争乱 後日談 1注意事項
【ATTENTION!!】読む前に確認お願いします
・「刀剣乱舞」の二次創作作品です。
・原作登場刀剣男士の女体化があります。
・カップリングとして「くりんば」が含まれます。
・モブ(オリジナル主人公及び登場人物)がかなり話します
・創作設定が多くでてきます
・文章は拙いです
・ご都合主義です
上記の点確認の上、自己回避よろしくお願いします
なんでも許せる方のみお楽しみくださいませ!
後日談 前編
あの襲撃から一週間。急ピッチで進められた修復も終わり、会議の会場は前の姿を取り戻していた。
『って聞いてたのに、なんで俺らは万屋街に集まってんだ?』
「どうしてですかね?龍樹くんも何も言ってませんでしたし……」
私と同様に政府から呼び出しを受けた丈留さんは、いかにもめんどそうな顔つきだ。しかし、私と同様に前線で戦っていた丈留さんだからこそ、襲撃についてだと言われれば、出てこずにはいられないのだろう。そして、それに当てはまるのはもう一人。
「まあ、いいじゃない。それに集合場所のこの店って最近有名なとこなんだから!お料理楽しみ〜」
彩綾さんは、集合場所が有名なバイキングスタイルのお店と知ってから上機嫌だ。
『ふっ。太るんじゃないか?』
「何ですって…?」
「まあまあ、お二人とも!落ち着いてください。お店、見えてきましたよ!」
お店に着いた私たちが名前を告げると、店員によってすぐさま奥の個室に通される。
「なんだか、格式高そうなお店ですね」
「そうね。バイキングスタイルって聞いてたから、もう少しカジュアルなお店かと思ってたわ」
『んー、まあいいだろ。実際そういう店ではあるみたいだしな。話が終わったら食えるだろ』
部屋にたどり着く前に通った場所からは、確かに多くのお客さんがバイキングを楽しんでいる姿が見えた。丈留さんの言うことも最もだと思い、私たちは個室の扉を開けた。
「よっ!来たか、嶺染の。それに智蕾のと龍泉の、いや龍の軍師殿!」
すでに中には先客がいたようだ。元気よく声をかけてきたのは千木本丸の審神者。他にも、霞本丸や六合本丸の審神者が着席しており、こちらに軽く会釈してきた。
しかし、龍の軍師殿とは一体なんのことだ。
「お久しぶりです。えっと、龍の軍師って?」
「なんだ知らないのか?今、あんたのことをそう言う奴が増えてるんだ。龍の加護を与えし指揮官殿ってことで、龍の軍師ってな!」
「そ、そうなんですか。」
——困ったことになってるみたい
まさか、自分にそんな名称がつけられてるとは考えもせず、私は苦笑するしかなかった。
「そういうのは置いといて、一度座りましょう?ここに集められたのは私たちで最後みたいだし」
確かに、視線を机に向けるとそこにあるのは六脚分の椅子。ここに呼ばれたのは私たち六人だけのようだった。
それからは談笑に花が咲き幾分あった残り時間は和やかに過ぎていった。そしてついに予定の時間となった。
ガチャ
「ああ、皆さんお揃いですね」
入ってきたのは、顔の半分を覆う面を被った龍樹だった。
『おい、愛し子よ、そりゃ外せるだろ。辛気臭ぇ』
「わかっていますよ。ですが、ここにいる人は政府が正式にお呼びした審神者の皆様であり、私は役人の立場です。示すべき敬意というものがありますからね。と言っても、自己紹介が終わりましたら外しますのでご容赦ください」
『ま、それならいいけどよ』
珍しく面を被ってると思ったら、そういうことだったのか……
私が密かに納得していると、改めて龍樹くんが話し始めた。
「今回は先日起こった上位者会議襲撃について、実際の様子について細かいところをお聞きするべく、各方面で先頭に立たれた審神者であるみなさんをお呼びいたしました。病み上がりの方も多い中、参加していただき政府を代表してお礼申し上げます」
そう言って深くお辞儀をする龍樹くんに合わせて、こちらも会釈で返す。
しかし、仕事モードの龍樹くんは改めて見るとやはり洗練されてカッコいい。
「つきましては、本日役人を代表して私、龍樹が聞き取りなど行なわせていただきます。
先程見てわかるように一部の審神者の方々とは面識がございますが、他の方においては知らぬことも多い。ですので、申し訳ありませんが、簡単な自己紹介をお願いできますか?」
その言葉には一番早く手を挙げたのは、千木本丸の審神者だった。
