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    サヨナラの準備はできていた注意事項注意事項
    【ATTENTION!!】読む前に確認お願いします

    ・「ヒプノシスマイク」の二次創作作品です

    ・カップリングとして「左馬一(碧棺左馬刻×山田一郎)」が含まれます

    ・周りのキャラも多いです

    ・創作設定も多くでてきます

    ・文章は拙いです

    ・ご都合主義です


    上記の点確認の上、自己回避よろしくお願いします
    なんでも許せる方のみお楽しみくださいませ!

    Side 一郎
     
    「このやろう!失せやがれ!」

     ドンッという音と共に目の前が白く弾け、頭にはガンガンとノイズが走る。少し離れたところで戦っていた毒島さんがこっちの様子に気がついたようだが、今は目の前の相手を倒すことが先だ。
     そう頭が回るより先に俺の身体は反応していたようだ。相手のちゃちなバースを真っ向から叩き落とすが如く、我ながら強烈なリリックを紡ぐ。もちろん相手はすぐさま地に伏すことになった。

    「山田一郎!」
    「一郎君!っ違法マイクかっ!」
    「毒島さん、入間さん、俺はだいじょう、」

     俺は大丈夫、問題ない。そう告げようとしたはずなのに違法マイクによる攻撃のショックが気持ち悪くて思わず膝をつく。そのまま視線はグルリと回転し目の前に瓦礫が転がった。

     ▼△▼△▼△▼△

    「新手の違法マイクですか」

     話を持ち込んだのはヨコハマの悪徳警官だった。彼とはビジネスパートナーとして、なかなかうまくやっている関係だ。彼からの依頼で情報を集めたり、引っかかるものがあれば彼に流してうまく収めてもらう。今回も例に漏れない話のようだ。

    「ええ。元はヨコハマの方で被害が出た為、マイクをばらまいている元を捜索し始めたのですがどうやら複数のディビジョンで同一のマイクによる被害と思しき事件が増えているんです。イケブクロでもありますよね?」

     問いかけの体でほぼ断定しているであろうそれを俺は何気なく首肯で返した。

    「それは確かに俺も確認してますよ。それがヨコハマのと同じってことですよね?」
    「そうです。ですから、貴方には協力の要請に来たというわけです。いや、依頼と言った方がいいでしょうか」

     最後にそう付け足すということは、金銭的報酬を出すつもりがあるようだ。俺は仕事の匂いに椅子に深く腰掛けて相手を見据えた。

    「具体的には?」
    「アジトの捜索及び発見。その後の掃討もお手伝い願いたいものですね。なにせ相手は違法マイクですから」

     そう言われるとこちらも頷くしかない。政権打倒以降、回収されたはずのヒプノシスマイクだったが、人は過ぎたる力を容易に手放すことはできない。それも一度その甘美な感覚を知ってしまったら。そんなわけで巷には様々な違法マイクが溢れているし、その摘発には正規のヒプノシスマイクを与えられるだけの実力を持つ元ディビジョンの代表が対応を任されていた。

    「なるほど。請求先はヨコハマ警察署で大丈夫なんですか?」
    「それはもちろん。事件の捜査として動いていますから、解決への協力には誠意を見せるでしょう。見せなかった場合はご連絡を、しっかり引きずり出しますので」

     目の前でにっこりと笑う男のことだ。本当にそうなったら遠慮なく搾り取るであろう未来が見えた。

     ——怖い人だよなぁ

     内心そう思ってることはどうかバレないでいただきたいものだ。そう思いながら依頼の内容を詰めていく。そういう細かいことが意外と大事なのだ。

    「そりゃ安心だ。じゃあ契約成立って事で。とりあえず、アジトの情報ですか?」
    「そうですね。なにぶん被害が拡大しているのもあって絞り込めない状態です。何とかなりそうですか?」

     伺うようにこちらを見てくるが、何を言っているのだろうかこの人は。そこそこの付き合いだっていうのに。まあ、心配するのも無理はない。このマイクはそこそこの規模で広がっている。俺のところまで来たってことは警察では調べられない領域の話だ。だがその程度の懸念はもう終わったことだ。

