2月21日【2月21日】
様々な種族の化け物が、人間を洗脳しようとしていた。
彼らは人間を駒にして戦争をしていた。駒が多ければ多いほど、戦争では有利なものである。どの種族も人間を捕まえることに躍起になっていた。
どこに逃げ隠れても、すぐにどこかの種族に捕まってしまう。逃げ場など無かった。
私が捕まったのは、化け物たちの中でも特段優秀だと言われる種族だった。
彼らは髪のような、糸のようなものを人間の頭に突き刺すだけで常識を破壊し、改変することができた。
何人もの人間が目の前で壊されるのを見ていた。壊された後の人間達は、それ以前と何の変化も無いように見えた。それが不気味だった。
半ば諦めたような気持ちで、自分の番を迎えた。頭に糸が突き刺さった。痛みも恐怖も無かった。
気付けば洗脳作業は済んでいた。
何が変化したのかは自分では理解出来なかった。
しかし、痛みも何もなしに洗脳できる技術を持つ彼らは凄い種族なのだと思った。