5月1日【5月1日】
どうしてか、涙が一向に止まらない
鏡を見ると目元は真っ赤に腫れ上がっていた。拭っても拭っても涙はとめどなく溢れる。胸が締め付けられているようだ。そんな自分が惨めで堪らなくて、また涙がこぼれた。
言葉にもしたくないような記憶が脳に押し寄せてくる。この身に降りかかったことは全て、自分が悪いのだと思った。立つこともできないほどに泣き疲れて、鏡面に手をついた。
こんな姿を誰に見せることができようか。今日はもう、学校を休んでしまおう
手をついていた鏡の表面に波紋が広がったかと思うと、そこから手が伸びてきた。最早驚く気力も、逃げる気力もない。
ぼんやりと鏡を見つめる私の頭を、その手が優しく撫でた。胸が熱くなった。鏡にもたれて、誰かの手に撫でられながら、声を殺して泣き続けた。