    「もちろん。というか、アジトに関して時はもう見当がついてますし。むしろ、そちらさんの準備次第ってとこですかね?」
    「……今なんと言いました?」
    「だからアジトの場所はもう割れてるんですって。なんなら周辺の地理情報とか、下っ端だけなら身元もわかるやついますよ?」

     俺の答えにしばらく言葉を失っていたようだが、おもむろに来てすぐ出してもう冷え切ってしまったコーヒーを口に含むと、ゆっくり息を吐いた。

    「……ふぅ。改めて素晴らしい能力ですね」
    「お褒めに預かり光栄ですって言えばいいんでしょうけど、これは俺が気になった事件でもあるので。言ったでしょう?俺も事件は認識してたって」
    「それもそうですね。貴方がこんな事件があると知ってじっとしている筈もありませんでした。むしろ私が来なければ一人でどうにかしようとしていましたね?」

     その答えは笑って黙殺した。ま、その通り片付けようと動いていたことは事実だが、この意外と正義感を持って己の職を全うしている大人に馬鹿正直に話すこともないだろう。俺も成人してしばらく経ったというのに、初見の印象が抜けないのか俺が危険なことに首を突っ込むのを嫌がる素振りを見せる大人は多い。目の前の男もその一人なのだ。

    「やれやれ。では日程を詰めましょうか。貴方の直近のご予定は?」
    「そろそろ片付けようと思っていたので予定は空いてますよ。入間さんの方はどうですか」
    「……そうですね。諸々の予定と準備に一週間いや、五日程いただきたいですね」

     ちょっと返事に間が空いたが気にしないことにする。自分の予定をざっと見直し、問題がないと確認して男へ向かって頷いた。

    「了解しました。こっちもその間にできるだけ情報を集めておきますね。なんか欲しい情報とかありますか?
    「いえ、こちらもある程度は調べていますので……。ああ。ではこの資料をお渡ししておきます。ここにないものがありましたら、またご連絡いただけますか?」

     そう言って渡されたのは警察資料の一部のようだった。機密資料だろうにいいのだろうかと、最初に頃は思っていたけれど、最近はもう慣れてしまった。俺に知られてはいけない情報などもとより載せてなどいないだろうし。資料をそっと手元にあった仕事用のファイルにしまうと、俺は意識して口角を上げた。

    「狙って調べることはないって事ですね、了解です。連絡は二郎から行くかもしれませんから気をつけておいてくださいね」
    「了解しました。ですが何を気をつけることが?」
     
     二郎のこともよく知っている目の前の男からすれば、今の俺の言葉はだいぶ可笑しいものだろう。二郎も俺の仕事を長いこと見てきたのだから、情報の取り扱いもしっかりしているはず、気をつけることなどないと。そんなこと俺だってよく知っている。俺は自分でも悪い顔をしているだろうなと思いながら本意を伝えるべく口を開いた。

    「“俺から”は警察署との契約に基づく情報しか流しません。ですが、弟たちに“うっかり”契約には関係のない情報を話してしまうかもしれないですから。俺は弟には甘いらしいので聞かれたら答えてしまって」

     その言葉に理解が及んだのだろう。目の前の男もニコリと悪どい笑みを浮かべた。

    「それはそれは、よろしくない“うっかり”ですね。もちろん私に”うっかり“漏らしたとしても心のうちに留めておきましょう」

     これは俺個人の彼に対する礼の一つだったりする。二郎が進路を決める時、彼は相談役としてだいぶ弟のことを気にかけてくれたのだ。なんなら他の二番手たちを巻き込んで、家庭教師の真似事までしてくれた。本当はしっかりお礼をしたかったのだけれど、年上の気まぐれなのだから気にするなと言われてしまってからは、こうして些細ではあるが気になる噂話を流すことで男の仕事の手助けをしているというわけだ。これもなかなか受け取ってもらえなかったが、どうにか押し売りを続けて今や何も言わず受け取ってくれるようになった。

