数ジャンルだったので、「これ夢小説なん??? 未知数過ぎて分からん(白目)」になりながら書いてました。
    此方に再掲載に辺り、何話かまとめて掲載しました。
    少しでも楽しんで頂ければ幸いです。
    肌に合わないや若干五条先生の扱いが雑なので、嫌だなと思われたら、そっとブラウザバックしてくださいね。

    ##pixiv掲載作品
    #夢小説
    #微夢小説
    #呪術廻戦
    #七海健斗
    #虎杖悠二
    #伏黒恵
    #釘崎野薔薇
    #五条悟

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