「じゃあ、俺からいくぜ。俺は千木本丸を運営する鷹泰ってんだ。俺は短刀と脇差が相性良くて、よく一緒に戦場へ行くぜ!あ、俺は弓で後方支援しながら戦う戦闘系審神者だ。だから、嶺染のと六合の、あと嶺染のとのつながりで智蕾のとは知り合いだぜ!」
「では次は私の番かしら。霞本丸運営、審神者名露璃と申します。私は得意術式が治療に偏っていますので、時々本丸討ち入りの際に政府の要請を受けて働いていますね。それと、なぜか誰の刀剣でも手入れ時間が変わらないので、そう言った意味でも協力することが多いです。同じく後方支援の非戦闘系審神者として、智蕾本丸の彩綾さんとは仲良くさせていただいています」
そう、この人の事は資料で特に驚いたのを覚えている。だからこそ、あの場で救護所の指示をする方として最適だと思ったのだ。
「……次は俺か。名は弥勒。六合本丸の審神者だ。基本的には長物を得意としているが、近接も可能だ。戦闘系審神者として、嶺染のと千木のは戦友だ。此度の戦場では、龍泉のの指揮は見事だった。しかし、なぜ俺を選んだのか、会が終わった後でもいい。聞かせてもらえると嬉しい」
最後にこちらに目を向けて言い終えた弥勒さんには、一つ頷く事で答えとした。
「感謝する。次は嶺染の、頼む」
『ああ。俺は嶺染本丸の丈留だ。こん中で知り合いなのは、霞本丸さん以外だな。智蕾のに紹介してもらったから顔見知り程度ではあるけど。まあ、よろしく頼む』
「ちょっと、嶺染の。今まで戦闘系審神者の人は自分の武器説明してたじゃない」
彩綾さんに注意され、丈留さんは頭をガシガシとかいた。
『あーそうだったな。俺の武器は太刀とまではいかねえが、そこそこ長い打刀だな。無銘の刀だったんだが、つい最近刻永ってつけた。あ、あと目がいい!』
思いついたかのように付け加える丈留さんに彩綾さんは呆れ顔だ。
『んー。これぐらいか?ほら智蕾の、次お前さんだろ。』
「はぁ。まあいいわ。とりあえず、嶺染のの目がいいって言うのは普通じゃないくらい色々視えてますからね?」
言われてるはずの丈留さんは、良くわかっていないようで思わず龍樹くんを見ると、面で表情はわからないが苦笑している気がした。
「コホン。改めて、智蕾本丸の彩綾よ。結界術士としてはそれなりのものだと自負してるわ。それ以外の事は平凡だし、戦闘なんてできないから私の息子たちに任せっぱなしですけどね。ここで知ってるのは戦闘系審神者の方々以外ね。でも、嶺染のから話は聞いてたから、お噂はかねがねって感じかしら。嶺染のほどじゃないけど、目はいい方よ。それも感じる力の方が強いみたい。っと、こんなとこかしら?」
そう言って彩綾さんは私の方を向く。その視線を受けて私も口を開いた。
「最後になりましたが、龍泉本丸の審神者、白蓮と申します。ここにいらっしゃる方々と比べれば、年齢も本丸運営年数も少ない新参者ですが、どうぞよろしくお願いします。私は戦闘系審神者ではありませんが、一応今回の襲撃では全体の指揮を取らせていただきました。私の知り合いは、彩綾さんと丈留さんになりますね。」
言い終えると、彩綾さんが肩を叩いておつかれと言ってくれた。確かに緊張したが、あの戦場と比べれば全然だったので少し笑えてしまう。
「……これで全員ですね。皆さんありがとうございます。ではこれから一人ずつ、お話を聞いていきたいと思います。簡単な質問をしますので、それについて答えていただければいいですよ」
『なあ、愛し子。それ個人でしないとならないのか?』
「いいえ、そういうわけではないですけど。個人の方が話しやすいかと思いまして」
『いや、俺としてはここまでそれぞれ動いてたやつらが同じ場所にいるんだ。だから、ここで質問し合うって形の方が全体が見えてくる気がするんだが……』
「確かにそうねぇ。正直、私は結界張ってて動けなかったから周りのことわからないことも多いし。愛し子くん、できればそうしてもらえるとありがたいんだけど」
「そうですか。他の方々はどうですか?」
龍樹くんがそう尋ねると私を含めて残りの四人も頷いた。
「それならそうしましょうか。では、時系列ごとに聞いていきますね……」
そうして聞き取りと言う名の上位者会議襲撃の洗い直しが始まった。
~***~
「あ、そういえば面を外す約束でしたね」
パコッ
「改めまして、政府内特別対応部隊班長の龍樹です。今後、もし協力を仰ぐことがあればよろしくお願いしますね。それでは質問に行きましょう!」
「「「「はあっ⁈」」」」
……なんだか、すぐに始まりはしなさそうです。