    「情報に関しては要望のものがあった場合随時連絡します。まとめたものは結構前日までに。それでいいですか?」
    「それで大丈夫です。では、よろしくお願いします」
    「こちらこそ。今後とも萬屋ヤマダをご贔屓に!」

     ▼△▼△▼△▼△

     そんなこんなで作戦決行となったわけだ。現場には理鶯さんも手伝いに呼ばれていて、過剰戦力じゃないかと始まる前に談笑したほどだ。そして予定時刻になった。アジトに突入し、ワラワラと現れるこの事件の元凶どもをちぎっては投げちぎっては投げ、と大立ち回りを演じたわけだが、どうやら最後に俺はやらかしてしまったようだ。

    「……!理鶯!…を…んでくださ……!」
    「ああ!……」

     共闘していた大人たちがなにやらそばで大声をあげている。そりゃそうだろうな。目の前で人が倒れたんだ。パニックにもなるだろう。そんなことを考えているうちに声はどんどん遠くなる。いや、違う。意識が飛ぼうとしているのだ。

     ——あーやっちまったな。二人に迷惑かけちまった

     油断していたわけではない。俺と毒島さんで先行し、入間さんが後方から目を光らせていたのだ。そこに緊張感はありすれど、慢心と呼ばれるものは存在しなかった。だが既に倒したはずの相手が、瓦礫の中から死に体で這い出てくるとは想像していなかったのだ。攻撃範囲にいたのはおそらく俺と毒島さん。しかしさっきの様子を見る限りマイクの影響が出ているのは俺だけのようだから、攻撃のほとんどを俺が受けたのだろう。
     いよいよ閉じようとしている瞼の向こうでは、忙しなく指示を出しながらこちらに呼びかける入間さんの姿が見える。残念ながらその人一倍響く声さえ、俺はもう聞こえていないけれど。

     ——でもま、何とかなるだろ

     それはこれまでの経験からくる予測だった。最初こそ幻術の効果に頭が痛くなったがそこまで強い効果ではなさそうだ。効果がこれだけならこの昏倒も一時的なもののはずだ。

     ——それにマイクの効果が事前に調べていたものだとしても……きっと問題はないはずだ

     そろそろ思考を保つのも限界のようだ。どこか海の底に沈むかのように閉ざされていく。俺はそれに逆らうことなく、静かに意識を手放した。

    〜***〜

     Side 銃兎
     
    「どういうことだよ!なんで兄ちゃんが目を覚まさねぇんだよ!」

     邂逅一番、胸ぐらを掴まれて叫ばれたその言葉に俺は返す言葉を持たなかった。そんなこと俺自身が聞きたいくらいだったのだから。

    「山田二郎。そこまでだ。貴殿がどれだけ騒ぎ立てようと現状に変化はない。それにここは病院だ」
    「そうだよ二郎くん。今から君のお兄さんが目を覚まさないだろう理由も含めて説明するからそこに掛けてくれないかな」

     理鶯と神宮寺寂雷が未だ興奮する子供を宥めてくれたおかげで、俺はなんとか子供を引き剥がすことができた。宥められた本人は不服そうな顔をしているが、自分の兄の容体の方が気になるのだろう。指示通り目の前に用意された丸椅子に腰掛けていた。それにしてもとんだバカ力だ、このクソガキめ。

    「では順を追って説明しようか。君のお兄さん、一郎くんが入間くんたちと協力することは知っていたんだよね?」
    「はい。俺がそこのウサポリに情報渡したりしてたし、兄ちゃんからも一通りの説明を受けてました。違法マイクの案件だけど効果的に命の心配とかはないって……」
    「では具体的な効果については?」
    「聞いてないです。今回のは俺そこまで関与しないし、兄ちゃんも言ってなかったはず」
    「そうか……」
    「……やっぱり、兄ちゃんが目を覚まさないのって違法マイクの効果のせいなんですか?」

