争乱 2注意事項
【ATTENTION!!】読む前に確認お願いします
・「刀剣乱舞」の二次創作作品です。
・原作登場刀剣男士の女体化があります。
・カップリングとして「くりんば」が含まれます。
・モブ(オリジナル主人公及び登場人物)がかなり話します
・創作設定が多くでてきます
・文章は拙いです
・ご都合主義です
上記の点確認の上、自己回避よろしくお願いします
なんでも許せる方のみお楽しみくださいませ!
第弐章 紡ぐ縁
ところは変わって会議会場。白蓮は先程間に入ってくれた彩綾とともに席につこうとしていた。
「はぁ。」
「あら、どうしたの?もしかしてさっきの馬鹿に嫌なこと言われた?」
「いえ、それに関しては謝罪をいただきましたし、蒸し返すつもりはないんですけど。ですが、こうも突っかかる人が多いとは思わなくて。」
「……ちょっと待って。あいつだけじゃないの?」
「まあ、早めに来たのが仇になったとだけ言わせてもらいますね。」
そう、実は先程の彼以外にも私に、と言うよりひろに言いがかりをかけてきた人はいた。だが流石に上位者ということもあって、表立って口にすることはないのが嫌なところだ。遠回しにひろをよこせと言われ続けるのを不快にさせないように断るのは骨が折れた。だからこそ、率直にひろを馬鹿にしてきた彼には抑えきれなくなったのだが。
「一応、今日は初めての上位者会議への参加ですから、私が値踏みされるのは覚悟してきたんですけどね。」
「なるほどね。蓮ちゃん大人ね〜。私ならすぐ手が出ちゃうわ!」
そう言って少し大きな声で言った彩綾さんの目は、笑みを浮かべる顔とは反対に全く笑っていなかった。
「ふふ。私が大人だったら、あそこで我慢できてますよ。彩綾さんにも迷惑かけちゃったし、丈留さんも初めてお会いするのがトラブルになるなんて、本当に失礼なことをしてしまいました。」
「あら?嶺染のこと知ってたの?」
彩綾さんは首を傾げて尋ねてきたが、何を言っているのだろうか。
「それはもちろん。彩綾さんもですけど、戦績上位者の中でも有名な方ですから。数少ない戦闘系審神者で、最前線を戦ってるって。まさか、龍樹くんと知り合いだとは思いませんでしたけど。」
「あー愛し子くんね。彼には私もお世話になったわ。」
そういえば、彩綾と初めて会ったのは彼からの紹介もあったと思い出した。
「私のことも彼が彩綾さんに頼んだからなんですよね?」
「そうよ。と言っても、もともとは噂を確認したら頼まれたってだけなんだけどね。今は頼み聞いてよかったわ!だってこんなにかわいい子とお友達になれたんだもの!」
そう言って彩綾さんは私を思い切り抱きしめた。突然のことで驚いたけれど、いい香りもするし、私も彩綾さんのことを本当に慕っているから抱きつき返してみた。
「私も、彩綾さんとお友達になれて嬉しいです。まだまだ未熟者ですけど、これからもよろしくお願いします。」
「もちろんよ!でも、彼には謝らないといけないわね。」
抱きつき返したのが嬉しかったのか、さらにギュッとされてたけど、もう目の前に会議の座る席があるから一度離れた。しかし、彩綾さんの言った意味がわからない。
「私が後ろ盾についたっていうのに、あなたに余計な茶々入れてくるやつがいたんでしょ?私の根回しが行き届いてなかった証拠だわ。」
「そんな、大丈夫ですよ。」
「今回はそうだったかもしれないけど、次どうなるかはわからないでしょ?だからね、今日の会議は私の横に座ってね!」
「え。」
唐突に真剣な顔をして話し始めた彩綾に目を奪われていたが、最後の言葉に思わず声が出てしまった。
「彩綾さんの隣って…」
「いつもは嶺染のが座ってる席ね。」
「そんなの申し訳ないです!」
「いいのよ。どうせ座る席なんて自由なんだから。まあ、私の席はいつもここなんだけど。」
「ちなみに嶺染さんは?」
「いつもここね。ここなら静かだって事らしいわよ。」
「やっぱり!大丈夫です。私は後ろの方に座りますから。」
「でも、嶺染のはいつも最初の政府の報告なんて聞いてないもの。だから隣に座っても文句言わないわよ。」
『そうだ、あんなの聞いてなくても支障はないだろ。だから隣に座っとけ。俺はその隣に座るから気にするな。』
後ろから声がして振り返ると、そこには先程初めて会った、丈留その人が歩み寄ってきていた。
「あら、見習いは?」
『俺のしごきよりいい罰を与えてくれる奴が見つかったからな。それに預けてきた。』
そう言ってニッっと笑う姿は、戦場に立つ武士のような自信が見て取れて、彼の戦績の証明となっている。
「丈留さん、でしたよね。こちらが起こした問題なのに後処理を任せるような形になってしまってすみません。」
「気にするなと言っただろ。それより、お前さんのこともう少し教えてくれないか?愛し子の奴、何にも教えてくれなかったからな。」
「あら、ナンパかしら。そんなの私の前で許しませんけど?」
「馬鹿言うなよ。俺はただこいつに興味があるだけだ。愛し子の奴が大事にしてる玉だからな。」
「彩綾さん、構いませんよ。私も龍樹くんのこととか聞いてみたいことがありますから。ですが、それは会議の後ででも構いませんか?もう、始まりそうですし。」
会場には徐々に人が集まり始め、もう席が埋まりつつある。
『おう、構わないぜ。それとさっきも言ったがお前さんは智蕾のの隣に座っておけ。今までこいつの隣に固定で座ってた奴は俺を除いていない。その席を許したってことを見せるだけでも抑止力になるだろう。俺も隣に座るしな。』
「あなたも座るの?」
「ああ、最上位の審神者が2人近くに座れば、いい護衛だろ?」
「私はあなたがそんなことをするのにびっくりしてるのよ。今までそういうのは断ってたじゃない?」
「ん?ああ、それでか。いや、何。お前さんは智蕾のの迷惑とか考えて断ろうとしてたんだろ?そう言う気概は嫌いじゃないからな。」
そう言ってこちらを見る丈留さんは自分の意見が間違っているなんて微塵も思っていなくて、私はため息で答えた。
「はぁ。バレてましたか。」
『うまく隠してたと思うぜ。ただ、こう言うのは経験からの勘が働くってだけだ。いつもだったら気づくだろう智蕾のは気づいてなかったしな。なに浮かれてんだ?』
「一言余計なのよ。」
「いえ、私が未熟者な証ですよ。彩綾さんがお強いのも、影響力が強いのもわかっていて頼らずにしたいと言うわがままでしたから。だって、お友達として付き合っていくのにそんな関係はやだなって思っちゃって。」
せっかく友達になったのだ。負担になるような関係なんて作りたくないのが本音だった。そう伝えると、彩綾さんは私の両手を取ってゆっくりと握った。
「正直今の気持ちを素直に言ったら、遠慮するな!ってことね。でも、そこまで私との関係を大事にしてくれて嬉しいのも本当なの。だから今回は先輩として頼ってほしい。これは、愛し子くんに頼まれたからじゃなくて私の心からの思いよ。」
「はい。今日はよろしくお願いします。」
『俺もいるぞー』
「分かっています。丈留さんもよろしくお願いします。」
『ああ。引き受けた。』
そうして私は、かの有名な上位者審神者二人に挟まれる形で会議を過ごすことになった。