ツイタグお題:温度を感じる堂足ある日、都心で菜々子ちゃんとばったり出くわすのだが、半べそかいた状態の菜々子ちゃん。
訳を尋ねると、色々あって大きなコンクールに出場予定だったのに
会場に間に合わないかもしれないとのことだった。
「…大丈夫。車ならまだ間に合うよ。」
そう言って足立さんはマイカーに菜々子ちゃんを乗せ、法定速度ギリギリ+ドライブテクで会場まで送り届ける。
「ありがとう、足立さん。」
「いいえ、どういたしまして。菜々子ちゃんの力になれて嬉しいよ。」
すると菜々子ちゃんは意を決したように真面目な顔で足立さんの目を見て話す。
「xx時xx分。足立透、確保しました。…応答せよ、堂島刑事。」
すると、会場から一人の男…堂島さんが現れる。
「ご協力感謝する、堂島菜々子さん。」
そうして足立さんをぎゅっと抱き締める堂島さん。
無言でキスもしてくる。
「…ちゃんと足立さんと話しなよ、お父さん。」
「あぁ、菜々子、ありがとうな。」
「ショートケーキ1ホールだからね!」
そう言ってその場を去る菜々子ちゃん。
訳が分からず、大混乱な足立さん。
「やっと…やっと捕まえたぞ。
…足立、いつまで俺から逃げる気だったんだ?
…ずっとお前がいなくて俺は寒かったんだぞ……。
なぁ俺の心を温めてくれよ。お前がいないと寒くて寒くて、冷え切っちまうよ。」
「僕があなたの火種になるって言うんですか。
もうその役目は担えないと…そう、思っていたのに…まだ僕のナカにその力があるんですか。」
「あぁ。そうとも。」
「…あなたがそう言うなら。信じましょう。
あなたの心の火種に。あなたが僕を愛する気持ちの火種になりましょう。」
そうして、足立さんは堂島さんを抱き返してキスを返したのだった。