     目の前の子供は先ほどとは打って変わって少し青ざめていた。無理もない。今の質問のやりとりなど、兄の昏睡の原因は違法マイクにあると言ったようなものなのだから。その様子を見たからか、医者は小さく子供の肩を叩いた。

    「落ち着いて。君がそう思うのは無理もないんだけど、それは少し間違っている」
    「え?」
    「確かに一郎くんは違法マイクの攻撃を受け昏倒。その後眠り続けている。ですが、わかっているマイクの効果に『眠り続ける』なんて効果はないんだ」
    「……それって、つまりどういうこと?」

     首を傾げる子供には悪いが、応える人間はいない。つまりそういうことだ。

    「一郎くんが受けた違法マイクは、今回の事件でばら撒かれたマイクのいわゆるプロトタイプと呼ばれるものでした。なので、詳しい情報がないのが実情です」
    「つまりは出回っていたマイクのストッパーがないものだと仮定して、今手元にあるマイクを解析していますが……時間はかかるでしょう」
    「入間くんのいう通り今警察の方が頑張って調べてくれてる状態なんだ。私の方で一郎くんを診てみたけれど、眠っているのがマイクの影響だというのは間違いないと思う。ただそれがマイクの効果そのものなのかは、ちょっとわからないんだ」

     こちらで捕まえた容疑者どもの尋問も進めているが、殆どが効果もきちんと理解せず使っていたようなのであまりいい成果は望めそうにない。ただ、一応の打開策はありはする。

    「だかいさく?効果をなくす方法ってこと?」
    「ええ。ばら撒かれていたマイク、ここではマイク1と仮に呼ぶとしましょう。マイク1の効果に対する解除条件は判明しています。それを試してみたいんです」
    「もう試したんじゃないんすか?」
    「ある意味試したとも言えるし、試してないとも言える、と言ったところかな」

     再び首を傾げる子供を前に医者がこちらに視線をよこす。これは俺に説明を任せるということだろう。そう理解して俺は再び説明のため口を開いた。

    「まず前提として、マイク1の効果は暫定ですが『絶望の増幅』だと推定されています。この効果により、マイクを受けた人は攻撃性が高まったり、自傷行為に走ったり、最悪の場合死を選ぶ被害者身いらっしゃいました」
    「それを利用して、ヨコハマではヤクザの接触にわざとマイクが使われた下っ端が放り込まれたりしたんだったね」
    「ええ。私含めヨコハマ警察署が動いたのはそのためです。あまりに被害が拡大していたので。ですがそのマイクの解除条件はすぐに判明しました。思いのほか簡単な方法だったのでこちらも驚きましたが」
    「確かに小官もすこし意外な方法だったことは間違いない」

     そばで理鶯も頷くが同感だ。まさかこんな可愛らしい方法だとは夢にも思わず、思わず裏どりをしたほどなのだから。

    「そ、それって?」
    「声かけ、ですよ」
    「へ?」

     ずいぶん間抜けな顔を晒しているが、俺の言った言葉に嘘はない。加えて、手を握ったり、名前を呼んだり、被害者との思い出にまつわる歌を聞かすなども効果があったらしいと情報を言い添える。

    「と、まあこんなわけでして。一応私たちもやってはみましたが、効果があるようには見えませんでした。それならやはり家族などの方が効果は高いそうなので、貴方にも試して欲しいんです」
    「などってことは他にも効果が解けた関係の人がいるってこと?」
    「効果が効果ですからねぇ。恋人に振られたと思い込まされて自殺を図ろうとしたのを止めたのは恋人の声掛けだっただとか、片想いの相手がマイクの被害に遭って病院に隔離されているその人に会いに行って告白したら実は両思いで効果が解けた、だとか。少々夢物語のようですが、実際あった解決ケースですよ。おそらくマイクの効果を否定するのが一定の関係を築いている人の呼びかけなのではないか、と予想しています」

     その答えに何を思ったのか知らないが少し考えたような様子を見せた後、彼は兄の病室に向かうと言い出した。もちろんこちらとしても異論はないので揃って病室へ移動していく。全員で行くのは、山田一郎になんらかの変化が起きた時対処する必要があるためだ。そうして廊下を歩いている時、子供がそっと近づいてきて袖を引いた。なんとも可愛らしい行動をするものだ。もう成人したはずなのに。

    「なんです?」
    「さっきはごめん。……アンタも色々動いてくれたんだろ、兄ちゃんのために」
    「それは当たり前です。こちらから頼んで危険に引き摺り込んでしまった一般人を被害者にしてしまったのはこちらの方なのですから。あなたが謝る必要はありません」

     それは本当のことだ。できる限りのケースを考えて動いていたとしても結果、彼に被害を出してしまったのは、依頼者として、現場指揮の警察官としての己の失態。これは誰に言われようと譲る気はなかった。それを察したのか、彼はその特徴的なタレ目をより下げながらゆっくり笑った。その笑みはどこか寂しそうで、その理由がその時の俺には全くわからなかった。

    「そっか。じゃあ、ありがとって言っとく。たぶん俺じゃ起きないと思うから」
    「何故です?君たちのことを彼はことさら大事にしていたのは周知の事実でしょう」
    「なんとなく、そう思うんだ。たぶん三郎でもダメだと思う。もしそうなっても、兄ちゃんが目を覚ますように協力してくれる?」
    「当たり前でしょう?彼が目を覚まさなければ事件はいつまで経っても解決しないじゃありませんか」
    「それならよかった」

     そして到着した彼の兄の病室。彼の宣言通り、実の家族の呼びかけをもってしても山田一郎は目覚めなかった。

     ▼△▼△▼△▼△

    「やっぱり、という顔をしていますね」

     海外にいる末の弟と繋いだテレビ電話での呼びかけも効果は出ず、すぐに日本へ帰国すると騒ぐ弟を宥めすかした山田家の二人目の兄は静かに俯いた。

    「なんとなく、だけどさ。こうなる気がしてた。たぶん兄ちゃんが俺たちの声で目を覚まさない理由も分かったし」
    「それは一体……?」
    「ねぇ、銃兎さん。さっき恋人とか好きな人からの声かけなら効果が消えた人がいたって言ってたよね?兄ちゃんもそうだと思う」
    「その根拠は?」
    「俺たちの声で起きないから、かな。俺たちじゃダメなんだ。兄ちゃんが起きないとって思うような人に声をかけてもらわないと」
    「それは……」
    「皮肉だよね。兄ちゃんに認めてもらいたくて頑張ったのに、いざ認めてもらってることのせいで兄ちゃんを引っ張ることができないなんて」

     それはつまり、先ほどの起きないことが理由ということだろう。眠っている山田一郎にとって弟たちはすでに成長し、彼が守るべき範囲から外れている、と。それゆえに、己が起きる必要性がなくなっている、そう言うのか。
     理解できなくもないその言い分に応える言葉を探していると、理鶯がそっと泣きそうな顔をしている子供の頭をそっと撫でて話しかけた。

    「貴殿の言い分は理解した。だがそんな人が山田一郎の周りにいるのか?」
    「いる。というか、いたってのが正しいかも。今もその人と関わりがあるか俺にはわからないから。でも、そいつじゃないとダメだと思う。アンタたちもよく知ってる人だよ」

     その言葉に嫌な予感がした。なんなら悪寒までしてくる始末だ。だが話し続ける彼を止められるはずもなく、その言葉は発されてしまった。

    「碧棺左馬刻。アンタたちのリーダーなら兄ちゃんを起こせるかもしれない」

     ——ウソだろ

     思わず心の声がそのまま口に出ていたのは勘弁してもらいたい。
    夕霞 Link Message Mute
    2021/04/14 18:00:00

    サヨナラの準備はできていた

    こんばんは、夕霞です。
    物語のはじまりにあたる話です。
    じゃあ前話はなんだったのか、と言われそうですが(笑)

    それでは注意事項を読んでお楽しみください!
    #二次創作 #左馬一

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